EICMA2017(ミラノショー) / カワサキブース・じっくりレポート Part.1 Z900RS、H2SXのディテールをチェック!

掲載日:2017年11月30日 トピックス    

取材協力/EICMA 2017  写真・文/バイクブロス・マガジンズ

東京に続き、ミラノショーでも高い注目度!
カワサキの勢いを感じたプレスカンファレンス

11月7日からイタリア・ミラノで行われた『EICMA2017(ミラノショー)』のカワサキブースの様子をじっくりお届け。

東京モーターショー2017でZ900RSを発表し、世界の注目を集めたカワサキ。ミラノショーでのプレスカンファレンスでは、欧州のPRマネージャーであるマーティン・ランバート氏が登壇。現在の好調なセールスのアピールとともに、2018年にZ125とニンジャ125を欧州市場で発売するとアナウンス。いきなり会場を沸かせた。続いて、2017年のSBK(世界スーパーバイク選手権)でカワサキに4度目のタイトルをもたらしたKawasaki Racing Teamのジョナサン・レイ(Jonathan Rea)とトム・サイクス(Tom Sykes)も壇上に。モータースポーツ分野でのスポーツイメージを牽引する二人のエースを紹介し、いよいよカンファレンスは本番へ。

立て続けにニンジャ400、ZX−10R SEがアンベールされたのち、マーティン氏の掛け声とともにZ900RS Cafeが登場!そして会場の興奮も冷めやらぬうちに最後にアンベールされたのがスーパーチャージャー付きツアラー、ニンジャH2 SXだ。

大型カウルにパニアケースを備えたツアラーの登場は前々から噂されてはいたものの、アンベールされた瞬間に各国メディアが一斉に車両の前に集まるなど、その注目度はかなりのもの。ツアラー人気の高い欧州ならではの盛り上がりぶりである。

ここからはパート1としてZ900RS CafeとH2 SXの詳細を中心に写真で紹介していこう。

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プレスカンファレンス冒頭でステージに登場したのはSBKカワサキワークスのエース二人。左は2015年から2017年までSBK3連覇中の世界チャンピオン、J.レイ。右奥は2013年にカワサキに20年ぶりのSBKタイトルをもたらしたT.サイクス。二人の活躍でカワサキは2017年度のマニュファクチャラーズタイトルも獲得。

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Z900RSカフェがアンベール。世界中のメディアがその瞬間に注目。

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東京モーターショーでのZ900RSに続き、ミラノショーでもその派生モデルを発表したカワサキ。「カワサキZ」の新たなヒストリーが再び始まる!

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カンファレンスの最後、ステージの一番高いところに鎮座していた車両、H2 SXがアンベール。カンファレンス前、ステージ前のどこに陣取るか迷っていたが、一番良い位置でアンベールの瞬間を撮影できた。

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スーパーチャージャー付きのハイスピードツアラーとして華々しく登場したニンジャH2 SX。スーパーチャージャー付きのエンジンは、最高出力200ps(147.1kW)、最大トルク14kgf・m(137.3Nm)でツアラーとしてはかなりのモンスター!

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サイドカウル脇に設けられた3本の大型フィンが目を引くカウル。H2 SXはパッセンジャーや荷物の積載を考慮してフレームは完全に新規で製作されている。

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ツアラーらしく左右に装着されたパニアケースはスクエアに近い形状で、前後長を抑えたデザイン。真横から見ると大柄な車体であることが良くわかる。シートとハンドルの距離もそれなりにあるので小柄な人にはキツイ?

