掲載日:2011年05月24日 バイク基本整備のイロハ › バイク基本整備実践
異なる番手のオイルをブレンドして使用する場合、両フォークの容量分を用意しておく。また、油面計測を行なう際は、泡立ちによって油面が上昇してしまうため、オイルが泡立たないようにゆっくりと注ぎ込む。
オイルシールの組み付けは、破損に注意して
専用工具で全周均等に打ち込む
フロントフォークの部品を分解、洗浄し、組み立てが完了したら、続いてフォークオイルを規定量注入する。フォークオイルは、オイル番手が小さくなればなるほど粘度が下がっていく。また、オイル量は多くなればなるほど、エアバネ量が少なくなるため、反発力が高まる。オイル量や番手は車種ごとに決まっているが、これらの傾向を踏まえて異なる番手のオイルを混ぜたり、オイル量を調整したりして自分なりのサスセッティングを行なうこともできる。
今回は、フロントフォークの完全分解、洗浄を実施したため、フロントフォーク内部に古いオイルは残っていない状態となった。そのため、2本のフォーク共にオイルは規定量を注入するだけで油面計測は行なわなかったが、フォークを完全分解せずにオイル交換のみ行なうような場合には、古いフォークオイルが完全に抜け切らないため、オイル注入後に油面の計測が必要となる。
実際にオイルを注ぎ入れる際は、オイルを泡立てぬようゆっくりと注ぎ、一度に規定量すべてを入れずに、フォークをストロークさせながら何度かに分けて全量を注入する。油面を計測する場合、注入時に発生した泡が消えて油面が安定してから、フォークスプリングを抜き、フォークをフルボトムさせた状態で、インナーチューブ端面から油面までの距離を測定する。
油面の調整が終了したらフォークスプリングを上下に注意して挿入し、トップキャップを締め付けて作業は完了だ。フォークを車体に復元する際は、ハーネスやブレーキホースの取り回しを確認しながら作業を進める。また、フォークを復元したところで、アクスルシャフトを通して、左右のフォークの長さを確認する。
作業手順を見てみよう!
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