『バイク乗りの勘所』

地理院地図のススメ

掲載日:2015年04月21日 タメになるショートコラム集バイク乗りの勘所    

Text/Nobuya YOSHIMURA

連載4回目に『国土地理院発行、20万分の1地勢図のススメ』という記事を書いた。20万分の1地勢図は、確かに、ツーリングプランを練るのに適しているうえ、走った道を記録しておくにもちょうど良いサイズである。ただ、情報量という点では、各種の商業施設が載っていないから、事前の情報収集にはグーグルマップ、マピオン、ゼンリン地図(いつもNAVI)などを併用している。拡大/縮小が自由にできるこれらの地図サービスは確かに便利だ。

上に書いた3つのサービスは、3つとも、都市部ではそれなりに情報が豊富で、グーグルマップのストリートビュー機能を使えば、今や、バーチャルトリップさえ可能だ。たが、それでも不満はある。私にとって最大の不満は、標高がわかりづらいこと。標高などわからなくても、ツーリングのプランニングに大した影響はない。しかし、標高がわかれば2地点間の高低差がわかるし、標高データのメッシュを密にすれば、頭の中に地形を描くこともできる。

そんなことを考えつつネットを徘徊し、情報収集をしていたある日、とうとう日本全国の等高線入り地形図の閲覧が可能なサイトを発見した。それが表題の“地理院地図”である。これは素晴らしい。スクロールして目的地を画面の中心に置き、+/-のボタンまたはマウスのホイール操作で拡大/縮小をしていくと、見慣れた20万分の1や2万5千分の1そのままのデザインの地図が表れる。これでバーチャルトリップを始めると、なかなか戻ってこれない。

地理院地図には、さらに高度な機能がある。その中の“この地図を3Dで表示”というのは、まさに“等高線を頼りに頭の中に地形を描く”という作業を、人間に代わってPCがやってくれ、結果を表示してくれるようなものだ。出てきた3Dマップには、拡大/縮小はもちろん、回転や高さ方向の倍率調整(3倍前後が見やすい)などができる。もはや“下調べ”などではなく、見ることそのものが楽しみな地理院地図のサイト。雨の休日などに、ぜひどうぞ。

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