『ウェア屋さんのひとりごと』

セパン・インターナショナル・サーキットでのレーシングサービス

掲載日:2013年05月02日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

MotoGP や全日本選手権をはじめ、世界中の国々やエリアでは様々なレースが開催されていますが、その中で今回は “アジアロードレース選手権(以下アジア選手権)” というレースの開幕戦となる、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで、自身初となる海外でのレーシングサービスを行ってきました。現地では、転倒でスーツがダメージを受けてしまった際に、タッチアップ(ペイント)やワッペンの貼り替えといった作業を行い、選手達が綺麗に格好良く走ることができる様にするのが主な役目です。

いや~、それにしてもマレーシアは暑かった。というより、空港に降りた途端から蒸し暑いという表現の方が正しいですね。それでも、気温は34~35℃程度で確かに暑いのですが、鈴鹿8耐の様に日中で37℃前後まで気温が上昇し、自分達がブースを構えるエリアは40℃ぐらいあるのでは? という状況に比べたら可愛いものです。今シーズンも当社のスーツを着用して戦いに臨むアズラン選手(Honda)に「マレーシアと鈴鹿、どっちが暑い?」と聞いたら「Suzuka!」とキッパリ。

アジア選手権では市販の 600cc をベース車とする SS600 がトップカテゴリーで、東南アジアでは圧倒的な販売台数を誇るアンダーボーン115クラス、アジア各国の代表選手がCBR250R のワンメイクで競い合うアジア ドリームカップの3カテゴリーが開催されます。特に SS600 では25名中10名の日本人選手が開幕戦に参戦し、それに伴ってパドック内でもたくさんの日本人関係者にお会いします。日本では馴染みの薄いアンダーボーン115というクラスは、“スポーティーなスタイルのカブ” といった感じの車輌を使用します。凄まじい市場規模を持ち、モータースポーツの人気も高まっているアジア諸国では非常に重要なカテゴリーで、意外に思われるかもしれませんが現地のトップライダーともなれば、プロとして十分に生活が成り立つほどなんです。

そんな “アジア選手権”ですが、レースとして観るのも楽しいのですが、アメリカやヨーロッパとは異なる文化を知るという意味においても面白いと思います。来週はこの続きをお話しさせていただきますね。

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