掲載日:2009年10月13日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
1990年代後半からはじまった流行のひとつに、トラッカーブームがあります。1980年代~1990年代前半にかけて加熱した性能・先進技術競争の反動によってライダーたちの嗜好がノスタルジックな方向に向かう中、注目されはじめたのがトラッカーというカテゴリです。元をたどればアメリカで人気が高いダートトラックというモータースポーツに参加する車両を模したものですが、オフロードバイクをベースとするタフで骨太な走行性能と、競技車ならではのシンプルなスタイルが評判を呼び、カスタムベースなどとして過去に発売されていたトラッカーモデルの人気が高まってきました。そのブームを各メーカーが見逃すはずもなくそれぞれ新モデルを投入していく中、スズキは2000年に「グラストラッカー」をデビューさせました。
グラストラッカーはボルティなどに使われた空冷4サイクル4バルブSOHC単気筒エンジンを搭載し、始動にはセルだけでなくキックも採用。小ぶりなタンクとワイドなハンドル、フラットシートという本格的なスタイルを追求しており、一躍注目のモデルとなりました。特にキックはこだわりのあるユーザーから好評を獲得。人気のあおりをうけ、2001年には派生モデルとして「グラストラッカービッグボーイ」も誕生したほどです。グラストラッカーの最初のモデルチェンジは2001年。ビッグボーイ登場と同時に差別化を図るため、キック始動を廃止したほか、装備変更を行いエントリーモデルとしての性格を強めました。そして2004年にはエンジンをST250と共通の新型エンジンに変更。2008年には環境基準に適合させるため、フューエルインジェクションが採用されました。また、燃料タンクの拡大やシートの変更など熟成が進められているのも特徴です。現在も販売が継続されているモデルだけに、リーズナブルな中古を選ぶか完成度が高まった新車を選ぶかはライダー次第。予算やカスタムプランなどをふまえて購入を検討することをおすすめします。
本格的なトラッカーモデルとして2000年にデビュー。航続距離や快適性より、スタイルを徹底的に追求した小ぶりなタンクやルックスで一躍人気モデルに。当時の評としては「ノーマルなのにカスタム車のようだ」というものが多かった。2001年には派生モデルとの差別化のためにキックを廃止したほか、一部装備が変更されるとともに簡略化されている。
マイナーチェンジで250STと共通の新開発エンジンに変更。エンジンはクラシカルな外観でありながら、スリーブを持たないメッキシリンダー技術を採用し軽量かつコンパクトに仕上げられている。なお、この年式から2バルブ仕様となり、エキゾーストパイプが1本となった。カスタムパーツについてはこの年式を境に対応が変わることが多い。
排気ガス規制に対応するため、キャブレターモデルは年初に生産が終了する。そして同年9月22日よりフューエルインジェクションを採用した新モデルがデビューした。また、環境基準への適合だけでなく、シートクッションの変更、燃料警告灯の装備で快適性や利便性を向上させているのが特徴。2009年現在も継続して生産が行われている。
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