オーダーメード ツナギメーカー【ジニアス】のバイク用グローブ&ジャケット

オーダーメードのツナギメーカー『ジニアス』の
バイク用グローブ&ジャケット

取材協力/ジニアス  取材・撮影・文/木村 圭吾  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
掲載日/2017年1月25日

レースやサーキット走行には欠かせない「革ツナギ」は、その名のとおり素材は革を主体としている。ポケバイのレースでも時速300キロを超えて走るレースでも、その役割は同じ。もしものアクシデントの際にライダーを守る。その技術やノウハウをベースに生み出された『GENIUS(ジニアス)』のバイク用グローブは、抜群のフィット感を持ち、ライディング時の疲労を軽減することで予防安全性能を高めている。

FEATURE

頓挫しかけたオリジナルグローブ
腕利きの職人の協力で製品化に

1987年の創業以来、オーダーメードの革ツナギをメインとしているメーカーが『GENIUS(ジニアス)』だ。今では当たり前となっている脊椎パッドや首回りを保護するネックパッドの装備など、先駆け的な存在でもある。

革の特性、なかでも伸びる方向を考えて裁断・縫製されており、ライディング時のアクションは妨げないが、アクシデントの際に過剰な動きを抑制してダメージを最小限に抑える働きを持たせているのが特長である。メーカーとしての理念はライダーを守りたいという一点にあり、その思いは現在も受け継がれている。

オーダーメード ツナギメーカー【ジニアス】のバイク用グローブ&ジャケット

ジニアスの3代目代表である高橋禎人さん。かつてレースを始める際に革ツナギが必要になったが、体格的に既製品は合わず(サッカーをやっていたため)、オーダーしようと紹介されたのがジニアスだった。出入りしているうちに先々代の手伝いをするようになり、革ツナギ作りの世界に。手にしているのは高橋さん愛用の革ツナギだ。

ジニアスには英語で「天才」という意味があり、送り出す製品に対する自信の現れと言えるだろう。そして製品につけられている『GENIUS』のロゴには『NO PAIN NO GAIN』という文字が添えられている。苦労無くして得るもの無し。製品への絶対的な自信は、コツコツと築き上げてきた努力に裏打ちされた賜なのである。また、ラテン語では「守る」「守護神」といった意味もあり、その点でも名は体を表していると言えるだろう。

メインとなる製品は革ツナギだが、ツーリングを主体とするストリート向けのアイテムもラインナップしている。それが、ジニアスのオリジナルグローブだ。数年前に代表の高橋禎人さんの元にレーシング用グローブのオーダーがあり、ジニアス流の構想もあってそれを具現化するために制作をスタートした。

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メインである革ツナギは社内で一貫製造。「型紙で革ツナギに必要な“動き”を作り出しています」と高橋さん。各部にオリジナルのパッドを内蔵し、使っている糸は全てケブラー製。自社製品のみならず、他メーカーの製品の修理も行っている。

しかし、いざ始めてみると革ツナギとは違ったノウハウも必要だとわかり、できあがった製品は高橋さんも納得の物ではあったが、とてもグローブとして需要が見込める価格ではなかった。問題は値付けだ。と、そこに紹介されたのが、グローブ作りでは名の知れた職人の方。

高橋さんは門前払い覚悟で、作ったグローブを持参して恐る恐る訪ねると、意に反して興味津々の反応。高橋さんを質問攻めにしたのである。その結果、製作に協力してもらえるようになり、ジニアスオリジナルグローブが世に送り出されることになった。

その最大の特長はオーダー対応にある。価格3万1,000円(税抜)と、グローブとしては高価だが、既製品に少なからず不満があるなら、検討する価値は充分にある。ただサイズに違和感があって、短期間で買い換えた経験を持つライダーも少なくないだろう。そのようなトライ&エラーに投じた費用を考えれば、決して高くはないのだ。それに状況にもよるが、修理にも対応してくれる。使い捨てではなく長く使えるものと考えれば、コストパフォーマンスは高いと言える。

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出発点がそうであったように、代表の高橋さんは現在もレースをはじめとしたサーキット走行を楽しんでいる。もちろん革ツナギはジニアス製で、実際に使うことで湧いてくる改良点や新たな機能を試すなど、製品にもフィードバックさせている。

