【中部ツーリングスポット紹介】寒い冬にこそ走りたい、伊豆〜下田ツーリング

掲載日:2023年12月28日 フォトTOPICS    

取材・文・写真/伊井 覚

【中部ツーリングスポット紹介】寒い冬にこそ走りたい、伊豆〜下田ツーリングのメイン画像

関東の様々なツーリングスポットを紹介していくこの企画ですが、今回は番外編第二弾、少し遠出して静岡県下田市を中心に伊豆半島のツーリングスポットを紹介します。

【この記事の目次】
■伊東マリンタウン
■尾ヶ崎ウイング
■幕末に想いを馳せる下田港
■カップルで訪れたい龍宮窟
■千人風呂 金谷旅館
■河津七滝ループ橋
■旧天城トンネル

伊豆半島は昔から僕のお気に入りのツーリングスポットでした。理由は海と山の景色を同時に楽しむことができることと、東京からでも頑張れば日帰りできる程よい距離。また、気候が穏やかなため冬でも道が凍結しにくく、安心して走れる点が挙げられます。

【中部ツーリングスポット紹介】寒い冬にこそ走りたい、伊豆〜下田ツーリングの画像01

東伊豆の海岸沿いを走る国道135号、半島の真ん中を走る国道414号、西伊豆を走る国道136号があり、さらに伊豆縦貫道、伊豆スカイライン、西伊豆スカイラインと、下田に行くには様々な選択肢があります。

マリンタウンであったまり〜な?
「伊東マリンタウン」

【中部ツーリングスポット紹介】寒い冬にこそ走りたい、伊豆〜下田ツーリングの画像02

東京から伊豆にアクセスする場合、最初に寄り道するのにオススメのスポットが「道の駅伊東マリンタウン」です。僕はここに寄りたいがために行きのルートに東伊豆の国道135号を選ぶほど。

【中部ツーリングスポット紹介】寒い冬にこそ走りたい、伊豆〜下田ツーリングの画像03

メインの建物の中は吹き抜けになっていて、1階は海鮮を中心としたお土産屋さんが並び、2階はレストラン街になっています。今回は朝ごはんを食べていなかったので、ここでブランチにすることにしました。

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ラーメンに後ろ髪を引かれながら選んだのは「ばんばん食堂」さん。

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人気ナンバーワンの「まかない丼」は1,599円(税込)。セットのお味噌汁をあおさ味噌汁に変更(+120円)がオススメ。海鮮丼はお醤油をたっぷりかけて食べるのが好きな僕ですが、これは特製のネギ油がかかっているのでそのまま食べても美味しくて、お魚の味をダイレクトに堪能できます。卵を溶いてからは少しお醤油を垂らして、最後は一味とうがらしをふりかけるとピリッと辛く、3つの味が楽しめます。

ばんばん食堂伊東マリンタウン店
住所:静岡県伊東市湯川571-19 道の駅 伊東マリンタウン2F
電話番号:0557-37-0777
営業時間:11:00〜21:00

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そして伊東マリンタウンには無料で入れる足湯があるんです。しかも天然温泉のかけ流し。朝の高速道路で冷えた体をここでしっかり温め、いざ下田へ。

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今回の相棒はBMWのR1300GS。偶然お隣にR18のオーナーさんがいらっしゃり、しばし歓談。一期一会の出会いはツーリングの醍醐味ですね。

伊豆諸島に想いを馳せる
「尾ヶ崎ウイング」

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伊東市の次は稲取、そして河津。ちょっと道が混み合うところもありますが、左手に海を眺めながらゆったり南下します。1時間ほど走ったところでちょっと疲れたら、オススメの休憩ポイントがあります。

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「尾ヶ崎ウイング」は広い駐車場と綺麗なトイレがあるパーキング。ここはもう下田市に入っており、景色も南国っぽくなってきます。

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冬は空気が澄んでいるため、伊豆諸島がよく見えます。一際大きいのが伊豆大島。昭和生まれの僕的にはゴジラが火口に沈んだ島という記憶です。以前一度だけツーリングで訪れたことがありますが、日本で唯一、砂漠をバイクで走ることができる裏砂漠という場所があるんです。

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大島よりも少し南側には利島(としま)、鵜渡根島(うどねじま)、新島、式根島も発見。

日本の開国はここから始まった
幕末に想いを馳せる「下田港」

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「尾ヶ崎ウイング」を出ると下田の港はすぐそこです。「まどが浜海遊公園」からは港に停まっている漁船や、黒船を模した遊覧船を眺めることができます。

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ここには坂本龍馬の像があります。下田は龍馬の脱藩が許された土地なんですね。他にもすぐ隣の弁天島は吉田松陰が黒船に密航を試みた場所として像が残されており、幕末の歴史に関わりの深い土地なんです。

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そしてここでも足湯を発見。もちろん無料です。

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Cafe&Hamburger Ra-maru
住所:静岡県下田市外ケ岡1-1
電話番号:0558-27-2510
営業時間:10:00~17:00(ラストオーダー16:30)

「道の駅開国下田みなと」も海鮮土産が充実しています。また、Cafe&Hamburger Ra-maruの「下田バーガー」(1,300円税込)も様々なメディアやアニメで取り上げられており、僕も下田に来たら必ず食べているほどお気に入りのグルメです。

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一見普通のハンバーガーですが、挟んでいるお肉はなんと金目鯛。サクサク、カリカリの食感に、とろりとしたカマンベールチーズ、甘辛いソースがよく合って、男性でも一個でお腹いっぱいになるくらいボリューミーです。

カップルで訪れたい「龍宮窟」
サンドスキーって何??