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右後ろからの眺め。LEDテールランプは樹脂ハウジングを含めてかなり複雑な造形。パニアケース後端も大きくえぐれている。撮影車両はアクラポビッチのサイレンサーなどオプションを備えたH2 SX SEというモデル。

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カワサキには1400GTRというシャフトドライブのツアラーモデルが存在したが、今回のH2 SXはチェーンドライブ。なお、H2 SXのハイエンドモデルである「SE」には2,500rpm以上で動作するクイックシフター(KQS/Kawasaki Quick Shifter)を装備する。

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カウルサイドに見える大型の3連ライトはコーナーリングライト。夜間走行の際にはリーン・アングルに応じて行く先を照らしてくれる。このコーナーリングライトはH2 SX SEにのみ装備される。

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H2 SX SEにはカワサキ初のフルカラーTFT液晶モニターを装備する。アナログのタコと組み合わされるモニターには、速度や外気温など一般的な情報のほかに、トラクションコントロールの介入度やギアポジション、走行モードなどが表示される。

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H2 SX SEのTFTモニターは「ツーリング」「スポーツ」と2パターンの表示モードを持つ。こちらは速度がメインで表示されるモード。STDのH2 SXもアナログ+液晶モニターの組み合わせだが、メーターハウジングを含めてアナログタコや液晶部のデザインが異なる。

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ハンドル右グリップのスイッチボックス。キルスイッチのほか、走行モードボタンを配置。走行モードは「Full」「Middle」「Low」の3種類で998ccエンジンのパワーデリバリーを路面状況に合わせてチョイスできる。

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左グリップのスイッチボックス。内側にクルーズ・コントロール(レジューム機能付)、外側にトラクションコントロール(KTRC/Kawasaki Traction Control)の設定ボタンを備える。また、グリップ根元にはグリップヒーターのスイッチが配置されている。

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ここまで紹介した以外にもABSやローンチコントロールなどの電子制御をはじめ、6軸で車体姿勢を感知するIMU、アシスト機能付スリッパークラッチなど、H2 SX SEには最先端の技術が投入されている。

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東京モーターショーで登場したZ900RSにビキニカウルを装着したZ900RSカフェ。ライムグリーンを基調としたカラーリングで70年代的なカフェレーサースタイルを作り出した。

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どこから見ても破綻のないZ900RSカフェのスタイリング。タンクやサイドカバー、シートカウルはSTDのZ900RSと同じパーツだ。前後のホイールもSTDと同形状だが、ブラック塗装+リムストライプの組み合わせで引き締まった印象を受ける。

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Z900RSカフェのアイコンであるビキニカウル。なだらかな曲線を描くストライプは、AMAスーパーバイク時代に活躍したエディー・ローソンのヘルメット・グラフィックにも似ているような……。

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雰囲気の良いシングルシート風のタックロールシート。一人乗り用にも見えるが、実車にはタンデムステップも装着されている。

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砲弾タイプのメーターとコンチハン、そしてビキニカウルが作り出すコックピットの眺めは70年代車的。初代Zでは各種インジケーターが配置されていた中央部のハウジングにはLCD液晶パネルをセットする。

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タンクに入るシンプルかつ大胆なグラフィック。このZ900RSカフェのカラーコードは「ビンテージ・ライム・グリーン」だ。

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ブースにはもちろんZ900RSのSTDモデルも展示。欧州初お披露目とあって、終日人だかりが絶えなかった。

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Z900RSの向かいには、900スーパーフォアの姿も。特徴的な長いリアフェンダーは当時の欧州仕様だ。

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ディスプレイも凝っていた。右側には、Z1/Z1-A/Z1-Bの歴代タンクを、左側にはカスタムペイントされたZ900RSのタンクを展示。今後のモデルのヒント?

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ミラノショーで発表されたZX-10R SE。ZX-10RRのハイグレードモデルがSEで、セミアクティブサスのKECS(Kawasaki Electric Control Suspension)を装備しているのが大きなトピック。

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ショーワと共同開発したKECSは前後にストロークセンサーを内蔵、車体に搭載されている加速度センサーの情報と合わせて最適な減衰力に制御する。各種トラックモードも備えており、メーターパネル上にセッティングを表示できる。

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ステアリングダンパーはオーリンズと共同開発した電子制御式。こちらもECUとの統合制御で走行シーンにあった減衰力を発生させる。

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こちらは欧州初公開となったニンジャ400。日本国内での反響と同様に、欧州メディアの間でも注目度が高かった。

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見所満載のカワサキブース。パート2ではその他モデルや、ワークスマシン、カスタムモデルを中心にお届けしよう。リンクは↓のボタンから。





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