欧州スクーター、デルビのGP1 250をベースにした意欲作

掲載日:2021年05月26日 プロが造るカスタム    

取材協力/GOTTY 取材・写真・文/ガスグラフィックス

欧州スクーター、デルビのGP1をベースにした意欲作のメイン画像
デルビ GP1 250(ゴッティ)

本格的なスポーツスクーターを
ラグジュアリーテイストに仕上げる

ビッグスクーターのラグジュアリーカスタムと言えば、大阪のゴッティが代名詞だ。基本的に、日本製の250ccビッグスクーターを中心に、125ccからTMAXまで幅広く手掛ける同店が、新境地を開拓するために生み出した異端児。それがこのデルビGP1 250だ。日本でのスクーター需要の理由は、利便性に尽きる。それは原付でも250ccクラスでも同様。それがファッションアイテムとして注目され、ビッグスクーターカスタムは、日本独特の文化となった。一方でイタリア、スペインを中心としたヨーロッパは、モータースポーツが盛ん。結果、MotoGPといったレース文化も成熟しており、スクーターは利便性だけではなく、若者のバイク遊びの入門として50ccクラスが存在し、しかも、スクーターでスポーツすることが当たり前の文化。これが、日欧でのスクーターに対する価値観の差異に繋がっている。

欧州スクーター、デルビのGP1をベースにした意欲作の02画像

このデルビはイタリアのピアッジオ社傘下の一つのブランドで、元はスペイン・バルセロナ近郊で生まれたメーカーだ。1962年からロードレース世界選手権に参戦を開始し、休止、復活を繰り返しながらも50cc、80cc、125ccクラスで数々のチャンピオンを獲得した生粋のスポーツ志向のメーカーであり、その息吹が投入された250ccクラスのスクーターが、このGP1 250となる。オールアルミフレーム、フロントフォークは倒立でしかもダブルディスク&ラジアルマウントキャリパー、そして走りを楽しむための車体ディメンションと、完全なるスポーツスクーターである。

前置きが長くなったが、このヨーロッパ生まれのスクーターをゴッティ流に仕上げられたのが、この車両ということになる。外装に関しては、スクリーンを取り外して、オリジナルペイントを施したのみ。そして、お得意のロングホイールベース加工とローダウンを施し、純正の過激な前傾姿勢をマイルドにアレンジ。それほど大がかりなカスタムは施していないが、純正が持つシャープなデザインと相まって、コンパクトな250ccスポーツが完成したのだ。このGP1 250そのものの輸入販売台数が極端に少ないため、ベース車探しに苦労するかもしれないが、唯我独尊を貫きたいユーザーにはぜひお薦めしたい1台だ。

詳細写真

欧州スクーター、デルビのGP1をベースにした意欲作のカスタム03画像

ローダウンと共にフロントフェンダーと左右のラジアルマウントキャリパーをボディ同色に。また、キャリパーマウントはホイールやアウターフォークと合わせて、ブラックにペイントしているのみ。純正の倒立フォークとダブルディスクの存在感はルックス的にも重要。

欧州スクーター、デルビのGP1をベースにした意欲作のカスタム04画像

サイレンサーはお得意のカーボンタイプを採用。このエッジが効いた変形六角デザインのショートサイレンサーは、GP1 250のスポーティ感にマッチ。その後ろに見えるライトブルーのトラス風サブフレームがロングホイールベース化の証しでもある。

欧州スクーター、デルビのGP1をベースにした意欲作のカスタム05画像

シートは純正の雰囲気を残しながらもさりげなく肉抜きし、車両の雰囲気に合わせてアルカンターラへ。ゴッティの刺繍も目立ち過ぎないように同色にしているのもポイント。車体姿勢が変化しているので、高いシートに不慣れなユーザーにも安心感を与えてくれる。

欧州スクーター、デルビのGP1をベースにした意欲作のカスタム06画像

スポーツスクーターらしい純正ハンドルはそのままに、スイッチパネルなどをボディ同色に塗装。また、低くした外観を損なわないように、ミラーもグリップエンドに追加する超小型タイプへと変更したことで、とてもシンプルなハンドル周りに仕上げた。

欧州スクーター、デルビのGP1をベースにした意欲作のカスタム07画像

ヘッドライトはゴッティがお得意とするワンオフ化にチャレンジ。右にブルーのプロジェクター、左に小径LEDと左右を異なるスタイルにすることで、フロント周りの表情を豊かにした。なお、ボディ内部へのLED装着による電飾ドレスアップもぬかりなし。

カスタムポイント
  • ●シート…GOTTYワンオフ アルカンターラ ●マフラー…GOTTYワンオフ ●サスペンション…ローダウン&リアリジッド ●Fキャリパー…純正塗装 ●ヘッドライト…GOTTYワンオフ ●電飾…LED ●その他…ロングホイールベース加工、フロントスクリーンレス、リアフェンダーレス

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索