ヤマハ RZ250 1980
掲載日：2009年10月18日 名車ライブラリ
2ストロークエンジンは構造がシンプルで高出力を得やすいパワーユニットだったが、1970年代後半に排気ガス規制が強化されはじめ、世界のバイク市場で徐々にその規模は縮小されつつあった。そんな状況で登場したのがRZ250で、その内容は先代のRD250と同様、市販レーサーTZ250のイメージをベースとしたピュアスポーツだった。車両装備は徹底的に当時の最新技術を盛り込み、エンジンは水冷、リアサスペンションにモノクロスタイプを採用するなど純粋に性能を追及した仕様となっている。特筆すべきなのは車両重量だ。エンジンが水冷だったにもかかわらず、車両重量はRD250より11%も軽量だったのはエンジンやフレームなど細部に渡るまで設計が煮詰められた証拠と言えるだろう。RZ250の登場によって、それまでレースに無縁だったライダーたちが一斉にサーキットに通うようになり、それが後のバイクブームの火付け役となった。
ヤマハ RZ250 1980 Machine Detail Check!
水冷となりシリンダーフィンが不要になったため、ぐっとコンパクトになったパワーユニットは35馬力を発生する。
コクピット的デザインが与えられたメーターまわりはシンプルで機能的。タコメーター内の水温計が水冷の証。
ブレーキはフロントシングルディスク・リアドラムというシンプルな構成ながら、制動力は当時としては十分だった。
前期モデルに採用されたこのホイールデザインは火焔キャストと呼ばれた。軽量でRZの車両重量の軽減に貢献していた。
リアサスペンションは1970年代のモトクロッサーで開発されたモノクロスタイプ。初期型はリンクを持たない仕様。
状態よく維持されてきたことがわかるサイドカバーロゴ。じっくり探せば程度のいい車両はまだまだ多い。
SPECIFICATIONS - ヤマハ RZ250 1980
■全長×全幅×全高 = 2,080×740×1,085mm
■軸距 = 1,355mm
■エンジン形式・種類 = 水冷2サイクル2気筒
■総排気量/ボア×ストローク = 247cc/54mm×54mm
■圧縮比 = 6.2
■最高出力 最大トルク = 35ps/8,000rpm 3.0kgm/8,000rpm
■始動方式 = キック式
■変速機 = 6速
■タイヤ前/後 = 3.00-18/3.50-18
■ブレーキ形式 前 = ディスクブレーキ
■ブレーキ形式 後 = ドラムブレーキ
■発売当時価格 = 35万4,000円
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