掲載日:2017年11月21日 トピックス
取材・写真・文/山下 剛
バイクブロスまつりでは、大きく分けて「試乗」「鑑賞」「視聴」することでバイクのおもしろさをグッと深く感じられるコンテンツを用意しています。そのためイベントエリアは「オンロード試乗(公道)」「オフロードミニコース(試乗とデモレース)」「ステージエリア」に分けられ、さらに協賛メーカーによる「出展ブースエリア」があります。
今回は試乗とステージで催されたコンテンツのレポートをお届けします。
バイクブロスまつり2017のすごいところは、各エリアで行われているコンテンツに余白があまりなく、絶え間なく常に何かしら催されていること。だから来場者は退屈することなく次から次へと楽しめるというわけです。
9時30分の開場から口火をきったのは、ステージで行われた「モト・メンテナンス」の栗田晃・副編集長による「今日からできる初心者バイクメンテ講座」。ステージ司会の福山理子さん、モトメンテにもたびたび登場しているメンテアイドル・みかんちゃんをアシスタントに迎えました。
そんな布陣でモンキー50を題材に日常的な点検方法から、ライダーに合わせたレバーやペダルの調整までをレクチャー。
ステージ横にはモト・メンテナンスブースもあり、誌面の企画でレストアされたGS1000やRG250γ、250TRなどが展示され、またがりもOKになっていました。
さて、屋外に出て、やってきたのはオフロード試乗会。試乗申込みの受付には多くのライダーが列をなしてました。バイクブロスまつりの大人気コンテンツのひとつなのです。
人気の理由は、距離は短いながらもジャンプもできるほどのアップダウンがあるダートコースで、最新オフロードバイクの走破性をしっかりと体感できるから。しかもホンダ・CRF250Rという普段試乗する機会がめったにないモトクロッサーに乗れちゃうんです!
もちろん競技専用車だけではなく、林道をトコトコと走るツーリングに最適なヤマハ・セロー250も試乗できます!
はたまたトライアル車をスペインで、エンデューロ車をフランスで生産するシェルコの2stエンデューロマシンにも乗れる試乗会は、バイクブロスまつりだけですよ!
バイクブロスまつりは、キッズ向けコンテンツも充実してます。だからこそ遊園地やテーマパークに行くのと同じ感覚で、家族みんなで楽しめるのです。こちらはエンジン付バイク(ホンダ・CRF50F)のキッズ体験コーナー。CRF50FはMT車なので、こちらは上級クラスといったところです。
バイクが初めてというキッズには、こうしてインストラクター(全日本モトクロス選手の國部直美さん)が親切丁寧・セーフティにレクチャーしてくれるので、慣れないバイク(こちらはヤマハ・PW50)でも安心して乗れちゃうのです。PW50はAT車だから、いわば中級クラスですね。
キッズが乗れるバイクはエンジン付だけではなく、こちらはモーター駆動の電気バイク(ヨツバモト)。キックバイクと同じ感覚で乗れるから、バイクデビューにうってつけですね。
さらにさらに! エンジンもモーターもないキックバイク体験コーナーもあり、キッズたちが「二輪車を操る楽しさを体験」することを全方位でサポート&プッシュするのが、バイクブロスまつりのスタンスなのです。次世代へ届け、バイクの楽しさ!
さて、こちらはオンロード試乗会の受付の様子。ハーレーダビッドソン、インディアン、BMW、トライアンフ、ホンダ、ヤマハ、スズキの最新モデルを、小排気量から大排気量までズラーッと揃っているから、この人気ぶりも納得なのです。
会場のモリパーク アウトドアヴィレッジをぐるっと一周するおよそ2km、と距離はやや短めですが、晴天に恵まれたこともあって気分よく試乗を楽しめたのではないでしょうか。
一方、その頃ステージでは鉄人・賀曽利隆さんを迎えてのトークショー。70歳となった記念に日本一周している賀曽利さんですが、その旅の途中でバイクブロスまつりに立ち寄っていただきました。
賀曽利さんの生涯走行距離は約157万kmだそうですが、昨年のバイクブロスまつりでは147万kmと話していまして……御年70にして年間走行距離が10万kmとは、まさしく旅の鉄人です!
