カワサキ Z 45周年の今その原点とシリーズの各車両を知る その4

掲載日:2018年06月27日 トピックス    

写真・文/ロードライダー編集部
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事は『LEGEND BIKE SERIES02 KAWASAKI Z SERIES』に掲載された内容を再編集したものです。

カワサキ Z 45周年の今その原点とシリーズの各車両を知る その4の画像

現代バイクの基本を築いたカワサキ900スーパー4=モデルZ1が登場して2018年で45年が経つ。未だに古さを感じさせず、新しいバイクの範となり逆に新しい手法の取り込みやカスタム化で進化する。そんなZシリーズの歴史を見る。

1,000ccのレース規定と余裕の1,089ccで
見直され進化した空冷4気筒の後期史

前ページまでの通り、1977年から1,015ccにまで排気量アップしたZだったが、バイク界の現代化に合わせ1981年を機に見直された。一般に1980年までを前期型、1981年以降を後期型Zとして分けるが、ここからはその後期型、1981年にZシリーズは大幅刷新インジェクション初挑戦のZ-GP系追加した頃からのヒストリーだ。

後期型の初代となるJ1は
安定成分重視の車体を持たされた

カワサキ Z 45周年の今その原点とシリーズの各車両を知る その4の画像

●Z1000/J系 型式:Z1000J1/KZ1000J1

Z1~Z1000Mk.Ⅱまでの前期型から一新されたZ1000J。排気量は903ccで始まって1,015ccまで拡大していたZ1系からφ69.4×66mm/998ccに変更しエンジンマウントほか車体も一新。直前のZ1000Mk.Ⅱ(A3/A3A)に対しキャスター/トレールは26度/87mm→27.5度/99mm、ホイールベースは1490→1,520mmと数値上は安定成分重視。フォークはφ36→38mmに大径化、ホイールはMk.Ⅱに同じ1.85-19/2.15-18で乾燥重量はMk.Ⅱ比15kg減/Z1同の230kgとした。車名はZ1000で、末尾のJはカワサキの型式表示だが、Z1000Jという通称が通りが良く、日本では普通に使われている

排気量に余裕を持たせた
角型ライトの4発旗艦

カワサキ Z 45周年の今その原点とシリーズの各車両を知る その4の画像

●Z1100GP/GP系 型式:Z1100B1

Z1000Jの998ccと同時開発で余裕を持たされた1,089cc仕様エンジンにZ1000Hの後継的なFI(KEFI)を組み合わせたZ1100GP。むしろこちらが直4のカワサキ旗艦だった。1,089ccの排気量はJより3.1mm大径のφ72.5mmピストンによるもので108psを発揮。ホイールサイズ1.85-19/2.50-18、角型(J1は丸)ヘッドライト以外Jとかなり近い作りだ

カワサキ Z 45周年の今その原点とシリーズの各車両を知る その4の画像

●Z1100GP/GP系 型式:Z1100B2

1982年型のZ1100GPは同年登場のZ1000R1同様のビキニカウルを装着しメーターを小型化、ストライプやスポーク、スプリングのカラーを変更。FIはKEFIからdfiに変わる

J1改でのAMA・SB制覇を
記念したレプリカモデル

カワサキ Z 45周年の今その原点とシリーズの各車両を知る その4の画像

●KZ1000R/R系 型式:KZ1000R1

KZ1000J1改+エディ・ローソンが1981年のAMAスーパーバイクシリーズを制覇したのを記念して1982年型で登場したレプリカモデルがKZ1000R。ベースはKZ1000J2で、このR1は北米仕様のみの展開。ライムグリーンの専用カラーに加えビキニカウル、KERKER製4-1メガホンEX、リザーバータンク付きリアショック、段付きシートや2.15から2.50へとリム幅を広げた18インチリアホイール等が主な変更点で、マニュアルでも指示内容はJを参照というほど内容はJに近い。キャスター/トレールはJよりもZ1100GPに近い29度/115mmを公称

カワサキ Z 45周年の今その原点とシリーズの各車両を知る その4の画像

カワサキ Z 45周年の今その原点とシリーズの各車両を知る その4の画像

カワサキ Z 45周年の今その原点とシリーズの各車両を知る その4の画像

●Z1000/J系 型式:Z1000J2/KZ1000J2

1982年型Z1000=J2はカラーリング以外にシート形状を変更。J1のリアサイドリブがなくなり、上面がタックロールに近くなった。フォークオフセットも60→50mmに変わるが、マニュアルでのトレール量はJ1/J2で同じ。なお中は欧州仕様の角タンクJ2、下は北米仕様のKZ1000(J2)で、J1/J2とも丸タンク標準。φ34mm負圧キャブほかの基本仕様は変わらず

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索