カスタムからトラブルサポートまで!プライスレスな感動が体感できるプレジャー流バイクライフとは
取材協力/プレジャー  取材・文/櫻井 伸樹  撮影/河合 宏介  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
掲載日/2014年4月9日
豊かなバイクライフを送るうえで、大切な要素の一つに「お店選び」があるだろう。車体の購入からイベントまで、お店との付き合い方次第でバイクの生活は大きく変る。今回は多くのライダーから好評と噂の愛知のショップ「プレジャー」について、ユーザー目線で掘り下げてみたい。

TALKSESSION

奇遇な出会いがあるお店

愛知県日進市に店舗を構えるプレジャーは、一見どこにでもありそうな、ごく普通のカワサキの専門ショップである。しかし名古屋周辺では「濃い」店として評判で、週末ともなれば多くのライダーが訪れる。いったいこのプレジャーにはどんな魅力があるのか。今回はこのお店に通う3人のライダーにその理由を語ってもらった。

 

鈴木(敦)「なんかすごく居心地がいいでんすよね。僕がここに来たきっかけは、他のお店に修理を頼んだら、そこではダメでここを紹介をしてもらったのが始まりですね。店長さんはじめ、すごく気さくでいい雰囲気でした。びっくりしたのは高校時代の先生がお客さんだったり、昔の仕事の知り合いがいたり、ここに通っていなければ絶対に会わなかった人に再会したんですよ。バイクに乗っていてプレジャーに来たからつながった不思議な縁があるんです」

 

鈴木(浩)「私はすごくバイク屋らしいバイク屋さんだなぁって。最初はちょっと敷居が高いかなって思ってましたけど、中に入ってみたらぜんぜんそんなことないんですね。逆に女性は歓迎されるぐらいでした」

 

中嶋「私は店長の生駒さんと小・中学校の同級生で、悪ガキがそのまま育った感じで、いまだにいろいろお店のイベントで遊んでいます。正直自宅よりもリラックスできますよ。暇なときはいつもいますね。自宅だと嫁さんもいるしね。ここにいると友達の年齢の幅が非常に増えるんですよね。上は60半ばから、下は10代まで。中には棺桶にヘルメット入れてもいいかどうかの相談をする年配の方がいたり。向こうでもバイクに乗りたいから持っていくそうですよ。店長に『天国でツーリング中、トラブルにあったら迎えにきてくれるか?』って話もあったりして(笑)」

 

鈴木さんご夫妻はプレジャーについて、トータル的な接客が徹底していることが魅力と語る。

中嶋さんは生駒店長とは幼馴染で、ツーリングイベントのコースを企画したり、時には接客もするほど深い付き合いだそう。

修理から造形までハイレベルな対応

鈴木(敦)「もちろんお店の技術が非常に高いのも魅力ですよね。整備なんかは作業工程をすべて写真で記録してくれるので、とてもありがたいです。エンジンの中とか見えない部分も、写真があると本当に修理してくれたんだなって。時には、無理にパーツを変えなくてもいいこともあったりして、そんなことも助かりますよねよ」

 

中嶋「もう一つは僕らのわがままを本当に具現化してくれるところです。僕がオーダーしたスクーターベースの『ライドシューター』なんかは、車体の複雑な造形はもちろん、指紋認証をつけたり後部カメラをモニターに接続して見たりなど、機構や電気的なことまでさんざん無茶苦茶に言ったけど、そのほとんどを具現化してくれたんです。もちろん時間と費用はかなりかかりましたけど、毎晩のように遅くまでアイディアを出して徹底して作ってもらったので、その苦労を思えばコストは非常に安いと思いますよ。とにかくヘルメットのペイントからレース用のカウルまで、なんでも作っちゃえる技術力がすごいですよね」

 

本当の意味でのサポート

中嶋イベントも盛んで、お店主催のツーリングはしょっちゅうです。グルメツーリングや温泉が多いですね。あとは戦艦大和を見に行ったり、長崎の軍艦島だったり、九州方面のロングツーリングにも行きますね。バイクのあちこちにカメラつけてツーリングに行けなかった人が見ても、行った気になるビデオなんかも撮ってます」

 

鈴木(敦)「実はレスキューがすごく充実していて、お客さんがツーリング先で動けなくてなると店長はどこまでも迎えに行くんですよ。実際、僕も三重まで迎えに来てもらいました。中には青森から連絡があって『店長来れる?』って聞かれて店長は『行けるけど1日ぐらいかかっちゃうかな』って答えたらしいです。結局その時は地元のバイク屋に預けたらしいですけど、そのお客さんは店長の声が聞けただけで安心して、満足だったみたいですよ」

 

