ホンダ CRF250M
ホンダ CRF250M

ホンダ CRF250M – 2013年時点で最も新しいスーパーモタード車

掲載日:2013年08月23日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/ダートライド編集部

意欲的なスペックをまとって登場した
2013年時点で最も新しいスーパーモタード車

CRF250Mは、モーターサイクル活動にも積極的なホンダがオフロード・トレール車XRシリーズの後継機種として開発したCRF250Lをベースにモタード車としてアレンジした1台である。CRF250Lがそれまでの空冷XRイズムから脱却し、水冷4ストロークDOHCエンジンに進化し、一気に現代的オフロード車の1台として登場したのと同様に、CRF250Mもそのポテンシャルを遺憾なく発揮してストリートに踊り出る仕様となっている。まずは、ベースとなったCRF250Lやそこからの変更点などで、このバイクの特徴を掴んでいきたい。

ホンダ CRF250Mの特徴

ホンダ CRF250Mの画像

素性の良いオフロード車をベースに
小変更で生まれたスーパーモタード車

ベース車両となったCRF250Lは、その心臓部であるエンジンを他車と共通する事で開発や生産のコストを抑えた、現代のモーター産業と共通の手法を採っているのが特徴。その共通車両とはオンロード・スポーツモデルのCBR250Rだ。完全オンロード志向のバイクとオフロードもこなさなければいけないトレール車で心臓部が共用なのはどうなのか? という疑問が浮かぶかもしれない。しかし、もちろん『L』のエンジンは細かな部分でオフロード用に改修されており、例えばほぼノーマルのCRF250Lがハイスピードと耐久性を要求される世界屈指のオフロードレースで完走を果たしている点などからも、その性能の高さは立証されている。『L』がデビューしたての頃は購入に躊躇する向きもあったかもしれないが、あれから時間が経って登場した『M』は、「オンロードと共通」というセンテンスに惑わされる事はまったくない。むしろ、『M』はモタード車として登場しているのだから、このエンジンが持つタフさとCBRというオンロード・スポーツバイクでも定評を得た性能は、モーター=心臓部という観点で見ればむしろ最適なバイクと言える。

ホンダ CRF250Mの画像

その心臓部を抱えるフレームは、『L』が登場した時点では新設計になる、スチール製のツインチューブタイプを採用。メインパイプを楕円断面形状とした事で、高い剛性とスリムな車体を実現したという。オフロード車はアクティブなライディングを信条とし、フレームをスリムに仕上げる事はとても重要だ。CRF250Lは開発時に、その名称が示すように同社のモトクロスレーサー『CRFシリーズ』を強く意識していて、純レーサーに極力近づけたい意思が盛り込まれている。つまり、ベースとなる『L』がそもそも、かなりスポーティな車両であると言える。CRF250Mは、そのLの強みを継続したまま前・後輪に17インチのオンロードタイヤを履かせ、フロントブレーキのローター径を大型化(φ296mm)し、リアサスペンションのセッティングが変更されている。ここだけ見ると、スーパーモタード・ルック車に落ち着いたのかと思ってしまうかもしれないが、果たしてその真相は? 実車を借りて市街地を中心に実際に乗ってみる事にした。

ホンダ CRF250Mの試乗インプレッションは次ページにて

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