掲載日:2016年06月08日 バイク用品インプレッション
撮影・文/野岸 泰之
SPIDIは1977年にイタリアで創業したメーカー。当初はレーシンググローブの生産から始まり、ケニー・ロバーツやフレディ・スペンサーなど多くのGPライダーをサポート。80年代にはレザースーツやバイクウェアも販売するようになり、クオリティの高い製品を多くラインナップしている。
今回紹介する『HARDTRACK PRO』は、アドベンチャー志向のライダーに最適な全天候対応のジャケットだ。アウターの生地はポリアミドをメインに肩や肘などに牛革を使用し、耐水性を備える。それに着脱式の透湿防水ライナー「H2OUT」と防寒ライナーをダブルで標準装備することで、完全防水仕様を実現。季節や気温に合わせてインナーを着脱して調節することでマイナス15℃~35℃の温度環境に対応、オールシーズン、オールウェザージャケットを実現した。
装備面でまず目を引くのは各部に設けられた豊富なポケット。胸ポケットにはロールアップ式の防水マップケースを装備。地図だけでなく紙幣やメモ、カード類など濡らしたくないものを入れるのに重宝する。また、右腕にはスマートフォン(iPhone5/5S/SEサイズだが、スマホケース未装着ならiPhone6/6S)が収まる透明窓付きのポケットを装備。ポケットに入れたままスマホの操作が可能だ。ほかにも腰部にはフラップタイプのポケット、背面には給水パックを入れるのに便利な大型のポケットを装備している。
ポケットと同様、各所にたくさん設けられているのがベンチレーションだ。腕、胸、背中など風の抜けを考えて効率よく配されたベンチレーションはグローブをしたままでも簡単にファスナーが開閉できるよう大きく指の入るタブが備えられている。肩と肘には着脱可能なCE規格対応のプロテクターを標準で装備。オプションで脊椎プロテクターも装着が可能。また、腕や背中など各所に夜間の被視認性を高めるリフレクターを配するなど、安全への配慮も怠っていない。
袖を通すと、カッチリとした安心感のある生地なのにしなやかさも感じられ、着心地はなかなか良い。防水と防寒、2枚のライナーを装着しても軽いため、長時間のライディングでも疲れは少ないはずだ。珍しい装備として、裾に2ヵ所、ゴム製のストラップを装備している。これを股の部分に通すことで、高速走行時などにバタつきを防止することができるのだ。安全で快適なライディングを実現してくれるHARDTRACK PROは、アドベンチャーモデルに乗っているライダーはもちろん、ツーリングで長距離、長時間をよく走るライダーにはぜひお勧めしたいジャケットと言えるだろう。
アウターのほか、防水透湿ライナーと防寒ライナーの2枚をインナーとしてダブルで標準装備。ファスナーで簡単に着脱できるため、気温や天候によって細かい調節が可能だ。
右腕部分にはスマートフォンを収納するための、透明窓のついたポケットが設けられている。防水ポケットではないが、外からスマホを操作できるので便利だ。
肩や腕、背中など、さまざまな部分にファスナーで開閉可能なベンチレーションが設けられている。グローブをしていても指一本で開閉できるよう、大きめのタブを装備。
胸ポケットの内部には、ロールアップ式の防水マップケースが付属。地図はもちろん、紙幣やメモ用紙、レシートなど濡らしたくないものをあれこれ収納しておくのに便利だ。
裾部分にはストラップを装備。股に通すことでバタつきやめくれ上がりを防止することができる。ほかにも腕や腰にもバタつき防止のアジャストベルトを装備している。
肩と肘には着脱可能なCE規格対応のプロテクターを標準で装備。また、オプションでウォリアーバックと呼ばれるSPIDIの脊椎プロテクター装備が可能となっている。
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