
掲載日:2011年03月25日 プロが造るカスタム
「GS750がAMAスーパーバイクを走ってた頃は集合管は禁止でしたけど、これはもし集合OKだったらこんな仕様だっただろうな……というコンセプトで作った1台なんです。マフラーはウチにあった当時物のUSヨシムラでシリーズ7の原型になったもの。これがまたスチール管らしい、イイ音するんですよ」(代表・西原さん)
ヨシムラがGS750を走らせていたのは'76~'77シーズンで、この車両は'77年式がベース。フロントフォークやリヤアームはGSX1100カタナを加工流用しているが、フォークのアンチノーズダイブ機構(ANDF)もあえてそのまま活かされている。ディテールを見れば見るほどマニアックという、興味深い作りなのだ。
「昔はこれ(ANDF)、みんなキットパーツとかでキャンセルしてましたけど、今となっては新鮮でいいでしょう? なんたって当時のワークスレーサーRGBにまで採用されてたシステムですから(笑)。この車両ではノーマルの突っ張り感をなくすためにセッティングを変えていますけど、この乗り味がかえって新鮮だし、こういう細いフォークとの組み合わせでは有効でもあると思うんですよね」(同)
各部に装着されているパーツも当時感を損なわない、シックな雰囲気のものばかりを注意深く選択していることが分かる。換装されたキャブレターはさすがに当時風CRではなくTMRとなっているが、これも装着した状態を見ると、思ったほどの違和感は感じられないことが分かるだろう(こんなところも好印象だ)。
ライト改だがディテールを見ていくと意外に深く、マニア心をくすぐる要素があちらこちらに隠されている。絶対性能だけがカスタムの面白さではないことが、このGSを見ているとよく分かってくるのである。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!