掲載日:2016年07月21日 取材で見つけた旧車バイク紹介
記事提供/Zeppanバイクス編集部 取材協力/コンボイ
※この記事はモト・メンテナンス別冊『Zeppan BIKES 14号』の『物件通信』を再編集したものです
CB750フォアによって日本製ビッグバイク=4気筒という新たな常識を作り上げたホンダは、70年代から80年代にかけて水平対向4気筒のGL1000や縦置きOHVのGL400/500、6気筒のCBXやV型4気筒など、さまざまな型式のエンジン開発を行った。
なかでもハーレーダビッドソンを多分に意識したのが水冷VツインのNV400カスタムだった。そのエンジンを拡大して500ccとして、フラットトラッカー風の車体に搭載したのが輸出専用モデルのVT500アスコットである。同様のコンセプトを持つモデルとしては先に空冷シングルのFT500アスコットがあったが、VTはそれに比べるとシティコミューター的な性格が与えられた。
国内ではヨーロピアンのNV400SPとアメリカンのNV400カスタムが販売されたが、今となってはアップライトなポジションのアスコットの400版があっても......、と思わせる軽快なスタイルが魅力だ。
ホイールは前後とも18インチでブレーキはフロントディスク/リアドラム。当時はコムスターホイール最終盤期にあたり、このモデルでも一般的なアルミキャストホイールを装着する。
シリンダー挟み角を52°としてバランサーを廃したVツインはOHC3バルブ。マフラーを右1本出しとしてスッキリ見える左サイドは、ドライブシャフトとファイナルドライブが存在を主張する。
角形ヘッドライトとその下側のパネルはFT400でも見られた組み合わせでフェイス周りのスリムな印象を演出。逆輸入された台数も少ないから、今乗れば目立つこと請け合いだ。
1980年代前半のホンダ車で多用された赤文字パネルメーター。マイル/キロ併記のスピードメーターは走行1万8,000km強を刻み、その下に6速走行時に点灯するオーバードライブランプが付く。
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