兼六園-敦賀まで

掲載日:2006年07月27日 ツーリング情報局北陸エリア    

ツーリングの大きな味方
GPSを使い走ってみました

イメージ皆さんこんにちは北陸ツーリングレポート担当の祐太パパです。今回第5回北陸ツーリングは石川県金沢兼六園~福井永平寺~越前海岸~敦賀新港を走ってきました。今回はただのツーリングだけではなく、ちょっと面白いことを試みてみようと思います。最近ネット上でも話題になっている「バイク用GPSナビ」を使い、最終目的地までラク~に走ろうというもの。ルートは自宅で設定して出発するもよし、ポイント到着ごとに次の目的地を設定しナビの案内どおりに走るもよし、自由に楽しめるアイテムです。私が選んだGPSナビは「ガーミンGPS60CS」。画面はカラー液晶で、なんと防水処理が施されており、ツーリングの途中に雨に降られても大丈夫! という代物です。今回はこの心強い相棒と共に出かけることにしましょう。

イメージスタートは金沢市内の兼六園を出発地点に選びました。さすがに加賀百万石の城下町だけあって、現在も観光客で賑わい、市内を走る車や行き交う人からも街の活気が満ち溢れているように感じます。ここでナビの目的地をR157沿いの尾口村地内「道の駅 瀬女(せな)」に設定しスタートします。まず県道45号を南下、交通量の多い市街地を走ります。スタートから10分も走ればオフィス街を抜け、古い商店やお寺などが立ち並ぶ町並みへと変化します。左手に山並が見え始めると交通量も少なくなり、バイクを走らせるのが楽になってきます。ナビは交差点の手前数百メートルあたりから曲がる方向を指示してくれますが、ビープ音が聞こえにくいのでついつい画面を見ることが多くなってしまいます。運転には充分な配慮が必要でしょう。さて県道45号線をひたすら走ると鶴来町手前で県道103号線に変わり、街を抜けたあたりでR157と交差します。ここを左折し、手取川に沿って尾口村方面へ川風を受けながら18kmほど走ると、尾口村地内「道の駅 瀬女」が右手に見えてきます。割と広い敷地には多くの車やバイクが止まって休憩しており、私もここでしばらく休憩を取ることに。

京を彷彿とさせる永平寺
崇高な空気に触れられます

イメージしばしの休憩を終えたら出発です。ここでナビの目的地を「福井県永平寺」にセット。「道の駅 瀬女(せな)」を出て、すぐの信号を右に曲がりましょう。ここから先勝山市までは山間部を走るルートでありながら、道路整備が行き届いておりすこぶる走りやすい道です。連続したゆるいカーブとアップダウンはバイクの醍醐味を充分楽しませてくれるでしょう。白鳥あたりから金沢へ入るライダーのほとんどが渋滞の多いR8を回避してこの道を利用していると聞いています。しばらく走ると左手に「手取り湖」とそれを堰き止める「手取りダム」が見えてきます。展望駐車場がありますので、一休みして湖を眺めるのもよいでしょう。この道は勝山市まで一本道ですから、迷うことはありません。手取り湖駐車場から7kmほど走ると道沿い左手に原物大ほどの恐竜が現れます。実はこのあたり、恐竜の化石が出土する土地柄だそうで。その資料などを展示してある「恐竜パーク」の入り口が、この原物大の恐竜というわけです。

イメージさて、手取りダムから初秋のR157を走ること、約31kmで勝山市長山地内の交差点に出ます。ここでナビの指示通りR157とお別れし、右折。一旦、県道261に入りますが、少し走るとR416に変わります。自然豊かな市街地は四方を山に囲まれた盆地で国道右手には「九頭竜川」が悠々と流れ、鮎釣りを楽しむ釣り人が多数目に入ってきます。走るうちに街中に造り酒屋を発見し、福井県も米どころであることを改めて実感。そんなもの思いにふけっていると、ナビは左折の指示を出してきます(R416が永平寺町に入ったあたり)。ここから道はR364に変わります。ここまでくれば永平寺まではもうすぐ。しかし、時刻は12時30分、少しお腹がすいてきました。そうすると、道の両脇に「永平寺そば」の看板がたくさん。ここで昼食を食べることにしましょう。飛び込んだのは「かぶと」というお店。テーブルに座ってオススメを聞くと『このみそば』ということで、素直にそれを注文しました。小さめの器が三つに「てんぷらそば、とろろそば、おろしそば」が盛り分けて並んでいます。付いてきた、だし汁を分けておわんに注ぎ頂きます。量的には私だと3つは多かったのですが、締めに食べたおろしそばが、満ち足りすぎた胃を癒してくれました。これで1,250円は安い! お腹が満腹になったところで目と鼻の先にある永平寺へ向かいましょう。10分足らずで永平寺門前に到着。門前通りには沢山の観光客が闊歩し、あたかも京都のお寺さん巡りをしているような錯覚に陥りそうです。境内には太くて高い杉が生茂り、その枝は天を隠すかのようで木漏れ日さえ差していません。俗世から来た我々を拒んでいるかの様にも思える空間がそこに広がっていました。

