掲載日:2018年11月26日 試乗インプレ・レビュー
取材協力/ランナー
試乗ライダー・文/和歌山利宏 写真/赤松 孝 記事提供/ロードライダー編集部
空冷+リヤ2本サスのRDから大いなる飛躍のため、TZ譲りの水冷+モノクロスサスを投入したRZ250は、1980年8月に市販化。水冷化で約5ps高い35psへの性能向上と、上限を9,500rpmへ1,000rpm高回転化を可能とする焼き付き耐久性を獲得。50度というレーサー並みのバンク角、ロードホールディング性も向上した。
ヘッドライトは伝統的な丸型。
2眼式メーターの基本レイアウトは当時のヤマハ車に準じるが、RZではライダー側に傾斜させている。右側の回転計内下位置には水温計が設置される。
燃料タンクは容量16.5L、キャップは回転式。
シートはごく普通のダブルタイプだが、タンクともどもホールド感にこだわった形。
シフトレバーは、RDでは前側に取り付け(TZでは後側として逆チェンジ)、ステップ位置はそれに合わせたものだったが、RZではリンク式としてステップ位置を最適化。そのため、キックスタート時は、右ステップを折り畳むことになる。
ホイールは軽いイタリックタイプで前後1.85-18。Fブレーキは片押し1ピストンキャリパー+φ267mmディスクのシングル。リヤサスはカンチレバーモノクロス。
キャブレターはVM26SS(空冷のRDはVM28SS)。1978年型RDに初採用の、左右キャブジョイントを連結するバランスパイプを継続採用する。これは左右で180度周期が異なる吸気脈動を干渉させ、リードバルブの振動状態を改善、中速パーシャル域のトルク谷対策を目的とし、考案開発者はヤマハ時代の私、和歌山利宏自身。
軸配置やシリンダーピッチなど、エンジンの基本構成はRDやTZに準じるが、2点支持で大型ラバーブッシュを用いるオーソゴナルマウントになり、クランクケースも軽量化されたことで、エンジンは新設計と考えて差し支えない。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!