

掲載日:2007年11月05日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
オーストリア生まれのKTMというメーカーは、モトクロスやラリーといったオフロードコンペティションの世界でその名をはせている。「READY TO RACE」という、メーカーが掲げるコンセプトが示すとおり、ラインナップにもレーサーモデルが多い。しかし今回試乗した990SUPERDUKEが目指すのは、あくまでストリート。かつてシングルエンジンを搭載し、ストリートファイターとしてデビューしたDUKEのコンセプトを昇華させ、アドベンチャーモデルに採用されていたVツインの心臓を得て、さらにディメンジョンをロード寄りに。“公爵”のネーミングを超えるマシンとして登場したのがSUPERDUKEだ。
世界最大のラリーレース・パリダカからかつてのサバイバルイメージが影をひそめ、ハイスピードラリーへと変貌していく中、KTMが威信をかけて投入したVツインエンジン。LC8(Liquid Cooled 8 valves:水冷8バルブ)と名付けられたこのエンジンは、パリダカで圧倒的なパフォーマンスを披露する一方、非業の事故ももたらしてしまう。これを斟酌した主催者は、ハイパワー化が進むレースのレギュレーションを変更、Vツインエンジンは禁止となってしまった。砂漠を制するために生まれた強心臓は、今SUPERDUKEに搭載されて、ストリートを制覇しようとしているのだ。
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