高品質なスペシャルパーツで知られるオーヴァーレーシングから、人気の250ccツインスポーツYZF-R25用スペシャルパーツのリリースが決定した。開発を担当した2人のエンジニアのインタビューを踏まえながら、実際にパーツを装着したマシンをインプレッション。オーヴァーレーシングのYZF-R25用パーツの魅力に迫る。
性能追求へのこだわりが
高性能パーツを生み出す
大きな注目を集めるニューモデル、ヤマハYZF-R25。オーヴァーレーシングでは、いち早く同車用パーツの開発に着手。待望のリリースが決定した。開発時のエピソードを、ステップなど車体周りのパーツを担当する山本さんはこう語る。
「バイクに跨がって最初に必要性を感じたのはハンドルとステップですね。ノーマルポジションは街乗り向き、スポーツライディングするにはハンドルが近過ぎて上半身が窮屈です。ステップも前過ぎますね。こういったスタイリングのバイクですし、スポーツ性を強調したいと考えたんです。積極的にマシンをコントロールするには、ポジションは重要ですから。
YZF-R25は、ビギナーの最初の愛車として最適な1台だと思いますし、ベテランがサーキットで遊ぶのにもいい。車体のポテンシャルは高いと思います。ですからサーキット対応のパーツも増やしていきたいと考えています。ブレーキキャリパーのサポートキットは、そんな考えもあって開発しました。レース志向のパーツはラインナップを増やしていきたいですね。オーナーの方は期待していてください」
マフラー開発を担当する佐藤さんは、開発時の苦労話を明かしてくれた。
「ノーマルのパワー特性は非常に完成度が高いのですが、いまひとつ刺激が足りない。もう少しパンチがあれば、格段に面白くなると思いましたね。まずはピークパワーを上げるところから始めたのですが、これが手こずりまして…(苦笑)。エキゾーストパイプの長さや太さを変えてみても、思ったような結果が出ないので頭を抱えました。
そこで、初心に返ってデータ取りを徹底したんです。テスト時には、水温や油温、外気温などを詳細に記録して、エンジンの特性を探り出していきました。そうしてようやくパワーの出るマフラーが出来たのですが、そのままでは排気音が大きい。サブサイレンサーを採用したのは、パワーを落とさず音量を抑えるためです。コストは大幅に上がってしまいましたが、我々が納得出来る製品でなければ、ユーザーさんに提供することは出来ませんから」
2人のエンジニアのコメントからは、妥協を許さないポリシーと、パーツ開発にかける熱い想いが伝わってくる。走りへの期待はいっそう高まり、ワクワクしながら試乗に挑んだ。
走り出してすぐに感じるのは、明らかに増している低速トルク。加速で有利なのはもちろん、発進しやすいのでビギナーにも嬉しい部分。そのままスロットルを大きく開き、タコメーターが8,000回転を超えるあたりから2次曲線的にパワーが高まる。特に11,000回転を超える超高回転域でのパワー感がたまらない。ノーマルマフラーの高回転域は、パワーの出方がフラットで頭打ちを感じる。オーヴァーレーシングのマフラーは回転上昇に合わせてどんどんパワーが上昇して吹け切る、回し切った時の面白さは格別だ。また、エキゾーストノートは最高の一言。マルチエンジンを思わせる連続音で爽快この上ない。高回転域のサウンドだけでも、このマフラーを装着する価値がある。
ポジションの設定も絶妙だ。ハンドルもステップも、本来の位置はこうあるべきと感じさせる自然なもの。特にハンドルは秀逸。高さはそのままで1本分ほど前に出されたハンドルバーが、上半身の自由度を飛躍的に向上させている。また、削り出し製トップブリッジの視覚的効果は抜群だ。MotoGPマシンを思わせる精緻な仕上がりは、マシンの質感をワンランク上に感じさせる。パフォーマンスとファッション性を大きく引き上げる、オーヴァーレーシングのYZF-R25用パーツ。オーナーなら見逃せない逸品だ。
※表示はすべて税込価格です(2015年3月現在)
YZF-R25のポテンシャルを引き出す
魅惑的なパーツ群
マフラーはフルエキゾーストタイプだけでなく、手軽なスリップオンタイプもラインナップ。その全てが保安基準適合のため、安心して公道走行可能なところが嬉しい。パフォーマンスを向上させるポジション関連やブレーキ関連パーツも豊富。万が一のアクシデントに備えたスライダーも充実している。
住所/三重県鈴鹿市国府町石丸7678-5
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