ホンダ ズーマーX
ホンダ ズーマーX

ネイキッドコンセプトを踏襲する110ccスクーター・ズーマーXをインプレッション

掲載日:2013年07月10日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/河合宏介

ホンダ ズーマーXの特徴

ホンダ ズーマーXの画像

ヘルメットの入るシート下トランク
走行性能と実用性を考慮した装備

50ccズーマーの“パイプの枠組み”ほど開放的なトランク構造ではないが、車両を横から見ると、シート下から反対側の風景を見ることができる。そこは一般的な密閉式のトランクではなく、左右と前方向にカバーがないので、工夫次第で様々な物を積むことができるフリースペースになっている。収納容量はアナウンスされていないが、フルフェイスのヘルメットを収納することができ、後方にはフタ付き小物入れがあって、取り扱い説明書と車載工具(プラグレンチとプラス・マイナスドライバー)が入っている。内側にはステップフロアと同じように、ハードな鉄板をイメージさせる滑り止めがつけられている。しかし、収納スペース床部分が全体的に前側に傾斜しているため、走行中は収納物が飛び出さないようにネットなどによる固定が必要だ。そのためのフックがシート下収納スペースの4ヵ所に用意されている。

ホンダ ズーマーXの画像

タンデムに対応したロングシートは、763mmという低いシート高だが、幅が広いので足付きは悪い。身長163cmのテスターがまたがると、両足のつま先が少し接地するくらいだった。そのため、信号待ちなどでは両足を着こうとせず、最初から片足だけ着くように気を配る必要があった。しかし、シートの幅が広いということは悪いことばかりではなく、着座面が広くなるので、長時間乗っても疲れにくいメリットがあるのだ。

ホンダ ズーマーXの画像

ヘッドライト・スピードメーター・バックミラー・レッグシールド・ウインカー・テールランプなど、車体の様々な場所が“X”をモチーフにしたデザインで飾られている。そんな奇抜なデザインに目を魅かれがちだが、実用装備も充実していて、盗難防止に有効とされるシャッター式キーシリンダーの装備。各種マウントを後から装着しやすそうなパイプハンドルの採用。さらに、120mmストロークの倒立サスペンションなど、自分らしく乗り続けるための拡張性と優れた操作性のバランスに優れた仕上がりになっている。簡単に言えば、ハンドルまわりは一般のロードバイクのようで、そこから後ろがスクーターというハイブリッドな構造になっているのだ。実用性に加え、面白さも愛車に欠かせない要素と考えているならば、筆頭候補に挙げてもいいだろう。

ホンダ ズーマーXの試乗インプレッションは次ページにて

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