掲載日:2015年02月27日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/杉山 研二
MotoGPで培った技術を投入した、ホンダの1,000ccクラスのスーパースポーツモデルです。初代モデルは2004年に登場し、2008年にはフルモデルチェンジが行われ、さらにマイナーチェンジを繰り返しながら進化してきました。2014年モデルではエンジンの仕様変更で出力が向上したほか、新形状のウインドスクリーンで空力性能を高めるなど各部の熟成が図られています。
エンジンは吸排気ポートの形状変更で効率を上げ、最高出力は4kWアップの91kWに、最大トルクは2Nmアップの97Nmへとパフォーマンスを向上。排気管には空燃比制御のためのO2センサーを採用することで燃費性能も向上。トランスミッションは2速から6速までのギア比をクロス化し、加速時のつながりを良くしています。またハンドルポジションを変更するとともに、ステップ位置を10mm後方へ移動。よりスポーティなライディングポジションにするとともに、サスペンションもリセッティングしてコントロール性能を追求しました。
2014年モデルのカラーリングは、単色のパールグレアホワイト及びグラファイトブラック、それに白地に赤と青のロスホワイトの計3タイプ。メーカー希望小売価格は単色が146万8,800円、ロスホワイトが150万1,200円。電子制御コンバインドABS装備車では単色が164万1,600円、ロスホワイトが167万4,000円です(価格はすべて消費税8%込み)。
また、スポーツライディングの楽しみを追求した1人乗り専用設計の『CBR1000RR SP』も受注生産車としてラインナップ。ピストンとコンロッドの重量バランスを精密に合わせて組み立てたエンジン、オーリンズ社のサスペンション、ブレンボ社のモノブロック4ピストンキャリパー、専用セッティングの電子制御コンバインドABSなどを採用。車体色はロスホワイト、ホイールカラーはゴールドとなり、価格は消費税8%込みで203万400円です。
国内仕様も用意されるヤマハのスーパースポーツ。MotoGPマシンYZR-M1の技術と設計思想を反映したクロスプレーン型のクランクシャフトやトラクションコントロールを採用。
軽量な車体と中低速からのパワーを売りとするスズキのスーパースポーツ。エンジンは最高出力136.1kWの水冷並列4気筒。出力特性を3つのパターンから選択できるS-DMSも採用。
エンジン特性を選べるパワーモードや予測型のトラクションコントロール、電子制御ステアリングダンパーなど先進のテクノロジーを搭載。エンジンは111kWの水冷並列4気筒。
1992年にデビューした CBR900RR 以来、一貫して “軽量で扱いやすく、ハイパワー” というコンセプトで進化してきたのが CBR‐RR シリーズです。2004年には、ついに 1000cc エンジンを搭載。その後、このクラス初となる国内仕様モデルが登場し、日本の道路事情でも楽しめるスーパースポーツとして人気を得てきました。
2008年に登場したモデルは、ホンダが誇るモトGPマシン、RC212V に似たショートノーズのカウルやスッキリとしたリア回りによるコンパクトな車体が特徴です。118ps を発揮するエンジンは、2010年モデルから一部改良され、フライホイールとクランクシャフトの軸端を大径化。これによって、街中でもさらにコントロールしやすくなっているのです。また、静粛性の追求には目を見張るものがあり、エンジン左右には樹脂カバーが備えられたほか、エアインテークやエアファンネルのサイズを変更し、エキパイには触媒を、カウル内には吸音材を追加。ドライブチェーンやスプロケットまでもが音の少ない専用品となる等、スーパースポーツのイメージを覆す低音量と同時に、高い環境性能を実現しているのです。
安全性への意識も高く、このカテゴリーとしては世界で初めて電子制御式コンバインド ABS を採用するモデルもラインナップ。これは前後のブレーキが連動して利く機能と、アンチロック機能を融合させたもので、ホイールベースの短いコンパクトな車体にも関わらず、いつでも安定した最短距離での制動を可能にするシステムです。この他、シフトダウン時のショックを軽減するスリッパークラッチや電子制御ステアリングダンパーによってライダーをサポートし、どんなスピード域でも快適に走行できる機能が盛り込まれています。
中古車の場合、扱いやすい国内仕様とフルパワーが魅力の輸出仕様のどちらを選ぶかというのが最初の判断基準。基本的に輸出仕様の方が高値なため、使い方と予算とのバランスを見極めて選びましょう。(文/伊丹 孝裕)
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!