掲載日:2016年07月04日 プロが造るカスタム
取材協力/ACサンクチュアリー
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです
カワサキZやGPZ-Rニンジャ、ホンダCB系が中心となっている、ACサンクチュアリーのコンプリートカスタム、RCM(Real CompleteMachine)。これはその303号機で、ベースとなっているのは、カタナのファイナルエディション。最近ではカタナ系も製作依頼が増えているとのことだ。この車両は元々ガレージでの長期保管からの再始動に始まって、そこからRCM化に進んだもの。当然ながらRCMの流儀に則って、シャシーを中心に大規模モディファイを敢行。前後ホイールを17インチのワイドホイール化し、現代的な足まわりを手に入れている。
ただ、足まわりのモディファイは、安易に行っても良好なハンドリングは得られない。特にカタナはその傾向が強く、旋回性をスポイルする場合があるという。この車両の製作を担当したサンクチュアリー本店のメカニック、大地さんは説明する。
ホイールはXJR1200用で1.85-19/2.50-17→3.50-17/5.50-17サイズ(アクスルも大径化できる)。チェーンラインがオフセットし、フレームと干渉するため左ピボット内側にはインライン加工が施される。補強は計5カ所。フォークはフロントE×Mパッケージでφ37→43mmオーリンズに
「ノーマルのカタナはフロント19インチ、リア18インチでキレのあるハンドリングが成立しています。前後17インチ化すると車体姿勢が大きく変わりますから、そこからディメンションを適正にしなければいけないんです。特に重要なのがフォークオフセット。この車両で使ったスカルプチャーのステムキットはオフセット量[50→]37mmで、ハンドルの切れ角を犠牲にせずにショートオフセット化が可能です。また、トップブリッジがウイング形状なので、フロントインチダウンで下がった車高も補正できます」
もちろんフロントまわりだけでなく、シャシー全体も見直され、完成後には実走も行って特性も確認している。前後17インチ化した上でSTD以上の切れ味を持たせる。RCの名に恥じない走りを持つカタナはこうして生まれてくるのだ。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!