掲載日:2017年05月23日 メンテナンス
取材協力/DAYTONA 写真・文/モトメンテナンス編集部

ブレーキフルードは吸湿性が高く、湿気を含むことで劣化していく。そのため、ブレーキフルードは鮮度が命。開封してからしばらく経ったものは湿気を含んでいる可能性があるので、使わないほうが賢明だ。劣化するのはブレーキライン内のフルードも一緒である。さらにフルードは水分を含むことで固形化してブレーキの効きを悪化させたり、引きずりを起こす原因となるので、定期交換を心がけたい。


デイトナのブレーキフルードDOT-4は、100ml~1Lの多彩なラインアップがあり、無駄なく使い切ることができる。100 mlボトルは500円(税抜)だ。

マスターシリンダーのリザーバータンク蓋のビスを緩める。プラスビスは固着してナメやすいので、しっかりしたドライバーを使って体重をかけて押し付けつつ緩めよう。

ブレーキフルードは塗装面に付着すると塗装を冒してしまうので、燃料タンクとカウルを覆うようにウェスでガードしつつ、リザーバーのキャップをなるべく静かに開ける。

蓋の裏にはゴム製のダイヤフラムが付いている。ゴムが膨潤したり、穴が開いていないかチェックして、古いフルードを綺麗に洗浄しておlこう。水洗いしたら完全乾燥させよう。

リザーバータンクの古いフルードをキッチンペーパーなどで吸い上げる。水が混入しないように、かならず乾いたものを使うようにしよう。抜き取りにスポイトなどを使っても良い。

リザーバータンク底にはゴミが堆積しやすいので、綺麗にクリーンナップしておこう。タンクが空の状態でブレーキレバーを握るとエアーが噛むので、注意しよう。

ニンジャ250のマスターシリンダーはレバーを握るたびにリターンポートから勢い良くフルードが飛び出てくるので、ブリスターパックを切って、自作ガードを作ってみたが、これが良い!!

自作ガードをリザーバータンクに沈めたまま、新品フルードを注ぐ。塗装面にこぼしてしまった際は、速やかに塗れたウエスで拭き取っておこう。塗装が駄目になるぞ!!

ブレーキフルード交換時はリザーバータンク内のフルードを絶やさないことが最も重要だ。レバーを軽く握ってフルードマスターの中に新品フルードを行き渡らせる。

エアーブリーダーにビニールチューブをセットする。そのままブレーキレバーを握ったまま、エアブリーダーを緩めてホース内の古いフルードを排出させ、ブリーダーを締めてからレバーを開放。

リザーバータンクはホースから外して内部を洗浄するか、大型のスポイトで古いクーラントを入れ替える。続いてエンジン始動するとウォーターポンプが動いてクーラントが循環する。

エアーブリーダーを緩めている時にレバーを離すとフルードが逆流してエア噛みするので、決してレバーを離さないように!! レバーを握ったままブリーダーを緩める作業を繰り返す。

エアブリーダーの口の部分にフルードを残すと詰まりの原因になるので、パーツクリーナーや紙ウェスなどで綺麗にしておく。ゴミが入らないようにキャップはかならずしておこう。

最後にフルードの液面をリザーバータンクの目印に合わせておく。自作ガードを忘れず抜き取り、元通りに蓋をして作業完了。フルードをこぼしたら車体ごと水洗いしよう。


愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!