Sea Gets
愛知県/Can-am SPYDER正規取扱店

取材協力/Sea Gets  取材・文/杉沼えりか  撮影/佐藤 瑞希
掲載日/2015年1月30日
2014年に日本へ上陸したばかりの3輪ビークル『Can-am SPYDER』(カンナムスパイダー)は、アメリカでは認知度が高いものの、日本ではまだまだ知られていない存在。ジェットスキー、スノーモービルも取り扱う『Sea-Gets』(シーゲッツ)では、シーズン問わず、遊びを提案してくれるスペシャルショップだ。

INTERVIEW

列車や飛行機で成長してきたBRP社
だからカンナムスパイダーは面白い

シーゲッツが販売している乗り物は、スノーモービル、ジェットスキー、バギー、3輪ビークルと様々だ。もともとジェットスキーの選手として活躍していた西本氏だが、3輪もスタートさせることになったのは、カンナムスパイダーのメーカーであるBRP社に惚れ込んだからだという。以来、現在に至るまで20年以上もBRP社に携わってきた。

 

「日本では“BRP社ってどこのメーカー?”という質問がとても多いんですよ。BRPは数年前まで『ボンバルディア』という社名でした。飛行機が好きな人ならピンと来るでしょう。アメリカではボンバルディアを知らない人はいないくらい認知度の高い、カナダの会社なんですよね」

 

飛行機や列車を製造する歴史ある会社で、マシンにはロータックスエンジンを積んでいる。これはBMWやビューエル、ハスクバーナ、アプリリアなどにも供給されているエンジンだ。特筆すべき点は、このロータックスというのがBRP社の製品であるということ。上記に挙げたメーカーはBRP社からエンジンを買っているが、ロータックスエンジンがBRP社のブランドだというのはあまり知られていない。

 

「日本に上陸したのは2014年。一度乗ってしまったら病みつきになってしまう面白さがあるのがカンナムスパイダーなんです」

 

3輪を総称して“トライク”と呼ばれているが、スパイダーは、正確には“リバーストライク”と言う。フロント1輪、リア2輪というのもあるが、西本氏によるとまったくの別物だという。

 

「普通のトライクはコーナースピードが遅いんです。それにリアが2輪だとお尻を気にしないといけないが、1輪なら内輪差が無い。でもこの謳い文句だけじゃないのがスパイダーなんです(笑)。安心なのはもちろんだけど、乗っていて楽しいんですよ。フェラーリやランボルギーニにも採用されているシーケンシャルクラッチでスポーティな動きをするんですよ。スポーツカーが好きな若い人もお客さんに多いんです。僕自身もスポーツカーを乗ってきましたが、街中だとスパイダーのほうが面白いし気軽。目の前に原付とスパイダーがあったら、スパイダーを選ぶぐらいですから。ヘルメットも被らなくいいし、冬でも雨や雪が降っていなければ軽装でも大丈夫です。スノーモービルのメーカーなので、標準でいいグリップヒーターが付いていたり、ボディデザインの特性上、空力が働いて風を受けにくかったり…。色んな点で優れていると思います」

 

シーゲッツの客層は様々だ。海や雪に親しむ人もいれば、3輪に興味を持つ新規ユーザーも多い。大型のクルーザーバイクと迷って訪れる人も多いという。

 

「いつかは乗りたいバイクってあるじゃないですか。例えばハーレー。ゆったりとしたポジションでどっしりとした車格。とても理想的なバイクです。もしまだ乗ったことがなくてスパイダーと迷われているお客様がいれば、間違いなくハーレーを勧めます。僕自身も3台持っています。スパイダーは一時的に販売しているのでなく、ずっと販売しているので、また興味が湧いたら乗ってみて下さい、ってね。乗ったら虜にする自信があるので、バイクとの比較もしてもらいたいんです」

 

