掲載日:2018年09月14日 フォトTOPICS
取材協力/本田技研工業株式会社
Text / Ryo Tsuchiyama Photo / Honda,Ryo Tsuchiyama
アジャスタブル式のリアサスペンションもCRF450Rと共通だがセッティングは異なる。
リアサスペンションの圧側調整用のネジは車体左側に。
CRF450Lのリアサスリンク部。もちろんプロリンク式だ。
こちらはCRF450Rのリアサスリンク部。見た目にはCRF450Lとほぼ同じと言って良いだろう。リンク部含めCRF450R用のアフターパーツも数多く流用できそうだ。
ステップはワイドペグを採用しており、オフロードブーツを履いてもしっかりとグリップしてくれそう。
CRF450Rではリアタイヤサイズは120/80-19と19インチを採用しているが、CRF450LではエンデューロモデルCRF450RXと同じリア18インチとなる。タイヤサイズもCRF450RXと同じ120/80-18となる。
CRF450Lの前後リムにはエアバルブから120度の位置に2ヶ所ビードストッパー取り付け用の穴が設けられているが、新車の状態ではゴム製のグロメットで塞いである。
スイングアームにはタイヤ空気圧・チェーン遊びに関するコーションデカールが貼られている。タイヤの指定空気圧は150kPa(1.50kgf/cm2)。CRF450Lはもちろん一人乗り仕様である。チェーン遊び最大幅は30mm。
ユーロ4の排気ガス・騒音規制に適合したサイレンサー。CRF450Rでは左右2本出しだが、CRF450Lでは右1本出しとなる。開発の段階では排気音と同様に、吸気音の低減にもかなり苦労したという。
リアフェンダー裏全体には樹脂製のインナーフェンダーが装着されている。また、アルミシートレールはCRF450Lの専用品だ。
ナンバープレートステーはアルミ製。重量増を極力抑えるため、肉厚の薄いアルミ材を使用している。
テールランプ、ウインカーともにLED灯を採用している。テールランプユニットはグロムからの流用だ。
テールランプのハウジングから直接伸びるウインカー。前後のウインカーは転倒しても折れないようにフレキシブルなステーを採用している。写真のように90度近く曲げてもステーは折れない。オフロードバイクとしては嬉しい装備だ。
チェーンカバー、ガード、スライダーはCRF450Lの専用品。チェーン周りの騒音対策にもかなり苦労したそうで、CRF450Lに使われているチェーンスライダーの樹脂はCRF450Rよりも硬い材質をチョイスしたそう。さらにスイングアームとスライダーの間にはスポンジを貼り込んで騒音を軽減している。CRF450Rと共通のリアハブはハブダンパーレスとなる。開発責任者の内山さん曰く、スロットルを開けた時のダイレクト感を重視した結果だとか。
シートベースはCRF450Rと共通だが、CRF450Lでは座面がわずかにえぐれている。シートを取り外す時は、シート後端の左右のナットを緩める。
バッテリーはCRF450R同様に、軽量コンパクトなリチウムイオンバッテリーを使用する。
アルミ鍛造製のサイドスタンドはしっかりした作り。CRF450Lはナンバー付きモデルのため、サイドスタンドスイッチも搭載されている。
スタンドを払うとここまで跳ね上がる。海外製のオフロード&エンデューロモデルでは、スタンド接地面が離れた瞬間にスタンドが跳ね上がるオート式を採用するモデルも多いが、CRF450Lではオート式ではなく、一般的な跳ね上げ式としている。
CRF450Lのために新たに設計されたチタン製ガソリンタンク。容量は7.6Lまで拡大されている。
CRF450RとCRF450Lのガソリンタンクを同じ角度から比較してみる。こちらはCRF450Lのガソリンタンク。容量を増やしてはいるものの、左右シュラウドの幅はエンデューロモデルのCRF450RXと同じ幅に抑えてあるという。
こちらは容量6.3LのCRF450Rのタンク。CRF450Lとの違いがよくわかるはずだ。
極めてシンプルなメーターは速度、時刻、トリップを表示できる。もちろんタコメーターはない。
キーシリンダーの増設やメーターマウントの追加のために新規で設計されたトップブリッジ。上面に入るHRCロゴはレーサー直系の証。ナンバー付きモデルでHRCロゴが入るモデルは数少ない。
左側スイッチボックスは、上からハイビーム・ロービーム切り替え/ホーン/ウインカーと極めてシンプルな作り。ハザードの設定はない。
右側スイッチボックスはキルスイッチとセルボタンのみとこちらもシンプル。フロントブレーキのマスターシリンダーはCR450Rよりもフルード容量を増やしているという。
ナンバー灯を含めてすべての灯火類にLED灯を採用している。ヘッドライトのLEDは高輝度の1枚タイプを使用しているが、これもヘッドライトの幅を最小限に抑えるためだという。明るいヘッドライトは薄暗い林道でも威力を発揮してくれそうだ。
外装グラフィックにはインサートフィルム成型と呼ばれる方式を採用し、キズに強い仕様としている。
多くのオフロードバイクファンの期待を一身に背負って登場するCRF450L。モトクロッサー直系のテクノロジーを公道で堪能できる稀有な存在だ。実際の乗り味については10月5日発売のオフロード専門誌「GARRRR」をはじめ、ここでもあらためてご紹介する予定だ。乞うご期待!
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