

掲載日:2016年12月08日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 写真・動画/山家 健一 衣装協力/HYOD
前述したように抜群のルックスに関しては文句のつけようもない。それだけでも十分な感じだが、肝心な走りもかなりいい。2016年型ではエンジンが新設計となり、パワーとトルクがアップしている。数値としては僅かではあるが、このクラスでの1psは大きい。特にスタートダッシュでの加速では鋭さが増した感じで、125ccながら信号待ちからのゼロ発進でもクルマの流れを十分リードできる、トルクアップの効果を感じられる部分だ。加えて燃費や静寂性、クリーン排気など環境面における性能向上についても好感が持てる。
ハンドリングも従来の11インチモデルと比べると落ち着きが出て、荒れた路面や滑りやすい路面での安心感が増している。小径ホイールの場合、コーナリング中にギャップなどがあると切れ込んだり、接地感が薄くなったりして不安なものだが、そういったことに過敏にならなくても済むようになった。
ABSが装備されてフロントブレーキを思い切りかけられるようになったが、その意味でもインチアップによる安定感は心強い。ABS作動時のキックバックもほとんどなく、自然なフィーリングなのでビギナーでも扱いやすいと思う。
コンパクトで軽い車体は小回りが利いて街乗りではとても使い勝手がよく、近所の買い物から通勤・通学にも重宝しそうだし、原付二種でタンデムも可能なので彼女との一時を楽しんだり、子供の送り迎えもできそうだ。あるいは休日に普段着のまま、ふらっと街のカフェまで出かけたいときなど、きっと最高のパートナーになってくれるに違いない。
お気に入りの本を片手に熱い珈琲をすすりながら、窓越しに佇むプリマベーラを愛でる。そんなシーンを夢想させてくれる甘美なスクーターである。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!