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下田の街を抜け、海沿いに西へ20分ほど走ると、「龍宮窟」があります。道沿いにたくさん駐車場があり、バイクは1台200円。駐車場のすぐ傍にある鳥居を潜って階段を少し降りると、洞窟があります。

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洞窟と言っても暗いトンネルの中を歩くのではなく、階段を降りるとすぐに目の前には波が打ち寄せており、吹き抜けになった天井から明かりが差し込み、幻想的な景色を楽しむことができます。

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さらに龍宮窟にはもう一つの楽しみ方があります。駐車場から階段で洞窟の上に回り込むこともできるんです。

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先ほどの洞窟を上から見下ろすことができるんですね。洞窟の形がハート型の地形になっていることから、カップルで訪れる人も多いのだとか。

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さらにすぐ隣には「サンドスキー場」という珍しいスポットも。見ての通り、砂の上を自由に滑り降りて遊ぶことができます。ソリを持ち込めば子供は一日中遊んでいられるでしょう。ちなみにここは傾斜30°、滑走距離は45mもあるそうです。リフトがないので滑った後に歩いて登るのはちょっと大変そうですね……。

身も心も温まる
「千人風呂 金谷旅館」

一度下田の街に戻り、国道414号を少し北上し、一本脇道に逸れると、大正4年に建てられた趣のある建物があります。ここは「千人風呂 金谷旅館」。

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下田には数多くの温泉がありますが、金谷旅館は名前の通り宿泊もでき、日帰り温泉(大人1名1,000円/時期により変動)の利用も人気です。露天風呂や貸切風呂もありますが、まるでプールのように広々とした千人風呂はなんと混浴。とはいえ女性専用風呂が他にあるため、基本的には男性風呂となります。

千人風呂 金谷旅館
住所:静岡県下田市河内114-2
電話番号:0558-22-0325

僕は10年以上前に混浴と知らずにここを訪れ、千人風呂でバスタオルを着用した若い女性と遭遇してめちゃくちゃビックリした経験があります……。この日は12月でしたが日中は15℃まで気温の上がるツーリング日和。とはいえ夕方になると風も強くなり、ちょっと寒くなってきたので、風邪を引かないようにしっかり温まりました。

絶景! 何度でも走りたい
「河津七滝ループ橋」

国道414号に戻って北上すると、ライダーに人気のループ橋が現れます。

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ループ橋とはその名の通り、ぐるりと円を描くように走ることで短距離で高度を稼ぐことができる道です。埼玉県秩父市や島根県奥出雲町など、ループ橋は日本中にいくつかありますが、この河津町のものは二重ループになっており、その高低差は45m。特に2段目の橋の上から眺める景色は最高の一言です。

ループ橋の下にはバス停があり、一時的にバイクを停めておくスペースがありますが、橋の途中や上には停車する場所はありませんので、撮影などは橋の下で速やかに終わらせましょう。

伊豆の踊子と天城越え
「旧天城トンネル」

国道414号をさらに北上すると、石川さゆりさんの名曲「天城越え」で有名な天城峠を抜けるトンネルがあります。しかし国道沿いの大きいトンネルは1970年に開通した新天城トンネルであり、それ以前は狭い峠道を走った先にある「旧天城トンネル」を使っていました。

川端康成の小説「伊豆の踊子」ではこの旧天城トンネルが登場しており、同タイトルの映画のロケ地としても有名です。

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さほど荒れてはいませんが、未舗装路を10分ほど走ることになりますので、スーパースポーツやアメリカンなどダート走行に不向きなマシンで行くのは止めておいた方が良いでしょう。また、オフロード走行に不慣れな方は一人ではなく、仲間と一緒に行くことをオススメします。

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取材時は南側の道が工事のため通行止めになっており、北側からだけアクセスできるようになっていました。トンネルの中は灯りが設置されており、雰囲気があります。

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もっと気温が下がると凍結の恐れがあるようです。実際取材時もトンネルの入り口には割れた氷が落ちていました。

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トンネルの中はバイクで走ることができますが、道幅がとても狭いため、譲り合って走行しましょう。

そのまま国道414号を北上すると伊豆縦貫道に着きます。沼津周辺の渋滞エリアを比較的早く通過することができますが、ETCが使えない現金だけの料金所がありますのでご注意ください。

というわけで今回は伊豆半島、特に下田中心にツーリングスポットをご紹介しました。伊豆半島にはこれ以外にも東海岸には様々な面白い博物館や動植物園が多く、家族連れでも楽しめます。今回は紹介できませんでしたが、伊豆スカイライン、西伊豆スカイラインも走りごたえがありますので、ぜひ訪れてみてください。

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