掲載日:2018年09月20日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/小松 男
オーソドックスな丸型のヘッドライトケースながらも、周囲にリングライト備えているほか、LEDを採用するなど、近未来的デザインを仕立てるのに一役買っている。
燃料タンク上部にはキャリアが備わっている。デザインのワンポイントとしても面白いものだが、実際に荷物を固定するベースとしても重宝する。
イマドキのスポーツバイクには珍しく、スポークホイールを採用しているのもスヴァルトピレンの特徴。オフロード走行を意識させてくれる。リムはAKRONT(アクロン)製。
373ccシングルエンジン。89×60mmというボアストロークで、小気味良い回転上昇を楽しめる。出力トルクともに390DUKEと共通だが、バイワイヤが採用されレスポンスが向上している。
ブラックアウトされたサイレンサーから奏でられるエキゾーストサウンドが何とも心地いい。もちろん音の印象というのは個人差が大きく左右するが、しっかりと考えられて作られた音だと感じた。
ピレリ・スコーピオンラリーSTRを採用。オフロード走行にも対応するモデルだが、オンロードを主体として使用するなら摩耗が気になるところだろう。サイズ的に多数の選択肢があるのは嬉しい。
二名乗車登録の関係から、日本仕様にはグラブバーが標準装備とされている。デザイン的には無い方がすっきりとまとまっているが、握りやすくタンデムを楽しむならば装着しておきたい。
シートの後端とテールランプが同一線上という思い切ったデザイン。ただしシートに荷物を積載した時など、テールランプが見えなくならないよう注意したいところだ。
スイングアームは390DUKEと共通のものを採用。軽量かつ高い剛性力を誇りトータル的なデザイン面で見ても相性が良い。
トレリス構造のクロームモリブデン鋼パイプフレームを採用。美しい造詣であえて“魅せる”部分となっている。なお、左に見える鍵穴でシートの開錠を行う。
シート下まで一体で繋げられた燃料タンクカバーのデザイン。燃料タンク容量は約9.5Lとされており、390DUKEと比べて4L近く少ない。
シンプルなデザインのデジタルメーター。全体的なデザインとの兼ね合いなのかもしれないが、かなり寝た格好でセットされているのが気になった。もう少し立たせた方が視認性は良い。
シンプルかつオーソドックスなスイッチボックス。モード切り替えなどの装備もないため、すぐに慣れることができる。
ブレースバーを備えたバーハンドル。高すぎず低すぎずセットされ、ごく自然なライディングポジションを得られる。
ブレンボ社の小排気量用ラインであるバイブレの対向4ピストンキャリパーをラジアルマウントする。効き、タッチ共に、クラスを超えた上質な印象。
現在のハスクバーナとは系列会社となるWP社の倒立フォークを採用。サスストロークに関してはロードスポーツとしては十分な142mmを誇る。
リアサスはモノショックとされ、スイングアームに直にセットされる。サスストロークは150mmと多く、動きが良いためトラクションを感じやすい。
独特な形状をしたステッププレート。スモールDUKEをバックステップに換装する際、スイングアームピボットと共締めされており苦労した記憶があるが、これもまた一筋縄にはいかないであろう。
切り取ったようなデザインを持つリアセクションのため、ナンバー及びリアウインカー支持するステーはスイングアームから延ばされた。フェンダーとしての機能も兼ねている。
タンデムステップはボルトオンとされており、簡単に脱着できるような設計となっている。ソロランオンリーならばグラブバーとステップは外してもいいかもしれない。
シートを外すと、エアクリーナーやバッテリーにアクセスできる。ユーティリティと呼べるほどの余裕はないが、ETC車載器程度ならインサートできるスペースは残されている。
最近のバイクには珍しく車載工具が充実している。リアサスのプリロードアジャスターもパックされているので調整して乗り味の違いを楽しみたい。
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