鈴木(浩)「女性の一人旅なんかはとても心細いので、イザというときのその安心感は本当にすごいですよね。あとはお店のネットワークも充実しているみたいだから、地方でトラブっても、現場近くの店を紹介してもらえるのもうれしいです」

 

鈴木(敦)「結局は、店長の真面目で真摯に客と向き合う人柄や、造形を担当するチーフの努力を惜しまない姿にみんな惹かれているんですよね」

 

信頼の修理技術ばかりでなく、ワンオフでなんでも造ってしまう造形力の高さ。数々のイベントによって深い絆が生まれた「仲間」との楽しい時間。どんなに遠方であろうと仲間のトラブルをサポートするという徹底した姿勢。これらの要素をきちんと満たしているお店はなかなか存在しないだろう。多くのライダーがプレジャーに惹かれる理由は、通常のバイク屋と客という関係の上に、こういったプライスレスな事象が幾重にも重なり合っているから、なのである。

 

ツーリングで温泉に立ち寄った際の湯上りワンカット。バイクに乗れない奥さんや子供を連れて車で参加する人も多いという。

名古屋在住の鈴木敦詞さん(39)と奥様の浩美さん(37)。6年ほど前からプレジャーに通い、夫婦でバイクライフを送っている。

プレジャーとは長い付き合いの中嶋博之さん(51)。ペイントから造形まで、さまざまなカスタムバイクを製作してきた。

中嶋さんのバイクには数個のカメラが搭載され、ツーリングイベントの際は終始撮影し、その模様を動画サイトにアップしているので、行かなくても行った気分が味わえるそうだ。

SHOP CONCEPT

柔和な笑顔と語り口調の生駒久喜店長。接客ばかりでなくエンジンをフルオーバーホールする1級のエンジニアでもある。

信頼感を生むやりとりを大切に

プレジャーでは常にどんなことに注意してお客さんと付き合っているのか。店長の生駒さんに話を聞いてみた。

とにかくお客さんとの信頼関係が大切だと思っています。例えば、修理に関しては逐次写真で記録していくことで、トラブルの原因がひと目でわかり、お客さんも理解・納得しやすい。単に『あのパーツを換えておきました』では、ユーザーさんもいぶかりますよね。さまざまなトラブルには理由があるわけですから、それを写真で残し、私が納得いくまで説明するようにしています。

 

造形に関しては、店舗に職人がいますので直接意思が伝わり、外注するより安くあがるのがメリットですね。お客さんの要望をできるだけ具現化していきたいので、オリジナルペイント、FRP造形、金属の溶接や加工にも対応しています。

 

またツーリングやレース、スキーなどのイベントも積極的に行なっています。また、もし出先でトラブルがあった場合は、現地周辺のお店を紹介するか、私が直接車で迎えに行くようにもしています。全国にネットワークを持っているのが強みですから初心者や女性ライダーも安心です。カワサキの専門店だから敷居が高いかもなんて思わずに、興味のある方は、どんどん気軽に来店していただきたいですね。(生駒談)

わずか3人ながら、高い技術を持つ精鋭スタッフがバイクライフを徹底サポートしてくれる。

広く、整理されたメンテナンスルーム。開放感があり作業を間近で見ることも可能だ。

プレジャーが顧客から依頼されたカスタムの1例。繊細で手の込んだペイントもお手のもの。

カワサキのスクーター「エプシロン」をベースに大幅なカスタムを施した「ライドシューター」。造形もさることながら指紋認証やバックモニターなどハイテク機器も搭載し、実際に走行可能。いちバイク屋が作ったとは思えない仕上がりだ。

BMWのK1300Rのリア周りをアグスタ風のカウルに換装しオールペイントしたカスタムマシン。もはやショーモデルと言ってもいい極上の仕上がりだ。

店内には新車中古車のほか、カスタムマシンやコンプリートマシン、オリジナルパーツなども並ぶ。

SHOP INFORMATION

お店は名古屋の東、国道153号豊田西バイパス沿いに位置。向かいのコーナンやヤマダ電機が目印だ。

カワサキ車のみならず
幅広く対応

カワサキ専門店のプレジャー、販売はカワサキの新車のみだが、修理やカスタムは国内外問わず他メーカーのものも扱ってくれる。ちょっとしたパーツ交換からオリジナルペイント、カウルなどの造形ものまで、柔和な生駒店長がなんでも相談にのってくれる。またW650や250TRのカスタムコンプリートマシンもあるぞ!

カワサキSHOPプレジャー

住所/愛知県日進市浅田平子2丁目332番地
TEL/052-804-7373
FAX/052-806-1931
営業時間/AM10:00?PM9:00
定休日/火、第3水曜日
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