軽くて乗りやすい隠れた実力派バイク



道を選ばない真のオールラウンダー

「\883,000」、これって何の価格がご存知ですか? これはハーレダビッドソン・スポーツスター883の新車価格です。一昔前までハーレーと言えば高嶺の花の象徴のようなバイクでしたが、現在は国産モデルとほぼ変わりない価格になっています。特に前述のスポーツスターは初心者からベテランまで幅広い人気を獲得しており、最も身近なハーレーと呼べる存在。もちろん、価格だけが魅力ではありません。大排気量のツインカム96エンジンのハーレーとは違う、飾らないスポーツスターの良さこそ最大の魅力なのです。「ハーレーだから」、といって気負わずとも気軽に楽しめ、普段着のまま乗っても何の違和感もありません。カスタムに至ってはチョッパーからヴィンテージスタイルまで、どんな手法も取り込んでしまう懐の広さがあります。また、現行モデルはインジェクションの完成度も高まっており、十分にハーレーらしい乗り味が楽しめます。スポーツスターは初めてのハーレーとしておすすめできるだけでなく、ずっと付き合っていく相棒としても、最高の選択肢のひとつ。そんなスポーツスターファミリーを、じっくりとチェックしてみましょう!

人気モデルショートインプレッション

883R

XL883Rは、往年の名ダートトラックレースマシン「XR750」をモチーフとしたモデル。ブラック塗装のエンジンと、XR750譲りのワークスカラーが目印です。仕様やスタイルの違うスポーツスター883シリーズの中で、最もスポーティな1台として人気があります。とはいえ、コンマ数秒を削るために全力で攻め込むタイプではなく、ライダーが自分のペースにあわせて、積極的に車両を操りたくなる楽しさを重視した設定。背中を丸めるタイプのスポーツバイクとは違い、アップライトなポジションで気負うことなくスポーツ走行が楽しめるのがXL883Rの特徴です。883シリーズで唯一ダブルディスクブレーキを採用しているほか、サスペンションもスポーツ走行に適したものとなっているため、見た目以上にスポーツ性能が高く、アグレッシブな走りにもしっかりと応えてくれます。のんびり走りつつ、場所によってはスポーツ走行も楽しみたいという人に、XL883Rはうってつけのモデルと言えるでしょう。

  • ブラック塗装のエンジン

    ロッカーカバー上部までブラックに統一された迫力あるエンジン。2009年モデルではさらにブラックの統一感が進み、シフターペダル・ブレーキペダルもブラックアウトされたものを採用しています。

  • XR750譲りのワークスカラー

    タンクロゴはXR750をモチーフにしたワークスカラーを採用。以前の883Rではレーシングオレンジのカラーのみでしたが、現在は3種類のカラーパターンから好みのモノを選択することができます。

  • ダブルディスクブレーキを採用

    キャストホイールに883シリーズでは唯一のダブルディスクブレーキを装備。しっかりと停まることができるため安心感があります。フロントフォークのアウターチューブがブラックなのも883Rの特徴です。

  • 絶妙なポジションのハンドル

    幅広でやや高めのXRハンドルを採用。幅広なのが気になり、ハンドル変更をしてしまう人も多いですが、街乗りからツーリングまでどのような走行シーンでも体に負担にならないポジションは秀逸です。

スポーツスターファミリーに4車種設定されているスポーツスター1200シリーズの中で、最もスタンダードなモデルがXL1200R。大容量のワイドタンクと、高い制動力を発揮するフロントダブルディスクブレーキが特徴です。一見シンプルなモデルですが、XL883と比較すると、クロームパーツや装備などが充実しており、スポーツスターファミリーのフラッグシップにふさわしい質感となっています。また、走りの面においても完成度が高く、国産ビッグバイクのオーナーが乗り換えるには、最もなじみやすいと言えます。キャブレター時代のモデルに引けをとらない味わいのあるエンジンフィーリングと、バランスの取れた前後足回りが生み出す走りは、スムーズで乗りやすいもの。普段着のまま肩肘をはらずにじっくりと楽しめる、スポーツスターらしいライディングフィールを楽しむには、XL1200Rは最適なモデルです。気軽に乗れて、気長に楽しめる、そんな魅力をこのバイクは持っています。

  • インジェクション採用の1202cc

    2007年モデルから吸気システムにインジェクションシステムが採用されました。2009年モデルで3年目となり、点火タイミングなども熟成が進み、ノーマルのままでも味わい深いエンジンフィーリングとなっています。

