掲載日:2016年04月05日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/野岸"ねぎ"泰之
エンジンやフレームなど基本的な車体構成はシグナスX-SRと共通だが、バーハンドルを採用しているため、全幅はシグナスXの690mmに対して765mmと広くなっている。また、最低地上高はシグナスX-SRが115mmとスクーターの標準的な数値なのに比べ、BW’S125は145mmと、地面と車体のクリアランスが大きくなっているのが特徴的だ。
シート高は780mmで、シグナスX-SRよりも5mmだけ高くなっている。跨るとシートの幅が広めなため、足着き性は少々犠牲になっている印象だ。ただその分、一度走り出してしまえばシッティングポジションが高くハンドルも少しアップライトなため、視界がとても良好だ。加速感はシグナスX-SRよりも若干キビキビ感がないものの、ゼロスタートからアクセルを全開にすれば5秒ほどで法定速度の60km/hに達するため、街中での走りでストレスを感じることはない。
フロント120mm、リアに130mmという幅広のタイヤを履いているのに加え、ハンドル幅も少し広いため、ハンドリングはとても安定感がある。サスペンションが若干硬い印象で路面からの突き上げはあるものの、不用意に路面の段差に突っ込んでしまっても、タイヤが暴れてラインに乱れが生じることがなく、安心して走っていられる。また、タイヤの接地面が広いのと前後のディスクブレーキがよく効くため、さらに安心材料がプラスされている。
SUVテイストと高い走行性、独自のデザイン性を高次元でバランスさせることに成功したBW’S125は、ライダーの遊び心を刺激する個性的なシティコミューターとして、ますますファンを増やすに違いない。