掲載日:2022年09月07日 プロが造るカスタム
取材協力/GOTTY
取材・写真・文/ガスグラフィックス
ショートスクリーンとバーハンドル装着で大ヒットした2代目マジェスティC(5SJ)に代わり、通称4D9と呼ばれる3代目が登場したのは2007年。今から15年も前の話しになる。マジェスティCを中心としたカスタムブームが過熱化する一方で、その事態に危惧したバイクメーカーは、ファッションアイテムやカスタムベースとしてではなく、バイク本来の乗って楽しむ、または実用的や利便性を高める方向に軌道修正していた時代に、この3代目は登場したことになる。マジェスティCが業界の想像を超える爆発的なブームを作ったことで、この3代目に対して、ビッグスクーター愛好者からは批判の声も聞かれたのも事実。しかし、ビッグスクーターブームに陰りが見えた時代から終焉に至るまで、生産終了となった2017年まで11年間も継続販売された名脇役と言える車種なのだ。
そんな4D9マジェスティに創業当初より慕い続けている貴重なショップが、大阪のGOTTYだ。奇しくもGOTTYが誕生したその時代に、最新マジェスティとして発売されていたのが4D9だったこともあり、同店代表鶴内さんにとっては思い出深い車種であるのは間違いない。また、4輪化を目指したCJ43スカイウェイブエンジンへのスワップという大がかりな仕様変更ができにくい車種だったこともあり、ハードではなく、ライトなスタイルを提案することに最適な車種だったことも、初心者ユーザーから育てることを信条とするGOTTYにとっては好都合だった。その結果、エアロ装着しローダウン&ロングホイールベース加工で留まる、ほどよいスタイルの4D9マジェスティがGOTTYから多数生み出されていったのだ。
この純白のマジェスティは、正にそんなスタイルの中の1台だ。エアロ、ローダウン、ロンホイという3本のカスタムの柱を守ることで、いつの時代にも愛される定番のカスタムが完成している。もちろん電飾を含めた追加装備でGOTTYらしさを注入しているが、ビッグスクーターとしての不変のスタイルが確立されているから、その追加装備も活かされてくるのは間違いない。中古車両の程度にもよるが25万前後から乗り出し可能なこの車種を、初めてのスクーターの第一候補に選んでみるのはいかがだろうか?