掲載日:2017年08月21日 プロが造るカスタム
取材協力/パワービルダー
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2016』に掲載された内容を再編集したものです
現在手がけているZ改のうち、じつに8割が18インチ仕様であるというパワービルダー。TOT、とくにハーキュリーズでのニンジャレーサーを見てきた口にとっては、これはちょっと意外に思える数字だ。あの走りを見せられるとやっぱり17インチで詰めた方が……という向きも多そうな気がしてしまうのだが。
「18インチでリアタイヤ160くらいだと、リアステアでちゃんと曲がるんです。で、それってZ本来の乗り味なんですよね。18インチを前提に作っていくと、どこも角が立ってない、乗って非常に気持ちのいい車両ができる。結果、知らない峠でも気張らずに乗れるんですね。それと比べると17インチホイールにハイグリップタイヤっていう仕様はキャスターも立ってるし、足まわりの挙動もクイックだし、どこかせわしないって感じてしまうんです。ウチの常連さんもみんなそうだけど、このふたつを比較すると『やっぱし18インチだよね』っていう結論になってくるんですよ」そう語る同店代表・針替さん。
この車両は、以前ロードライダー本誌でも紹介したことのある針替さんの愛車だが、その時と変わっているのはフロントブレーキまわりとホイールサイズ(リアのみ1サイズアップ)、リアアームといったところで、基本パッケージに大きな変更はない。エンジンはGPz1100ベースで1,166cc、カムシャフトはAPEのK410、パワーは後軸で135ps前後をマークする。何でもかんでもヘビーチューンという手段は採らず、ポイントを押さえデータとノウハウを蓄積して効率良くまとめるというのがZエンジンに関する針替さんの基本方針。軽めのチューンに見えても内容はけっこう深いのである。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!