イメージさて永平寺で少しだけ崇高な空気に触れたら、次の目的地『東尋坊』にナビをセットしましょう。

今来たR364を5kmほど戻り、R416に入るため左折します。ここから2kmほどは自動車専用道(無料)で小型二輪は通行できませんので注意が必要です。R416をまっすぐ4kmほど走るとナビは北陸自動車道に入るよう指示して来ました。ここでナビの指示通り高速に乗るのもいいですが、一旦ルートから外れるのもよいでしょう。ナビは新しいルートを提示してくれます。私は高速に乗ることにし「福井北IC」~「丸岡IC」一区間7.6kmを走ります。あまりにも暑い日だと高速で風に吹かれるのも気持ちよく感じますね。高速を降り、料金所を出て県道38号に入り、そのまま直進しR8の交差点を右折します。500mほど走ったら左折し県道10号~県道20号と乗り継いで行きます。このあたりは市街地で交通量も多めですから、速やかにスルーするのが得策でしょう。ここから先は標識どおりまっすぐに進めば、おのずと東尋坊に到着するはず。東尋坊には売店が所有する無料駐車場がありますから、手頃な所を選んで(日陰など)駐車します(駐車係のおじさんがお土産割引券などをくれますので、抜かりなく!)。海岸までは、徒歩10分ほど。海岸までの道では、海産物などを売る店や新鮮な海の幸の食堂などが立ち並び観光客の目を楽しませてくれます。海岸はわりと潮風が強く、少々荒れた海で遊覧船が木の葉のように揺れています。しばしそのような光景を眺めながら日焼けでほてった体を休め、次の目的地に向けて出発しましょう。

夕景が美しい
黄昏の敦賀新港へ

イメージバイクに戻ったらゴール目的地を「敦賀新港フェリー乗り場」にセットします。敦賀港までの77kmは越前海岸を走ります。しかし今日は暑い(ボヤいている訳ではありませんが…)。売店で食べたかき氷のうまかったこと…。ここからは快適に海岸線を走れることを期待してスタートします。県道に戻ったら今来た道をすこし戻り、そのまま道なりに直進。県道7号を走り三国町地内でR305交差点を右折します。後は2度ほど交差点もありますが、道なりに走ればおのずと越前海岸に出てしまいます。私が訪れたのは8月最終日曜日。この辺でも有名な観光地には人が集まりますが、この頃になると海水浴場はほとんど人がいません。R305を走る車も少なく、ゆるやかなカーブを描く海沿いの国道を快適に走れます。

イメージしかし、国道といえど一旦集落の中に入るととたんに道幅が狭まり何が飛び出してくるか分かりません。安全運転を心がけましょう。夏休みが終わり、観光客が居なくなった街では地元の住民たちが縁石に座り四方山話に花を咲かせている姿をちらほらと見かけます。残暑のひなびた漁港の昼下がりの風景に、夏の最盛期を乗り越えた安堵感とけだるさが同居しているようにも見えました。三国町から越前海岸を走ること57km「河野海水浴場」を過ぎたあたりでT字路にぶつかります。ナビは左折しR305を進むことを指示しますが、ここはあえて右折し「河野海岸有料道路(しおかぜライン)」に入りましょう。ここは有料だけあって往来する車も一段と少なく、道路を独占したような気分になります。9.2km620円の通行料は少々お高いかもしれませんが景色は最高です。是非一度走ってみてください。一箇所だけ設置された料金所を抜け、まっすぐ走りR8の交差点に出たら、右折して敦賀方面に向かいます。ここでなぜわざわざ敦賀新港まで行くかといいますと。敦賀湾の夕景は大変きれいなことで有名で、その夕景が見られるかも知れないと思いここまで来た訳です。R8に入ってから11km 道路案内板に『フェリー乗り場』が見えたら右折しましょう。ゴールは目前です。ゆっくりと埠頭突端に向かって走ります。道路脇には乗用車が沢山並んでいますがフェリーを待つ車ではなく、大勢の釣り人が乗って来た車のようです。埠頭突端にバイクを留め先ずは一服。太陽が少しずつ西へ傾いてゆき、波穏やかな敦賀湾に黄金のじゅうたんが敷き詰められていく様を眺めていると、釣り糸を垂れる親子連れが次第に逆光の中に吸い込まれてゆきます。『いいなぁ』などと思いながらも、頭の中では次のツーリングの案など考えてしまいます。「気をつけて帰ろう…」とつぶやきバイクを起こし帰路に着くことにしましょう。

今回のツーリングレポートはいかがでしたか? 文明の利器『ナビゲーションシステム』。これに対してはいろいろなご意見が出てくると思います。道に迷わず時間を最大限に利用して気持ちに余裕のあるツーリングを実現するのも良し、勘を頼りにゴールまで走り抜くも良し。楽しみ方は『自由』です。私自身取材といいながらけっこう楽しんでいます。ではまた!

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

兼六園

住所/石川県金沢市丸の内1-1

休日/年中無休

電話/076-234-3800

URL/兼六園

そば処「かぶと」

住所/福井県吉田郡永平寺町市野々13-1

電話/0776-63-2674

営業/9:30~18:00

休日/年中無休

祐太パパ
プロフィール
祐太パパ

49歳。2006年式ハーレーダビッドソンFLHTCUI所有。ちなみに奥さんも大型二輪免許を持っており、夫婦揃って北陸だけでなく、関西・中部などあちこちまでツーリングで足を伸ばし、全国各地に知人は多い。

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