  • 幅広のノーマルハンドル

    跨った当初は「ハンドル幅が広い」と感じるかもしれませんが、慣れれば快適でスポーツ走行を邪魔しない絶妙なポジションとなっています。ハンドル交換をするとしても、保管しておくのがおすすめです。。

  • 肉厚なノーマルシート

    肉厚ですがシート前端の幅が詰められているので足つき性は悪くありません。腰周りを優しく覆うようなシート形状はツーリングからスポーツ走行まで、状況に合わせて着座位置を容易に変更できます。

  • 伝統のヘッドライトバイザー

    かつてはダイナファミリーにも採用されていた伝統のヘッドライトバイザー。以前はポリッシュだった仕上げも現在はクロームメッキとなっており、見た目にも高級感が漂っています。

その他スポーツスターファミリーもチェックしよう!

XL1200L

XR1200L

足着き性を向上させたモデル

ローシート&ローダウン サスペンションによる優れた足つき性を実現したモデルが、XL1200L(スポーツスター1200ロー)。XL1200シリーズの魅力はそのままに、足つきが不安な方にもより乗りやすくなっています。プルバックハンドルを採用したことでポジションもゆったりしたものになっており、快適なライディングを楽しめるスポーツスターです。

XL1200C

XR1200

カスタムテイストを重視したモデル

XL1200Rをベースに、クロームパーツを多く取り入れたのがXL1200C(スポーツスターカスタム)。フロントにスポークホイール、リアにディスクホイールという個性的なルックスも、カスタムの雰囲気を盛り上げています。また、専用ハンドルライザーによるゆとりのライディングポジションも、XL1200Cの特徴と言えるでしょう。す。

XL1200N

XL1200N

新スタイルを提案するメーカーカスタム

XL1200Rのメーカーカスタムモデルが、XL1200N(スポーツスター1200ナイトスター)。ダークな質感をアピールするグレーのパウダー塗装を施したエアクリーナーカバーや、ブラック&グレー塗装のエンジン、ブラック塗装のフロントフォークや前後ホイールなど、他モデルにはない個性的な装備が特徴。リアフェンダーもXL1200Nの専用品となっています。

XL883

XR883

「パパサン」の愛称を持つ標準車

XL1200Rのメーカーカスタムモデルが、XL1200N(スポーツスター1200ナイトスター)。ダークな質感をアピールするグレーのパウダー塗装を施したエアクリーナーカバーや、ブラック&グレー塗装のエンジン、ブラック塗装のフロントフォークや前後ホイールなど、他モデルにはない個性的な装備が特徴。リアフェンダーもXL1200Nの専用品となっています。

XL883L

XL883L

低シート高仕様の883

XL1200にも設定されている、ローシート&ローダウンサスペンション仕様のXL883L(スポーツスター883ロー)。標準のXL883に比較するとおおよそ5cmほどシート高が低いため、女性や小柄な方でも安心して楽しめます。また、ハンドルバーもロー専用品となっており、余裕のあるライディングポジションとなっているのも特徴です。

XL883C

XL883C

カスタムルックでアピール

フロントにスポークホイール、リアにキャストホイールを組み合わせることで、カスタムルックを演出したXL883C(スポーツスター883カスタム)。エンジンがクロームメッキ仕様になっているのもカスタムの特徴で、他のスポーツスターにはないゴージャスな雰囲気を持っています。また、フォワードコントロールを採用しているのもポイントです。

ヨーロッパ生まれのニュースポーツが登場!

ヨーロッパの市場を見据えて開発されたXR1200は、従来のスポーツスターを凌駕するスポーツ性能が与えられた、これまでとは違うスポーツ性を追求したモデル。エンジンはカムシャフトやピストン、バルブなど、他のスポーツスターより強化されたものを採用しており、足回りも倒立フォークなど性能を重視した装備がおごられています。

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すべての道を楽しめるオフロードバイクを満喫しよう

スポーツスターファミリーは、ハーレーの入門モデルのように扱われることもありますが、触れてみると実は大排気量モデルとは異なる、別の個性を持っています。伝統と格式が重視される大排気量シリーズとは異なり、スポーツスターは気軽にハーレーを楽しむことができる点が大きな魅力。だからといってその世界観が浅いというわけではなく、50年以上の歴史をもち、スポーツスターだけのイベントも各地で開催されています。カジュアルに楽しめて、ディープにはまれるスポーツスターで、あなたもハーレーライフを楽しんでみませんか?