22nd Annual YOKOHAMAホットロッドカスタムショー 2013

掲載日:2013年12月06日 トピックス    

文・写真/STREET RIDE編集部
取材協力/MOONEYES

開演から終演まで、会場の人垣が途切れることはない。ホットロッドショーではカップルや家族連れの姿も多く見かける。

パワーアップし続ける
モーターヘッドの祭典

今や世界中のカスタムファンが注目するイベントのホットロッドカスタムショー。シーンのトレンドを敏感にキャッチして、毎年ホットなモータービルダーをゲストに招聘。今年も米国をメインに多くのビルダーや関係者が集い、会場内はちょっとした人種のルツボ状態。

当日9時のオープンを皮切りに、終日人の波が途切れることはなく、あれだけ広大なスペースにも関わらず歩行すら困難。そしてこれだけの動員数を誘引した先に並ぶ珠玉のマシンの数々。では早速いってみよう!

フォトTOPICS

流麗なラインにまとめられたロッドスター快心のYAMAHA。タンクからシートカウルに至るまでのモールディングが見もの。

広島の老舗、A BEARD製作のKAWASAKI250TR。スプリンガーフォークとワンオフマフラーの造形がコダワリ箇所だ。

群馬県桐生のMOTOSHOP TONOUCHIによる快作。現在持ち得るスキルと情熱を余すことなく注入したスポーツスター。

仙台有数のチョッパーファクトリー、COSMIC。FRISCOを昇華させたハイクオリティなブランニューEVOをリリース。

実力派ペインターGRIMB krazy paintingのグリム氏も休む暇なく全国行脚。海外からも高い評価を得るアーティストだ。ひとつずつエアブラシされたオリジナルキャップやスケートボードを展示。キャンバスを選ばず自在にドローイングされる。

横浜のIM FACTORYらしからぬ、徹底したショークオリティのパンヘッド。ペイントはアローズ・ペイントフォートが担当。

シンプルながら目を惹くトラッカースタイルのスポーツ。マフラーが個性ではあるが、普遍的な造形そのものが光彩を放つ。

NASTTY作のロングフォークガーターがポイントのフラットヘッド。タンク、マフラー造形など見所は多岐に渡る。

快適なライディング性を確保したパンヘッドチョッパーは車坂下MCがビルド。リアフェンダー内にはLEDが埋め込まれる。

毎年足げに参戦するOLD GOLD GARAGEのダン・コリンズ。ここ最近はカスタムビルドのみならずアイテム販売に注力中。オリジナルのスモールパーツから各種アパレルまで手広く展開。バイク乗りの視点に立ったアイテムはネットから購入可能だ。

国内屈指の実力を持つ旧車専科ホグホリックの展示ブース。世界広しと言え、これほどのヴィンテージが一堂に介す機会は稀。

英国が誇る名車VINCENTといった車両が並ぶのも同イベントの魅力。やはりエンジン造形の存在感が際立っている。

DICE MAGAZINEピックを受賞した三重県のグラベルクルー。同店が手掛けた歴代の代表的カスタムを一挙にレイアウト。

自在な発想のもと毎回無二のカスタムを披露する山梨のジーンチョッパーズ。今回はFRISCOフラッティーをドロップ。

ペイントブースの顔的存在のシェイキン清水氏。日々の業務をこなした上での日本全国のイベント出展と、相変らず超多忙。歴代のアートワークの他に、オリジナルTも販売。国内屈指のペインターによるアパレルが入手出来るのもイベントの魅力。

KAWASAKIエストレヤをベースにしたディガー。古き良き時代を彷彿させるオールドタイムな外装に惹きこまれてしまう。

セパレートハンドルでレーシーなデザインに振ったSRは、G CLASSICの手によりポップなテイストにカラーリングされる。

先日満を持してオープンした埼玉県川口のBOOTLEG。高度なスキルとカスタムバランスはこの3台を見ても明らかだろう。

ドラッグスタイルを探求し続ける東京大田区のカバチモーターサイクル。Z750FXベースのフルスクラッチカスタムを披露。

今最もホットなカスタムイベントといえば、このBORN FREE。遥々カリフォルニアからナイスガイな主催者がプロモーション。Tシャツやステッカーを販売するも、訪れるお客さんに「そのワッペン勝手に持って行っていいよ」と太っ腹なサービス。

BULTACOベースのマシンはダートトラックレースに精通したM&M’s motorcycle作。誰が見てもの洗練されたスタイリング。

DOCKLANDS SPEED SHOPのドラッグ・トライアンフ。代表の石神氏がイギリスで実際に参戦していたリアルドラッガー。

神戸からはCORE MACHINEも参戦。英国車に特化したショップだけにツボを抑えたモディファイはさすがのひと言。

凝ったディスプレイを用意した福岡のgarage by DOMINO66。バイクのカスタムはSNUG MOTORCYCLEによるものだ。

オールドタイムなデザインとカスタムカルチャーをミックスアップさせた革染め作品を創造するGDW-STUDIOのWEED氏。こうした無二の作品を前にすると自然とテンションは上がる。緻密に手染めされた独特のニュアンスはハンドメイドならでは。