続いてステージに現れたのは、トライアル国際A級で、トップランカーである「IAスーパークラス」に参戦している野崎史高選手。
こんなに狭い会場、小さなステージにもかかわらず、ウィリーやジャックナイフ、180度エアターンを決めてしまうから、観衆からは驚愕の歓声が溢れました。
野崎選手にかかると、バイクがまるで神経が直結した手足の延長であるかのように自由自在に操っていて、超人的なテクニックが次々と繰り出されます。
観客から希望者を募ってステージに寝転ばせ、その上を飛び越えるというパフォーマンス。飛ぶと思わせてすぐ横ギリギリを通過したり、比較として置いたダンボール箱を飛び越えずに潰したり、はては希望者の脚を踏みながら通過しちゃったり(痛くもないし怪我もしません、ご安心を!)、そのつど希望者も観衆もハラハラドキドキ&爆笑に包まれます。
さんざん焦らした後で、しっかりとジャンプ! それにしてもトライアルバイクの挙動って本当に不思議というか、反重力装置でもついてるんじゃないかって思うほどの動きをするから、何度見ても驚かされますね!
ステージが終わって観衆とハイタッチを交わす野崎選手。ステージでのライディングパフォーマンスだけでなく、トークの巧さもIAスーパークラス級で、観衆を大いに楽しませてくれました。笑顔も最高に素敵です!
ステージエリアにはハーレーダビッドソンがキッズ用にエアトランポリンを設置してくれました。
エアトランポリンの中の様子はこんな感じ。けっこう楽しそうで、オトナだって中に入って飛び跳ねたくなるのですよ……。
今年のぬりえコーナーの題材は、総生産台数1億台を突破した「スーパーカブ」でした。黄色いスーパーカブはけっこうかわいいけど、こんなにカラフルなスーパーカブがあってもいいですよね。どうですかホンダさん!
さて、オフロード試乗ではバイク以外の乗り物も体験できます。こちらはポラリスのレース仕様4輪バギー・RZR XP1000。残念ながら運転はできず同乗体験ですが、それでも感じられる迫力は十分!
こちらもポラリス製の4輪バギーですが、6人まで同乗できる大型バギー。アメリカでは砂漠や山道を走ってますが、日本では乗れる場所も機会も少ないだけに、同乗できる経験は貴重です。
そうこうしているうちに、バイクブロスまつりの目玉コンテンツでもある「オフロードデモレース」がはじまりました。モトクロス、エンデューロ、トライアルという3種のオフロードレースで活躍するトップライダーたちが同時に走る、いわば異種格闘技みたいなもの。デモンストレーションとはいえ見ごたえ十分! 参加ライダーは、鈴木正明選手(MX/SUZUKI)、内山裕太郎選手(ED/YAMAHA)、中島敬則選手(MX/YAMAHA)、大澤雅史選手(MX/KTM)、大神智樹選手(ED/TR/HUSQVARNA)、大川原潤選手(ED/BETA)、滑川勝之選手(ED/KTM)、野崎史高選手(TR/SHERCO)、野本佳章選手(TR/BETA)、山崎頌太選手(TR/BETA)。
ホールショットを決めたのは大澤選手! その直後から野崎選手が猛追!! これだけの近さで異種格闘モトクロスを見られるのだからたまりません!
第2コーナーでアウトから野崎選手が仕掛けて、サイドバイサイドでジャンプに向かっていきます。いやはや、デモンストレーションとはいえ迫力満点です。
助走距離が短いにもかかわらず高さ抜群のジャンプを見せてくれる鈴木選手。
トライアルとエンデューロをこなす大神選手。巧みなライディングテクニックで丸太をひょいと越えていきます。
野崎選手はバンクコーナーを大回りしながらエアターンでクリア! こうした華麗なライディングはデモンストレーションだからこそなのです。
こちらもトライアルの野本選手。野崎選手とは違い、イン側で狭角のエアターンを決めてコーナーをクリアしていきます。
チェッカーが振られ、観衆たちと歓喜のハイタッチをするのは内山選手。
ヒーローインタビューを受けながら最高の笑顔を見せる野崎選手(右)と内山選手(左)。
またまたステージに戻ってくると、警視庁による交通安全コーナーがはじまっていました。バイク事故の特徴を解説しながら、交差点に潜む危険を予知し、事故を防ぐためのノウハウがレクチャーされました。
すぐに解答を示すのではなく、観客に質問をして回答を促します。状況判断して考えることで、危険予知の範囲が広がっていくというわけです。
続いては、HOTBIKE Japanの池田伸編集長による2018最新ハーレーから、ソフテイルの魅力をたっぷりと語るステージ。アシスタントにはときひろみさんを迎え、ハーレーダビッドソン昭和の森の金田店長もまじえて解説。
こんな感じでステージと客席の間にソフテイルを置き、実車を見ながらの解説だから理解も深まるというわけです。
ステージのすぐそばにはハーレーダビッドソンの出張ブースがあり、ソフテイルにもまたがることができました。
ソフテイルにまたがって、思わずニッコリのときひろみさん。プライベートでは大型バイクも所有しているだけに、ハーレーにも興味津々!?
