掲載日:2019年01月10日 試乗インプレ・レビュー
取材協力/ホンダモーターサイクルジャパン
試乗ライダー/小林直樹 写真/長谷川徹 文/小川浩康
記事提供/ガルル編集部
※この記事は『月刊ガルル vol.392』に掲載された内容を再編集したものです。
ホンダのオフロードモデルでトップに君臨するモトクロッサーCRF450Rをベースに、ユーロ4準拠の排ガス・騒音規制をクリアしているCRF450L。
とくに気に入ったのがリアタイヤをグリップさせやすい、低中速域でトルクフルなエンジン特性。リアサスのセッティングとエンジンパワーが合っていて、ノーマルのトレールタイヤでも車体を前に進める感じが分かりやすい。
ヘッドライトの軽さがフロントまわりの軽快さになっていて、ハンドリングも軽い。フロントアップした時にハッキリと軽さが分かる。
気になったのがクラッチ操作の重さ。レーサーベースなのである程度の重さは仕方ないけれど、ショートレバーなのでさらに重さを感じる。ダートでは指は1本か2本がけだが、高速道路などの移動時は4本がけのほうが楽なのだが、ショートレバーなので3本しかかけられない。
シート高895mmはヤマハWR250Rと同じ数値。身長170cm、体重70kgのライダーがまたがると片足のつま先が着く程度となるが、車体幅がスリムで車重も軽いので、足着き性は見た目以上に良好だ。ふところ(ハンドルと上半身の間の距離)も広すぎず狭すぎず、自然にリラックスできるライディングポジションがとれる。
普段の練習でCRF450Rに乗っているから、CRF450Lの高回転のパワーには物足りなさを感じてしまうのが正直なところ。フルパワーへのマップ切り替えスイッチがあればいいなと思うけれど、それは欲張りすぎかな?
ただ、450Rのフルパワー状態だと、街乗りや林道ではすべての挙動がシャープすぎて、ほとんどのライダーはギクシャクして乗りにくく感じるだろう。でも、環境性能にきちんと適合した公道モデルとして見れば、450Lの完成度はかなり高い。
レーサーのダート走破性をトレール並みの扱いやすさで楽しめるんだからね。高速道路から林道、その先の獣道まで踏み込めるオールマイティさがあるから、250Lからのステップアップにも最適だと思う。
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