ストリートとサブカルチャーの要素をミックスアップするARROGANT LUNGE。どこか荒廃的で危うい雰囲気は健在。

全国のTRIUMPH乗りをひとつに繋げる普及活動を行う、トライアンフライオットのメンバーもそれぞれ愛車を並べた。

トライアンフを得意とするデラクシーカスタムズ。トラディショナルなスタイルを踏襲した上でオリジナリティをプラス。

見る者を釘付けにする広島の平和モーターサイクル。今回はトライアンフT20“Derringer 200”を徹底した作り込みで誇示。

「大排気量が多い中200ccのトラでどこまで勝負できるか試したかった」という一台はBEST EUROとYaniv Pickを受賞。

結局どこまで情熱を注げるかが全て。時には執拗なまでの拘りで作り込まれるそれらにはすべからく不動の「美」が宿る。

均整の取れたプロポーションのショベルヘッド。ガーターフォークにマグニート点火など、コアなメニューをサラリと合一。

ポップなカラーリングで仕上げた国産4発。ヘッドライト回りのアルミ製オーナメントに作り手の意気込みが現れている。

時代考証を踏まえた上でのユニークなデザイン。技術に裏付けられたセブンティーズチョッパーは横浜のCRIBが製作。

鎌倉のシルバーアーティスト、SHAFT SILVER WORKSの本間氏。人柄を慕って多くのファンに支持される生粋のバイク乗り。やさしく繊細な音色を奏でるシルバーベルは病みつき必至。男女問わず身につけられる流麗なデザインにウットリしてしまう。

福岡のVIDA MOTORCYCLEによるスプリットフィン・ショベル。フレームからステップ回りなど圧巻のディテールワークだ。

山口のバドロータスのショップカラーが全面に出たコンパクトなショベル。見所はリアフェンダー横に移行されたオイルタンク。

福岡のラッツネストが持ち込んだロードスター。全体に渡って欧州のビレットパーツをおごったハイエンドカスタムとなる。

仙台に居を構えるSTANDY OF KUMAMIZU製作のYAMAHA。今全国的にオフロードスタイルが盛り上がりを見せている。

「Mr. street chopper」の称号がどのショップよりも相応しいサムズは、文句無しの完成度を誇る2台をディスプレイ。

国内はおろか世界中のファンからその動向が注目されるブラットスタイル。デザインの異なる3台で独自の世界観を演出した。

開演と同時に会場中央で盛大にスタートした海外ゲストによるライドインショー。ファン必見のエンターテインメントが炸裂。

順番にスタートするためライドイン出走者は会場外で自分の出番を待つ。仲間同士ほのぼのとした雰囲気が漂っている。

エンジンスタートに手こずるライダーもいたが皆準備万端。自国から持ち込んだ愛車を披露する心境はきっと格別だろう。

会場外のアイドリングムービー。順々に会場へライドインしていく海外ゲストの様子を1分弱の動画にパック。

東京練馬のHOUNT MOTOR CYCLE製作のディガーカスタム。外装は勿論フレームまで入るピンラインと、抜かりはない。

マスにプリっとボリューミーに集約されたクラブマンは名古屋のSHALLOW作。ポップなストリートカフェにメイクされた。

山形のROCKET HOUSEが手掛けた’76 YAMAHA TX650改750。原形を留めない作り手の情熱を感じるフルスクラッチワン。

トリッキーなフレームワークに、ツボを押さえたタイヤチョイス。ワンオフのアルミタンクには薄っすら同系のラインが入る。

第一線で活躍するスカルプチャーアーティストのMASA SCULPマサ氏。ふと足を止めてしまう特異な世界観は健在。凝視するに耐えないファニーな代表作、四つ目オジサンを筆頭にシュールかつファンシーな作品群に物欲をくすぐられる。

滋賀THE TWIN-HEARTSはエストレヤを題材にチョッパーをメイク。フレイムスラインや各所に配したスロッテッドが粋だ。

ファンにはたまらない’66 Aermacchi SPRINT Hである。手掛けたのは業界屈指のスキモノ、神奈川のスピードバギー。

次代を創造し続けるJURASSIC PAINT/4DIMENSIONS STUDIO/CHEETAH CUSTOM CYCLESのトリプルブース。

右上から時計回りに見事なエイジングワークの’53 Triumph 6T、’39 Triumph T100、’60 Triumph 6T Thunderbird、Racer Triumph。

イタリアのハーレーMAG、LOW RIDE。ロッドショーはまさに世界中のモータージャーナリストが集うイベントである。国によってキャラクターが現れる誌面構成。とは言え、比較するとやはり日本のバイク雑誌のクオリティの高さを実感する。