西本氏はカンナムスパイダーが2007年にカナダで発表されて以来、アメリカで行われるスパイダーミーティングに毎年参加し、知識や遊び方を蓄積してきた。マシンのポテンシャルを知っているからこそ、色んな人に乗って楽しんでもらいたいと願っている。

 

「BRP社は国内メーカーに比べて10年は進んでいます。この間のBRP本社の社長のスピーチでは“どこのメーカーも節約モードに入っている。しかし我が社では開発に今まで以上にお金を使う”と言ったんです。こういう所ですね。僕がBRP社が好きなところは。圧倒的なパワーにユニークなマシン。試乗して多くの人に実感してもらいたいですね」

PICK UP

アジア初のBRPのショールームにある
アグレッシブなビークル

オーナーさんが気軽にコーヒーを飲みに来ることができる店を目指してオープンさせたBRPのショールーム。1階は陸で遊ぶカンナムスパイダーやバギーが展示されており、2階は水上で遊ぶジェットスキーや、それに付随するギアやウェアも展示。ジェットスキーは年間100台は売れているという好調っぷり。カンナムスパイダーは2014年に日本へ上陸したばかりでまだまだ認知度は低いものの、感度の高いユーザーは媒体での宣伝もあってか、興味を示す人も増えてきているという。「5分や10分乗っただけでは分かりにくいですが、1時間も乗ってもらうと、スポーティな走りに魅了されると思います。3輪ならではの安心感と、それだけじゃないポテンシャルを秘めているから、多くのユーザーさんに満足してもらえると思っています」

 

シーゲッツ店内の2階にはマリンスポーツに付随するウェアやギアが展示販売されている。大人用からキッズ用もあるので、ここですべて揃えることが可能だ。デザインもシンプルなものから派手なものまで多数取り揃えている。

ジェットスキーも最新モデルがラインナップ。新しく加わった『シードゥ・スパーク』は、カラーバリエーションが豊富で独自のスタリングと構造で、遊び感覚で操作できるのが魅力だ。また、最も軽量で小型のセダンでも牽引が可能。

スノーモービルもズラリと並ぶ。もちろんイチオシなのはBRP社の『スキードゥ』だ。カンナムスパイダーと同じくロータックスエンジンを搭載する。

スノーモービルの中でも最新の2015年モデル。“無敵”という意味が名付けられており、眩しいまでのイエローカラーが印象的。こちらもロータックエンジンをエンジンを搭載する。

すべてのマシンにはBRPのエンブレムが光る。ボンバルディア・レクリエーショナル・プロダクツは2003年に社名が変更され、BRPとなった。西本氏はBRPと20年以上携わっており、本国の副社長もオープン時に来日した。

BRP社はウェアの展開も充実している。カンナムスパイダーのためのジャケットや、グローブ、ブーツ、パンツ、アクセサリーが多数ある。ジャケットはベンチレーションやリフレクターなど機能面が優れているのがと特徴だ。

最高グレードの『カンナムスパイダーRT LIMITED』は、他のグレードにある装備を全て取り入れ、さらに12本スポークのクロームホイールがカスタムライクな印象。クルマのような存在感と軽快な乗り心地。バックギアを装備し、取り回しも安心。

フロントのボンネットにあたる部分を開けると荷室になっており、このサイズに合わせたトラベルバッグも付属する。スーツで出かけて、そのまま華麗にホテルへチェックイン、というのも可能だ。

車体のサイドやリアにも収納スペースが確保され、大容量の荷物を運ぶことが可能。また、専用のバッグも付属している。このボディデザインは空力を考えているので、長距離を走っても驚くほど楽だとのこと。

10『OVER RACING』に依頼して製作された、カンナムスパイダー専用のシーゲッツオリジナルマフラー。イメージを損なわず、しっかりと主張する重低音がポイント。他に純正パーツも存在しており、今後は大きく展開していく予定だという。


SHOP INFORMATION

Sea Gets

住所/愛知県尾張旭市狩宿町4-16-1
TEL/0561-52-5600
FAX/0561-52-5631
営業/10:00-20:00
定休/火曜
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