掲載日:2009年12月18日 特集記事 › ライムグリーンVSトリコロール
記事提供/2009年6月1日発行 絶版バイクス1
取材協力/ホワイトハウス Phone048-465-2389
RCBの前後タイヤは18インチだが、CB750の17インチで違和感がないデザインなのは、さすがホワイトハウスの作品だ。クリップオンハンドルでポジションは随部前下がりに感じるが、シー卜位置もグッと下がっているので実はポジションはきつくない。燃料タンクはアルミ製で、片寄りを防止するインナーバッフル付き。容量は純正と同じ20リットルを確保。
コンプリート車両として抜群のクオリティを誇るCB750cafeの価格は、ホンダ以外のデカールやマーク類を除いたトリコロールカラー仕様で税込193万2000円。ベースとなるCB750の新車価格が税込78万7500円で、これだけ質の高いパーツをワンオフすれば改造費用だけで100万円は優に超えるのは明らかだから、内容を見ればリーズナブル。
RCBの前後タイヤは18インチだが、CB750の17インチで違和感がないデザインなのは、さすがホワイトハウスの作品だ。クリップオンハンドルでポジションは随部前下がりに感じるが、シー卜位置もグッと下がっているので実はポジションはきつくない。燃料タンクはアルミ製で、片寄りを防止するインナーバッフル付き。容量は純正と同じ20リットルを確保。
ホワイトハウスのCB750カフェは、現行のホンダCB750を素材にRCBのテイストを再現したコンプリートモデルである。元々はとあるバイク雑誌とのコラボレーション企画から誕生したものだが、2007年以降はホワイトハウスのオリジナル製品として、オーダーメイドによる生産が行われている。
言うまでもなくモチーフはRCBだが、ベテラン=オヤジのためのカスタムバイクという製作コンセプトの中、RCBを模しただけのレプリカにならないように留意したという。根幹に流れるDNAを継承しつつも、17インチタイヤを装着したCB750でバランスを取っている。そのテクニックが絶妙ゆえに、個々のパーツのデザインは本家と違っていても、全体の雰囲気はRCBそのものというイメージに仕上がっているのだ。デザインのために実用性を犠牲にしないのもホワイトハウスのモットーで、トップブリッジ下のセパハンながら純正と同じハンドル切れ角を確保しているし、シートの足つき性も良好。これまでに製作した25台の中には、教習所でCBに乗ったというト大型免許取り立てのオーナーもいるというが、これなら教習車と同じつもりで乗っても大丈夫だ。
エンジンはスタンダードのCB750用だが、オリジナルのステンレスマフラーの装着によってピークパワーが5馬力アップする。パーツ交換により乾燥純量は約15kg軽量化するので、パフォーマンスは確実に上がるはず。
それにしてもよくもまあ、これほどまでにセンス良く仕上がるものだ。同社代表の佐藤氏によれば「RCBには耐久レースの現場でデザインされた機能的なカッコ良さがあります。これは誰が見ても納得できるものです。だから我々も、良いものは良いと認めた上で、現代的な解釈で製作しました」となる。確かにこのバイクでは、現行1000ccスーパースポーツのような百数十馬力のパワーもなければ250km/hオーバーの最高速も出せない。だが多くのライダーにとっては遥かにやり過ぎな性能を追い求めた結果、最新のバイクはどれも似たようなデザインで個性を失ってしまった。それらに比べれば、CB750カフェの方が断然魅力的である。単にRCBレプリカというだけでなく、バイクを趣味とするライダーが見て楽しく、乗って楽しく、触れても楽しいホンモノのバイクとしての完成度は高い。
ノスタルジックな絶版車に憧れながら、同時に安心感や信頼性も欲しいというユーザーには、かなり心躍らされる魅惑的なマシンである。
ホワイトハウス代表
佐藤尉介 Jyosuke Sato
「長く飽きないで乗ってもらうには、ひとつひとつの部品が格好良く、持っているだけで満足できるバイクにすることが重要ですね」と語る佐藤社長。バイクの歴史において、およそ考え得るデザインは出尽くしているが、目先の新奇性やデザインのためのデザインに陥ることなく、バイク好きに納得してもらえる車両を提供していきたいと語る。
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