オールドインディアンで統一されたTOKYO INDIANS MCのブースは、移動用住居のティピーまで張るという徹底ぶり。

精力的なレース活動で知られる名古屋のWHIZZ SPEED。同店には珍しくトライアンフを使ったスペシャルマシンを製作。

レース屋らしく工作機械を駆使した各パーツのクオリティは折り紙つき。隙なく「これでもか」のメタルワークが施される。

アメカジを主軸に国内随一のセレクトセンスを誇るアメリカンインポートショップのUS。代表の植村氏は既にグビよーらい。今回のショーでは各アイテムをスペシャルプライスでリリース。バイク乗りの琴線に触れるデザイン物がドーンと配置された。

大阪のBUNBUN4649は対照的なマットホワイト&ブラックで彩った、スピードフォルムのKAWASAKI Z1000ポリスを展示。

SR500に74スプリンガー、ソフテイルフレーム、インナースロットル等をセットした怒涛の一台は仙台のROOSTER MC作。

埼玉県川口のエキセントリックMCは代表作のWとSRの2台をショーアップ。共に同店のショップカラーが凝縮されたものだ。

「和」をテーマに、畳の上にXS650を配置した群馬県の長谷川輪業商会。タンクには錦鯉のリーフペイントが施される。

NICE! MCとHBJのジョイントブースでは、ボヘミアン岡田の世界観が炸裂。「奇才」の名に相応しい圧巻の空間を演出。

STOOP MCが得意とするコンパクトなショベル2台。ペイントワークに新たな試みを採用。ご覧の通りマルチなビルダーである。

SRをメインにカスタムを手掛ける神奈川県海老名のCANDY。ストリートボバーライクなフォルムの塗装も同店が担当。

広島より参戦したペインターのLOU(ろう)さんは、得意のピンストライプを披露。女性らしい繊細かつ豊かな色彩で他のアーティストとは違った世界観を演出。この日のためにドローしたI phoneケースやレザーキーホルダーに人気が集まった。

メタルアートと呼ぶべきフォルムにまで昇華されたバラクーダのスプリットフィン・ショベル。アルミの妙をとくとご覧あれ。

美しくボードトラックレーサーにメイクされたフラットヘッド。廃れることない普遍的なデザインはやはり色褪せることはない。

細部のディテールにビルダーの力量が発揮される。外装は無論ワンオフで全体的なラインを極力シンプルかつナローに統一。

和歌山県MOTO GARAGE LIFEのホンダCUB。これほどスタイリッシュかつ徹底的に手が加えられたマシンも珍しい。

熊本からはKINGSとRED HOT MOTORCYCLEが共同出展。十分なスペースを確保したブースには終日人が溢れていた。

神奈川藤沢のASK.MOTORCYCLE作のTriumph 3TA。ナロードフィニッシュされたボディに入るディープグリーンが瀟洒。

特徴的なクリップオンハンドルに要所に配したブラスキャップ。色味を生かした全体のバランス感に感性の高さが伺える。

カスタムペイントコンテストの今回のお題はトイレカバー。ズラリと全国のプロペインターによる渾身の作品が並んだ。

ちょっとした遊び心を覗かせるブースと、どこかポップなCBチョッパー。栃木県足利のYELLOW MCらしいテイストだ。

「今回はやったねぇ(笑)。最初にテーマを決めたんで後はやるだけだった」。チェリーズカンパニー代表黒須さんのひと言。

650台中のナンバーワン、BEST OF SHOW。作り込み云々のレベルではなく、日本の頂点に立つべくして立ったスペシャルワン。

もはやその凄さすらも判別不能。第三者である知り合いのプロビルダーにレクチャーしてもらいようやくその壮絶さを認識。

鮮やかなライムグリーンに彩られたSRディガー。基本骨格を崩さず、ガーターフォークやマフラーデザインで独自性を主張。

確かなスキル無しでは形に出来ないのがこのディガーカスタム。メーター埋込みタンクやレバー造形など労力の程が察せられる。

ショークオリティでありながらその実、純粋なドラッグレーサー。SHIUN CRAFT WORKS松村さんの愛機である。

ストリートカフェスタイルを推し進める名古屋AN-BUのブランニューXS。お家芸的フォルムなだけに安定感のある完成度。

栃木県小山のパワーズはナックルとパンヘッドを得意のスタイルにメイク。車種問わず振り幅の広いカスタムを手掛けている。

改華堂によるハードテイル化されたTriumphサンダーバード。骨格は手間を惜しむことなく鋳物風に手が加えられる。

サラリとした風情ながらそこは改華堂。骨格のみならず、等管長を考慮したマフラーに始まり外装にも同店特有の拘りが凝縮。

THE PIZZがおもむろに背中を向けて指差した先は、所属する全米屈指のカークラブBEATNIKS KOOLSVILLEのロゴ。カスタムカルチャーのレジェンド直系のアーティスト、ピッズ。アートワークやステッカーなど厳選した商品がずらりと並ぶ。

終盤に差し掛かった頃メインステージでアワードが開始。このショーの“カラー”を象徴するショップが続々と発表された。

右上から時計回りに、グラベルクルー、ショップサムズ、車坂下モトサイクルがそれぞれゲストアワードを獲得した。





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