ジニアスオリジナルグローブのポイントのひとつに、疲れにくさがある。それによりライディング時の安全性は高まり、とくに予防安全に効果を発揮する。そして万が一の時には甲の部分に取り付けられたフローティング式のパッドが衝撃を分散し、ダメージを最小限に止めてくれる。革ツナギと同じく、ライダーを守りたいとう思いを一流のグローブ職人とカタチにした逸品なのである。

PICKUP PRODUCTS

レーシングスーツのノウハウを
ストリートのライダーにも

ツーリング用オリジナルグローブ『RTG-03』を中心に見てみよう。既製品(1万8,360円)とカラーオーダー(2万2,680円)、フルオーダー(3万3,480円)の3タイプがあり(価格は全て税込)、いずれも基本となるデザインは共通だ。これまでジニアスが培ってきたノウハウが活かされており、疲れにくさも備えられている。

グローブでは、他にレーシング用がフルオーダーを含めて3タイプ用意されている。また新たなブランドとして『HEXA(ヘキサ)』も発売開始され、コンセプトや安全性は同等としながら、縫製のみを海外生産とすることで価格を抑えたエントリーモデルもラインナップに加わった。その他にストリート向けの製品としてはレザージャケットがあり、パンツもラインナップする予定があるとのこと。

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ジニアスオリジナルツーリング用グローブ『RTG-03』。写真は既製品だが、基本となるシルエットはフルオーダーの場合も同様。既製品は革のカラーが黒のみで糸はガンメタ。フルオーダーでは手の採寸が必要。

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このグローブの特徴のひとつが、甲側はパンチング加工の施された1枚革とされていることだ。また、取り付けられているパッドはフローティングタイプとすることで、アクシデントの際の衝撃を分散し、和らげる仕組みとしている。

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革ツナギと同様に、裁断の際には革の伸びる方向を考えて行われている。そのため素材の歩留まりは高くないが、譲れない部分でもある。人指し指と親指の先端付近にはミシンが掛けられて、スマホなどの画面操作にも対応。このグローブでは内縫いだが、将来的には外縫いのもリリース予定だ。

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カラーオーダーは人指し指と中指の当て革やパッド部分のカラーと糸の色などの選択が可能。サイズはS/M/L/LLの4種類。フルオーダーでは使えるカラーバリエーションも増える。ちなみに写真前列向かって左のグローブは、ショップからのスペシャルオーダー品。

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レーシンググローブのフルオーダーも可能。自分の手に完全にフィットする高い機能性に加えて、色も革ツナギに使うカラーから選択することが可能。手首から指先方向に開いてるのは、実際にハンドルを握ってライディングフォームを取った時の手の角度に合わせているためだ。

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エントリーモデルとして新たに立ち上げたブランドが『HEXA(ヘキサ)』だ。革の選択から裁断までは国内で行ない、縫製のみを海外の工場で行っている。価格は抑えられているが品質は『ジニアスクオリティ』となっているのが最大のポイント。

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レザージャケット『RJ-6』は、ボディサイズは12サイズから、袖丈も3サイズから選べる。革やステッチの糸など、好みに応じてカラーのカスタマイズができる。ツーリングはもちろんのこと、色合いによってはタウンユースとしても用いることが可能なデザインだ。

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レザージャケット『RJ-6』の背面。ライディングジャケットらしく、アクシデントの際の衝撃を和らげるパッドがデザイン的な要素を巧みに取り込みつつ配置されている。肘の部分にもパッドを内装し、必要な部分にはシャーリングが配置されていて動きを妨げない。

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リリース予定のレザージャケット。RJ-6と比較するとタウンユースでの比率を高く想定したデザインとなっている。素材はホースレザー(馬革)だ。イメージ的には牛革よりも固そうだが、意外なほど柔らかい。こちらも12サイズから選べ、ステッチの色も選択可能。

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取材時はロードレースのオフシーズンに入っており、工房にはメンテナンス待ちの革ツナギが並んでいた。革ツナギはトップモデルの『SP6』の他に、スポーツ走行を主体とした『S1R』『G-TYPE』や、アップライトなライディングポジションのモタード用、エントリーモデルの『LW6』などがある。

BRAND INFORMATION

住所/大阪府東大阪市六万寺町1-14-10
電話/072-987-0165
営業/10:00-20:00
定休/日曜日
1987年の創業以来オーダーメイドの革ツナギをメインとしている。アクシデントの際のライダーへのダメージを少なくすることを主眼としており、そのための妥協は一切しない。また自社製品に限らず修理も行っており、その料金が15%オフになる会員制の『G.リペアシステム』も発足。これもライダーの無事を願ってのことなのだ。

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