掲載日:2009年10月16日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
ネイキッドバイクといえば、今も昔もバイク市場においてメインとなるカテゴリです。それだけに、メーカー各社が意欲的なモデルを多数投入してきました。今回紹介する「CB400FOUR」もその中のひとつ。比較的高性能なバイクが人気を獲得する傾向があった1990年代半ばに、少し変わったコンセプトを掲げて登場しました。高いパフォーマンスでスポーツ走行を楽しむだけでなく、日常の使い勝手とバイク自体の『雰囲気』を大切にするという明確な指針のもと、大人気モデルだったCB400スーパーフォアをベースに往年の名車「ドリームCB750FOUR」をモチーフに開発。旧車を思わせるスタイルと、直列4気筒エンジンの魅力をアピールする4本出しマフラーを備えて1997年にデビュー、最新の技術とトラディショナルなルックスを併せ持つ“新・ネイキッド”として大きな話題を集めました。
CB400FOURはこれまでのネイキッドモデルと比べても、格段に雰囲気にこだわったマシン。スポークホイールやメッキ仕上げのフェンダー、丸みを帯びたグラマラスなタンクなど、過去のホンダの名車を思わせるディティールは、元がスポーツ性の高い最新ネイキッドであったことを思わせないほど。エンジンの造形を力強く演出するために、性能を保ちながらラジエターサイズを縮小し、冷却フィンの形状を変えるなどこだわりは細部にまで及んでいます。中でも最も注目したいのは、やはり4本出しマフラー。集合マフラーが一般的になった近年では非常に珍しい装備で、ルックスのインパクトは抜群。もちろん、見た目だけでなく中身にこだわっており、内部構造の調整によりトルクを増したほか、ライダーの耳にサウンドが心地よく響くように調律されているのも特徴です。残念ながら生産期間は長くありませんでしたが、ノスタルジックなバイクの人気が高い現在での注目度は上々。ノーマル車両などは今も高値で取引されているほどです。存在感のあるミドルネイキッドを探しているなら、CB400FOURはおすすめできる1台と言えるでしょう。
CB400スーパーフォアをベースに、ナナハンの代名詞とも言えるドリームCB750FOURをモチーフとしてデザインされた。ノスタルジックな見た目ながら走行性は高く、当時のCBシリーズの中においても低速トルクが力強い仕様となっている。カラー展開は全3色で、赤は「おお400、お前は風だ」のキャッチで有名なCB400FOURの色合いをイメージ。
CB400FOURはマイナーチェンジを受けておらず、発売翌年にカラーチェンジを受けたのみ。この際に当初ラインナップされていた落ち着きのあるカラーリングは廃止されてしまう。写真のキャンディオーシャングリーンとピュアブラックは初年度のみのカラー。主要諸元は特に変更はない。レッドは人気色として翌年も継続販売されていた。
デビュー翌年に発表されたカラーは、初年度より明るく若者を意識したラインナップ。鮮やかなキャンディフェニックスブルーと精かんなチタニウムメタリックが設定された。このモデルが生産型としては最終となり、残念ながら生産期間はあまり長くなかった。しかし、近年再び注目を集めており、中古車市場では高値安定を維持している。