ゼファー750/1100をノスタルジックにZ1/Z2テイストの4本出しマフラー
    取材協力/エムテック中京  取材・撮影・文/木村 圭吾  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
    掲載日/2013年4月10日

惜しまれつつも、排ガス規制の強化によって絶版となってしまったカワサキ ゼファー750/1100。
鉄フレームにツインショック、空冷マルチエンジンと、ジャパニーズスタンダードとも言える構成だ。
そのスタイルを、さらにノスタルジックな路線へと深化させるための、4本出しマフラーが登場した。

カワサキZ用の4本出しサイレンサーをゼファー750/1100に

レーサーレプリカが主流だった1989年に、カワサキから登場したのがゼファー(400cc)だった。鉄の丸パイプフレームにリアの2本ショックユニット、そして馬力が抑えられた空冷エンジンと、時代錯誤と言おうか、あるいは気の抜けたとでも言おうか、特筆すべきスペックを持っていなかったのだ。

 

だが、それが当時のライダー達の心を捉え、大ヒット作となったのである。それは他メーカーにも影響が及び、カウルを持たない“ネイキッド”が新たなジャンルとして定着する契機ともなったのだった。

 

カワサキ自身もゼファーの大ヒットを受け、また多くの要望もあったことから、より排気量の大きなバイクを送り出すことになった。それがゼファー750であり、ゼファー1100だったのだ。ゼファー750は、車格としては比較的コンパクトに仕上がっており、その点が男性のみならず、女性ライダーからも支持を得た。またパワーと車体のバランスがとれていたことから高い運動性能を持ち、ジムカーナの世界でも愛用者が多かったのである。ゼファー1100は、オーバーリッターバイクとして相応しい堂々としたスタイリングを持ち、また重量増に合わせてフロントブレーキが強化されるなど装備の充実も図られ、750、1100共にヒット作となったのだった。

 

いずれもカラーリングの変更や小改良を加えながらロングセラーとなり、また国内向けとしてはカワサキ最後の空冷ヨンパツでもあった。それはジャパニーズスタンダードとも言える形式であり、その源流となっているのが、カワサキZ1/Z2である。そのスタイリングを象徴する部分のひとつともなっているのが4本マフラーだ。威風堂々とした印象を受けるの大きな要素になっているのである。

 

カワサキZ1/Z2の雰囲気をゼファー750/1100にも与えるために企画されたのが、エムテック中京の『MRS』ブランドからリリースされた4本出しマフラーである。エキパイ部分をそれぞれの車種に合わせて製作し、サイレンサー部分は同社のZ1/Z2用が使われているのだ。ISO9001の認証を受けており、そのクオリティは純正以上。ノーマルマフラーと置き換えるだけで、スタイリングの変更が楽しめるのだ。

 

マフラーの数はノーマルの倍になるが、重量に関してはほぼ同等である。そのため、取り回しにおいても余計な力が必要となることはない。奏でられるサウンドも、重低音が強調された、いわゆる空冷ヨンパツらしいものとなるのも特筆すべき点だろう。

 

今後はこれまでのZ用パーツで培ってきたノウハウを活かし、MRSブランドとしてゼファーシリーズ用の『ノスタルジックパーツ(仮称)』を展開していく予定とのこと。マフラー以外でも、スタイリングの変化を楽しめそうだ。

エムテック中京

MRSのブランドでZ1/Z2系やCB750系といった旧車系のリプロパーツを展開。ベテランの職人さんによる手作業から、3次元ベンダーによる最先端加工に至るまを手掛けている。

住所/三重県鈴鹿市矢橋町471-1

電話/059-383-8449

定休日/日曜日、祝祭日、土曜日のみ不定休

営業時間/9:00~18:00

MRSとは…前回の記事を読む >>

ISO9001認証工場が生む
旧車用リプロダクトパーツ群

装着車両の全方位スタイリングと細部チェック

実際に、ゼファー750にMRSの4本出しマフラーを装着するとスタイリングはどうなるのか? ここでは8方向から撮影した画像で見ていただこう。違和感なく収まっており、この状態がノーマルだと思っても決して不思議ではない。材質はスチールにメッキ仕上げ。ステーやバンド、ボルト類などが付属する。尚、センタースタンドの装着は不可となっており、マフラー装着状態でのオイル交換は可能だが、オイルフィルターの交換にはマフラーを取り外す必要がある。

 

  • ゼファー750用4本出しマフラー装着カット

  • ゼファー750用4本出しマフラー装着カット

  • ゼファー750用4本出しマフラー装着カット

  • ゼファー750用4本出しマフラー装着カット

  • ゼファー750用4本出しマフラー装着カット

  • ゼファー750用4本出しマフラー装着カット

  • ゼファー750用4本出しマフラー装着カット

  • ゼファー750用4本出しマフラー装着カット

  • エキパイ部分はスチール素材にメッキ仕上げ。ニッケルメッキを15ミクロン、さらにクロームメッキが3ミクロンの計18ミクロンのメッキ層と なっている(通常のパーツは8~12ミクロン程度)。

  • エキパイとサイレンサー部分の接合部は溶接されており、その上に銀粉が塗布されている。これはZ1/Z2の初期型と同じ仕上げ方だ。

  • サイレンサー部分はZ1/Z2の流用。4本共にエキパイからサイレンサーまで一体となっている。また、それぞれの排気ラインは独立しており、集合部分はない。

  • サイレンサーもZ1/Z2の初期型と同様のタイプで、出口部分に縦に細い“棒”が渡されている。

  • ゼファー750/RS ショート管
    3万4,650円(黒)/4万950円(メッキ)

 

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