会場の各所に置かれたスタンプを集める「スタンプラリー」。ゴールの景品には駄菓子の詰め合わせを用意していましたが、あまりの人気に用意していた景品がなくなってしまい、後半に参加した人は“栄誉”のみでした。スミマセン、来年はもっとたくさん用意しますね!
再びモト・メンテナンスからスタッフが登場してのステージ。田口勝己編集長による「最新カブ式講座」。
誌面企画でレストアしたスーパーカブと、フルモデルチェンジされたばかりの最新カブをステージに上げ、変わらない良さと進化した機能を解説。田口編集長は雑誌づくりをする前は本田技研のエンジニアだった経歴の持ち主。カブへの愛もひときわ深いのです。
午前と午後に分けて行われたオンロード試乗会はどの回も満員御礼。CBR1000RR SPにはちょっと速度が足りなかったかもしれませんね。
オフロード試乗会は、合計は3時間30分とたっぷり用意してましたが、こちらも満員御礼の大人気。写真の車両は1904年に創業したイタリアの名門・ベータのトライアル車EVO80。野本選手が見守ってくれるから、トライアル初体験にも持ってこいでした。
2輪駆動でオフロードも得意なウラル・ギアアップ。こちらもバギー同様に同乗体験のみでしたが、生きる化石ともいわれるウラルの水平対向エンジンの妙味と2輪駆動ならではの走破性を味わえます。
ツーリングマガジン「アウトライダー」の菅生雅文編集長は、「Fテクニックワークショップ」を開催。テントの設営から撤収で便利な小技やロープワーク、大きくかさばりがちなキャンプ道具をスマートにしっかりと積載するテクニックが披露されました。
みかんちゃん、ときひろみさん、福山理子さんがロープワーク(結索術)に挑戦! ロープワークは慣れないとパズルみたいで頭がこんがらがりがちなので、日頃の練習も大切なのです。
リアシートに積載したバッグに、バックパックを背負わせてロープやゴムで固定するという小技。キャンプツーリング愛好家には大変参考になる積載術ですね!
左から、ときひろみさん、みかんちゃん、福山理子さんのバイクブロス三人娘。
バイクブロス三人娘とのフォーショット写真の撮影会も行われました。短い時間だったけど、皆さんニコニコ顔で楽しんでました。
バイク仲間とつながれる、バイク好きのためのスマートフォン専用SNS「モトクル」は、グーバイクが新しく立ち上げたインターネットサービス。グルメや絶景といったツーリング情報の共有にも便利なうえ、情感たっぷりのツーリング写真を投稿する「フォトコンテスト」も実施中。
今回実施されたフォトコンテストの入賞者には、5種のナチュラル成分が効くエナジードリンク「GO&FUN」半年分がプレゼントされました!
オフロード会場ではまだまだイベントが続きます。トップライダーたちによるデモンストレーション、2回目は華麗で超人的なライテクをたっぷりと間近で鑑賞できました。これだけの近さでウィリーされるなんて、なかなか体験できません。
ステージでも披露された「人間越えジャンプ」。今度は野本選手が挑戦、しかも飛び越えるのは5人! さらに80ccの非力なマシンということもあって、寝転んで飛び越えられる身としてはたまったもんじゃないほどのハラハラドキドキ。やっぱり一度は寝込んだ人たちを丸太のように踏んでから、最後はしっかりとジャンプ!
野本選手のデモンストレーション、続いて披露されたのはバックフリップ。しかし野本選手のバックフリップがすごいのは、超低空でくるりと回転するところ。4枚の連続写真をよーく見てもらえるとわかりますが、野本選手の腰の高さはほとんど変わらず、低い位置で素早く一回転しています。着地の瞬間の前輪を見ても、ギリギリのスーパーテクニックということがわかりますね!
バイクブロスまつり2017、最後のコンテンツは大抽選会。豪華景品が当たりますように……! と念じながら、名前を書いた抽選券を応募箱に入れます。
抽選を行うときひろみさん。幸運の女神はいったい誰に微笑むのか……!?
もうひとりの幸運の女神、みかんちゃん。当選者を見つけて、おめでとうと拍手しながらこのスマイル!
ヘルメット、ジャケット、インカムなど、協賛メーカー各社から本当に豪華な景品をご用意いただきました。当選した皆さん、おめでとうございました! ご協力いただいたメーカー各社にもあらためてお礼申し上げます。ありがとうございました!
というわけで、当日ご参加いただいた皆さんにはたっぷりとバイクブロスまつり2017を楽しんでいただけたことと思いますし、会場には行けなかったけどレポートを最後まで読んでくださったという皆さんにも楽しんでいただけたのではないでしょうか。バイクブロスまつりレポート第2弾はこれにておしまい。次は第3弾のレポートで会いましょう!
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