カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

掲載日:2017年05月21日 メンテナンス    

写真・文/モトメンテナンス編集部

作業難易度★★★★☆

時間の経過と共に
防錆性能が低下

クーラントには防錆性能と不凍性能が求められるが、時間の経過と共に両性能が低下していくので定期交換が必要になる。交換は基本的に抜いて入れるだけなのだが、入り組んだ冷却経路にクーラントを行き渡らせるため、ラジエターキャップを外した状態でしばらくエンジンをアイドリングさせ、エア抜きを行う。クーラントが新しくなったからと言って冷却性は変わらないが、冷却経路が錆で狭まれば性能低下は免れない。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

クーラントはカワサキ純正を使用した。国産二輪車はだいたい緑色が使われている。赤色のものと混ぜても害は無いが、濁った色味になるのでなるべく同じ色のクーラントを使いたい。

クーラントの交換手順

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

クーラントを抜く前に注入口であるラジエターキャップを捜索する。右サイドカウルと上側のカウルを外してみた。カウルはボルトとグロメットで固定されている。割らないように注意よう。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

右上側カウルを外してみると隙間からラジエターキャップとリザーバータンクは見えたものの、手が入る余裕は無かった。右側のカウリングはすべて外さないとならないようだ。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

アンダーカウルを外していく。片方のマウントボルトをすべて外すのではなく、1本残しておいて吊り下げ状態にして、底面を足で支えつつ外すと地面とカウルが擦れて傷つけずに済む。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

アンダーカウル下に隠れたボルトと、ヘッドライト下にあるインナーカウルの下にボルト1本が隠れているので、これを外せば手前側に右カウルを取り外すことができる。爪を折らないように注意。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

ラジエターキャップとリザーバータンクが現れた。ラジエターキャップは水温上昇による内圧アップによって水が100度以上になっても沸騰しない働きをしている。熱いときは絶対に外さないように!!

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

冷却水のドレンボルトはウォーターポンプ付近に設けられていることが多い。同じようなボルトの中にアルミや銅のワッシャーが入っていれば、ドレンボルトの可能性が高い。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

ドレンボルトを外してもクーラントがチョロチョロしか出ない時は、冷却経路がきちんと密閉されている証拠。ラジエターキャップを外すと勢い良く排出されるはずだ。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

クーラントが抜け切ったらドレンを締めて、ラジエターキャップからクーラントを注入する。一気には入らないので、ゴムの冷却ホースを指で潰すなどして口切まで注ぎ入れる。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

リザーバータンクはホースから外して内部を洗浄するか、大型のスポイトで古いクーラントを入れ替える。続いてエンジン始動するとウォーターポンプが動いてクーラントが循環する。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

しばらくアイドリングさせて、クーラントが減った分だけラジエターキャップ部からクーラントを補充する。水温計の針が動いて液面が下がらなくなればエア抜きは完了だ。

カワサキ・ニンジャ250のクーラント交換

ラジエターキャップを締めてリザーバータンクの液量を確認する。エンジン温間時にアッパーレベル付近、冷間時に真ん中付近にあればOK。たまに確認して減っているなら補充しよう。

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