

掲載日:2015年03月06日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/野岸“ねぎ”泰之
最高出力3.0kWのエンジンは空冷単気筒で、SEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)と呼ばれれる新開発のものを搭載。これは、燃焼効率を上げ、フリクションロスをなくすことにより、パワーを落とすことなく低燃費を実現したスズキの先進技術。吸気ポートの形状の最適化や部品の配置についても徹底的に検討され、30km/h定地燃費で74km/L、WMTCモード値でも54.8km/Lという、国内空冷50ccスクータークラスでトップレベルの低燃費を実現している。燃料タンク容量もレッツ4に比べて0.3L増の4.8Lとなり、航続距離も伸びている。
セルモーターで始動したエンジンの音は軽快で、アクセルを開けると若干高めの音にシフトするものの、耳ざわりな感じはない。発進加速はあくまでマイルドなもので、ある程度スピードに乗ってから、モリモリとトルクが出てくるタイプのエンジンだ。
軽くてコンパクトな車体のため、ヒラヒラとした軽快な乗り味で、混んだ道、細い道でも気兼ねなく走らせることができる。逆に軽快過ぎてフロントの接地感が心もとない場合もあるので、ジェントルな走りを心掛ける方がいいかもしれない。とはいうものの、トータルのパッケージで見ると、軽くて小回りが利き、日本の道と日本人の体格にマッチした、とてもいいバランスのスクーターだと感じた。
幹線道路を長時間走るような通勤・通学用途は苦手かもしれないが、家から駅までのラストワンマイル・モビリティとしてはもちろん、日常的な買い物の足など、原付本来の使い方がよく似合う、気軽に履けるスニーカーのようなカジュアルさと魅力を持ったスクーターといえるだろう。
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