掲載日:2018年12月14日 試乗インプレ・レビュー
取材・文・写真/小松 男
今回のZ900の紹介において、当初はZ900RSを引き合いに出すのは少々お門違いなのかもしれないと感じていた。だが基本的な素性が同じことと、巷をにぎわせているZ900RSに対してのZ900の位置づけという部分を考える上においても、同じ土俵での話をしたかったというのが心情である。車両が売れ、アフターパーツも豊富に出そろっているZ900RSは、傍から見ると自分好みにカスタマイズする楽しみがあるように思えるが、その点Z900は吊るしの状態で高い完成度を誇っており、手を加える隙があまりない(ゼロとは言わない)。
どちらの“カワサキスタイル”が自分に合っているか、その違いなのかもしれないが、実は本質的な部分はもっと深いところにあり、例えばZ900のヘッドライトの上部にちょこんと備わっているスクリーン兼メーターカバーは、小ぶりながら高速走行時には大きな恩恵を得られるものだ。それにETC2.0が標準で装備されているのも嬉しい。カワサキのお家芸とも言える荷掛けフックなど、多岐にわたり絶妙なバランスが取られたうえで成り立っているところが、Z900の魅力だと思う。
それに価格面で考えてもZ900RSは最もベーシックなモデルで120万円なのに対し、Z900は88万円と、実に32万円もの差がある。もちろん、使われているパーツの豪華さは異なるが、それにしても30万円以上の余剰金がうまれれば、カスタムパーツに手を出すことも、ツーリングに行く費用に使うこともできるだろう。はっきり言ってZ900はお買い得な価格設定なのだ。
見た目こそコンセプト通りの凄みを感じさせるものではあるが、深い懐を備えており、長く付き合いたくなる一台に仕上がっているZ900は、個人的には現時点において日本が世界に誇るベストスポーツツーリングモデルとして太鼓判を捺したくなるバイクだ。
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