ヤマハ MT-10 ABS(2022)

掲載日:2022年08月30日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/杉山 研二

YAMAHA MT-10 ABS(2022)
YAMAHA MT-10 ABS(2022)

排ガス規制クリアと同時に出力も向上
進化を遂げたMTシリーズ最高峰モデル

MT-10は、997ccの直列4気筒を搭載したロードスポーツバイクです。スーパースポーツモデルのYZF-R1をベースに、ヤマハMTシリーズの最高峰として開発し、国内向けとしては2017年に初代モデルを発売しました。そしてこの2022年モデルでは、平成32年排出ガス規制に適合すると同時にエンジン出力を向上、外装デザインもフロントフェイスを中心にリニューアル。また、上位モデルのMT-10 SPは、スプールバルブ内蔵のオーリンズ製電子制御サスペンションを採用、アンダーカウルも装備しました。

パワーユニットは、ロッカーアーム式のDOHCとクロスプレーンタイプのクランクシャフトを採用したパワフルな水冷エンジンです。2022年モデルでは、サイレンサーの通路径やエアフィルターのレイアウトなど吸排気系のシステを改善、燃料セッティングも最適化して4,000から8,000rpm付近でのリニアなトルク特性を実現しました。最高出力は122kW(166PS)/1万1,500rpm、最大トルクは112Nm/9,000rpmを発生します。

吸気ダクトが3本となった新しいエアクリーナーボックスでは、断面積と長さの異なる各ダクトからの音を共鳴させ、音圧バランスもチューニングしています。また、タンクカバー上面の左右には、音の響きを強調するアコースティック・アンプリファイア・グリルを設置することで、吸気音と吸気ダクトの鳴りをライダーに向けて発生。クロスプレーン4気筒ならではの音質を強調し、最大トルクに向かって気持ちの良いサウンドを奏でます。

電子制御関係は高機能6軸IMUを搭載して進化しました。バンクの深さも反映して制御するトラクションコントロールをはじめ、スライドコントロール、リフトコントロール、エンジンブレーキマネジメント、ブレーキコントロールも採用。クイックシフターはシフトダウンにも対応しました。さらに、ユーザーが最高速度を設定できるスピードリミッターも装備。インストルメントは標準モデルも含めフルカラーの2.4インチTFTメーターです。

標準モデルの車体色はグレー、ブルー、マットダークグレーの3種類、車両価格は消費税10%込みで192万5,000円です。オーリンズの電子制御サスを採用したMT-10 SPは、車体色がシルバー、価格は消費税10%込みで218万9,000円。発売はいずれも10月26日です。

ヤマハ MT-10 ABSのここがポイント!
  • ● 最高出力が122kWに向上した直列4気筒エンジン
  • ● 新しくなったフロントフェイスと外観デザイン
  • ● 6軸IMU採用で大きく進化した電子制御ユニット

ヤマハ MT-10 ABSのライバルはこれだ!

  • ホンダ
    CB1000R

    凝縮感のある軽量コンパクトな車体に水冷直列4気筒の高性能エンジンを搭載した大型ロードスポーツモデル。最高出力は107kW、消費税10%込みで167万900円より。

  • カワサキ
    Z1000

    迫力のあるスタイリングが魅力のスーパーネイキッド。排気量1,043ccの水冷並列4気筒エンジンを搭載、最高出力は104kW。価格は消費税10%込みで118万8,000円。

  • スズキ
    KATANA

    スーパースポーツ譲りの998cc水冷直列4気筒を搭載、最高出力110kW。スタイリングは往年の名車GSX1100S KATANAがモチーフ。消費税10%込みで160万6,000円。


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