スーパーゾイルグリース、「ひと塗り」の効果を見逃すな!
取材協力/パパコーポレーション  記事提供元/モト・メンテナンス編集部

※この記事は雑誌『モトメンテナンス』128号 P16~17に掲載された内容を再編集したものです。記事の内容は雑誌掲載当時のものです(2016年10月15日発売)
掲載日/2017年3月15日

注油やグリースアップ頻度でコンディションは激変!!
オイル交換のように重要な「グリース、ひと塗り」

バイクのトータルコンディションを保つためには、車体のメンテナンスが実に重要だ。「二輪車」と呼ばれるように車体前後にあるホイールが回転してバランスを保ち、連続走行するのがバイクだ。つまりバランスが保てなくなり、車輪がスムーズに回転しなくなると、それは不快な乗り物以外の何物でもない。

バランスを保つという意味で重要なポイントになるのが「ステアリング」だ。特に、低速走行時のステアリング操作感から感じる操縦安定性には注目したい。具体的には、ステアリング軸に組み込まれたベアリング(ステムベアリング)に打痕が付いてしまうと、特定箇所でハンドル操作が重くなり、スムーズな直進性を維持できなくなってしまうのだ。

このようなトラブル原因は「ステムベアリングへのグリースアップ不足」によることが実は多い。金属製ボールレースにスチールボールが整列し、ステアリング操作に従いスチールボールが移動する仕組みとなるが、潤滑不良を起すと第一にスムーズに作動ができなくなる。また、段差を乗り越えるときには強い外力を受け止める役割も果たすが、潤滑不足のボールレースとスチールボールが外力を受け止めると、ボールレースへは簡単に打痕が入ってしまうのだ。そんなときにグリースアップがしっかり成されていれば、グリース油膜が緩衝材となって外力をスムーズにいなす働きをする。ハンドルの操作感がイマイチ良くない車両のステアリングを分解した経験がある方ならご理解頂けると思うが、ボールレースに打痕が発生しているときには「グリース不足&潤滑不良」になっているケースが圧倒的に多いのだ。

スムーズな直進性を得るには、ホイールベアリングのコンディションも重要である。ホイールベアリングには「シールベアリングを組み込んだから大丈夫!!」といったお話を聞くことがあるが、半永久的に無給油でいられるとは限らない。メーカー純正指定のベアリングには片シールタイプもあり、いずれにしても定期的な点検やグリースアップによって積極的なコンディション維持が必要不可欠だと考えよう。

そんなステアリングやホイール周りのメンテナンス時に利用したいのが、スーパーゾイルグリースである。金属表面への改質再生効果を持つスーパーゾイル成分を含有した高性能グリースは、極圧性にも優れた商品で、特に、ステアリングやホイールベアリングへの利用で好評を得ている。リピーターが多いのも、同シリーズ商品の特徴と言えるだろう。

SUPER ZOIL GREASE
100g◎2,200円(税抜)
-35℃~+130℃のワイドレンジで使用可能なスーパーゾイルグリース。酸化や劣化に対して強く、安定した潤滑性能を長期に渡って維持持続することができる。金属表面を改質再生するスーパーゾイル成分によって金属摺動面を平滑にし、摺動ノイズの低減にも高い効果を発揮する。

ホイールベアリングのダストシールがラバー製なら、ベアリングを外さずに先細ピックアップツールでシールを取り外し、ベアリング内にグリースを充填封入することもできる。

スーパーゾイルグリースに先端をカットした付属ノズルを取り付け、ベアリングリテーナーやスチールボール周辺にグリースを押し込む。ホイールを脱着したときにチャレンジしてみよう。

内部のグリースが固着していたり汚れているときには綿棒で汚れを除去してからスーパーゾイルグリースを封入しよう。こんなマメなメンテナンスでコンディションは様変わりする!!

前後ホイールアクスルやスイングアームピボットシャフトなどは、グリース塗布を忘れてはいけない重要な部分だ。スムーズな抜き差しが可能になるのはもちろん、防錆目的でも高い効果を発揮する。抜き取った時にカサカサな乾燥シャフトだったら要注意!!

フロントフォークやスイングアームにホイールをセットしてアクスルシャフトを差し込むのが復元手順だが、その前にホイール無しのシャフト単品でスムーズに刺さるかも要チェック。これも重要だ。

車体側だけではなくホイール単品でもアクスルシャフトがスムーズに差し込めるか確認してみよう。ベアリングの圧入不備やディスタンスカラーのズレをこの段階で確認できる。

前後ホイールハブのベアリング圧入部にはダストシールが組み込まれ、サイドカラーをセットしてからアクスルシャフトを差し込む例が多いが、金属部品のカラーとラバー部品のダストシールを組み合わせるような箇所には、スーパーゾイルラバーグリースの利用がお勧めだ。金属部品とラバー部品の摺動面や樹脂部品とラバー部品の摺動面をハイレベルで潤滑し、しかもラバーや樹脂部品にダメージを与えない特徴がある。

接触部分の潤滑性能が低下し、ダストシールリップに砂利などが堆積すると、ダストシールリップとサイドカラーの接触部分を同時に摩耗させてしまうケースもあるので要注意だ。そんな状況で雨天走行を繰り返すと、ダストシールの奥にあるベアリングに雨水が浸入。そうなると雨水が乳化してグリースを洗い流し(もしくはグリース性能を著しく低下させる)、気が付いた時にはサビでベアリングが真っ赤になっているケースも決して珍しくはない。

スーパーゾイルラバーグリースの主成分は、ブレーキフルードと同系の特殊合成潤滑油を採用しているので、ブレーキキャリパーやマスターシリンダーのメンテナンスにも安心して利用することができるのだ。

気持ち良い走りの追求や、近々ツーリングに出掛ける予定があるライダーなら、積極的なグリースアップでその効果を是非体感して頂きたい。その違いを理解できるようになると、メンテナンスが何より楽しくなってしまうものだ。

SUPER ZOIL RUBBER GREASE
100g◎2,200円(税抜)
金属部品とゴムもしくはラバー部品の接触面に使用するのがラバーグリースだ。乾燥したゴム部品は摺動抵抗を増やしてしまうが、ラバーグリースひと塗りで想像以上にスムーズな作動性を得られる。ブレーキフルードなどのグリコール系潤滑油に溶けるので、ブレーキピストンやマスターシリンダーのメンテナンス時にも最適だ。

スピードメーターギヤはグリースアップを忘れてしまいやすい筆頭だ。金属製ウォームギヤの潤滑にはスーパーゾイルグリースを利用し、リテーナーとダストシール間の潤滑にはスーパーゾイルラバーグリースを利用する。擦れ合う部品同士によって使い分けよう。

定期的なクリーンナップによってブレーキタッチや性能に大きな差が出るブレーキキャリパーピストン。ピストンを露出させたらパーツクリーナーで汚れを落し、スーパーゾイルラバーグリースを塗布。綿棒を使ってピストン全周に薄くのばしてからボディにピストンを押し戻そう。

インナーチューブのダストシール部分にスーパーゾイルラバーグリースを薄く塗布してストロークさせてみよう。たったこれだけの作業でフロントフォークの作動性が驚くほど良くなる。

前後ホイールがスムーズに回転するのは実に気持ち良い。そんなスムーズ化を実現させるために極めて有効なのが摺動各部へのグリースアップだ。定期的なメンテナンスを心掛けよう。