「フロントフォークオーバーホール」編 その1

掲載日:2011年01月18日 バイク基本整備のイロハバイク基本整備実践    

「フロントフォークオーバーホール」編 その1

フロントフォークの脱着を行なうには、センタースタンドやアンダーブラケット下側にかけて車体のフロントをアップさせる、フロントスタンドが必要。環境を整えてから作業を開始しよう。

定期的なオイル交換が必要となるフロントフォーク

路面のショックを吸収し、快適な乗り心地と走安性を保つためのフロントフォーク。このフロントフォークは、ほとんどのモデルで、テレスコピック型と呼ばれるものが採用されている。テレスコピック型のフロントフォークは、内部にフォーク専用オイルが入っており、このオイルがオリフィスと呼ばれる狭い通路を行き来することで、減衰力を発生させている。オイルが劣化すれば、粘度が低下して減衰力が低下するため、定期的なオイル交換が必要となる。また、オイルを外部に漏らすことなく保持するオイルシールが寿命を迎えれば、フォークを分解し、オイルシールやその他、消耗部品を交換するオーバーホールを行なわなければならない。

 

フォークオイルの交換サイクルは、モデルごとに決められているが、一般的に5,000~10、000kmごとに実施すると良いだろう。フォークのボトムケースにドレンボルトが設けられているモデルでは、フォークを車体から取り外すことなく交換可能な車種も多い。一方、ドレンボルトを備えていない場合は、車体から一旦フロントフォークアッセンブリーを取り外し、フォークオイルを排出、新品オイルと交換する。

 

フロントフォークオーバーホール作業に際しては、事前に必要な純正補修部品を用意しておく必要がある。主に必要となることが多いのは、シール類とスライドメタル、ドレンガスケットとOリング類だ。

フロントフォークオーバーホール作業に際しては、事前に必要な純正補修部品を用意しておく必要がある。主に必要となることが多いのは、シール類とスライドメタル、ドレンガスケットとOリング類だ。

ところが、オイルシールからオイルが漏れ出している。もしくは、フォークオイルを交換せずに、かなりの距離を走破してしまった場合には、フロントフォークを完全分解し、内部の洗浄、消耗部品を交換するオーバーホールを実施したい。オーバーホール作業は、あらかじめ交換の必要な新品部品を準備し、作業環境や工具を準備してから行うと良いだろう。

 

フォークを車体から脱着する際は、スタンドを準備し、組み付け方法やブレーキホース、配線類の取り回しに注意したい。また、古いフォークオイルの状態に注目し、著しい劣化が見られれば、必要なメンテナンスを実施することが大切だ。

作業手順を見てみよう!

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