

掲載日:2015年03月12日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 写真・動画/山家 健一 衣装協力/HYOD
水冷4ストローク SOHC 4バルブ V型4気筒エンジンは、軽量・コンパクト化を図るため気筒あたり4本のバルブを1本のカムシャフトで駆動させるユニカムバルブトレインを採用。海外仕様の129psに対して国内仕様は106psとなっている。フレームはアルミ鋳造の高剛性ダイヤモンドタイプ。
フロントフォークはカートリッジタイプのφ43mm倒立フォークを採用。ブレーキはニッシン製キャリパーにφ310mmダブルディスクの組み合わせ。前後連動により適正な制動力配分を行う、コンバインドABSを標準装備する。ホイールは前後ともオフロード走行に適したワイヤースポークタイプで、フロントサイズは19インチ。
スイングアームはホンダ伝統の片持ち式プロアームで、静粛性と耐久性に優れるシャフトドライブシステムを内蔵。ピボットシャフトをフレーム貫通により安定して締結できるオフセットピボットとすることで、軽量化を図りながら剛性を高めている。
海外向けモデルを国内で販売していた「無限」仕様では、同社のスリップオンサイレンサーが装備されていたが、国内仕様では純正のステンレス製タイプを採用。マフラー構造は3室リターン+1パイプ構造とし、独自のV4サウンドと鼓動感を演出。
容量21リットルの燃料タンク採用で余裕の航続距離を確保。タンクエンド部分はシェイプされてニーグリップもしやすい。サイド部分はインナーカウルからつながった樹脂製パーツになっている。
シート高は810mmと海外向けの850mmに比べて大幅に低く設定され、足着き性の良さに貢献している。座面は前後シートともに余裕があり、タンデムも快適なはず。グラブバーと一体型のリアキャリアは座面と高さが揃えられていて荷物を積みやすい。
国内仕様にはETC車載器が標準装備されている点が嬉しい。ただし、シート下のスペースにはあまり余裕はない。グラブバーと一体型のサイドレールには純正オプションのパニアケースが装備できる。
VFR1200Fなどと同様、最近のホンダ車に共通イメージのスマートなフロントマスク。ネジ留めで2段階に高さ調整可能なスクリーンや、ハンドガードが標準装備されている。車体色は大自然をイメージしたマットチタニウムブレードメタリック1色のみの設定。
メンテナンスフリーで消費電力と発熱量が少ないLEDターンシグナルランプを採用。自動でウインカーの点滅をOFFにするウインカーオートキャンセラーも搭載されている。
DCTのモード切り替えは右グリップ部分のスイッチで行う。「ATモード」「MTモード」の2種類の走行モードが設定され、さらにATモードでは、クルージング走行からスポーツ走行までをカバーする「Dモード」、より高回転をキープするスポーツ走行に適した「Sモード」の選択が可能となっている。
左グリップにはMTモードでシフト操作を行うためのスイッチを装備。手前の「-」スイッチが親指で操作するシフトダウン側、前側にある「+」スイッチが人差し指で操作するシフトアップ側となっている。グリップ付け根の小さなボタンはグリップヒーター用。
リアのプロリンク式サスペンションにはダイヤル調整式の油圧プリロードアジャスターを装備。工具を使わず簡単にプリロード調整が可能。なお、前後サスペンションともプリロードおよび伸び側減衰力調整機構が備わる。
価格(消費税込み) = 189万円
※表示価格は2015年3月現在
ホンダが「オールロード・グランツーリスモ」を開発コンセプトに掲げた、クロスオーバーコンセプトのフラッグシップモデル。デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)を標準装備する。
■エンジン型式 = 水冷4ストローク SOHC 4バルブ V型4気筒
■総排気量 = 1,236cc
■ボア×ストローク = 81.0×61.0mm
■最高出力 = 106HP(78kW)/6,000rpm
■最大トルク = 125N・m(12.7kg・f)/5,500rpm
■トランスミッション = 6速
■サイズ = 全長2,280×全幅915×全高1,320mm
■車両重量 = 288kg
■シート高 = 810mm
■ホイールベース = 1,590mm
■タンク容量 = 21リットル
■Fタイヤサイズ = 110/80-19
■Rタイヤサイズ = 150/70-17
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