ヤマハ シグナスX XC125

ヤマハ シグナスX XC125 – FI採用で大きく進化

掲載日:2009年08月09日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

FI採用で大きく進化した「シグナスX」
装備も充実したコンフォート・コミューター

洗練されたデザインと軽快な走り。これぞヤマハ・スクーターとも言うべき完成度の高さで人気を博してきた「シグナスX XC125(以下、シグナスX)」が2007年のモデルチェンジでFI(フューエルインジェクション)を搭載しました。定評ある125ccの空冷4ストロークSOHC単気筒4バルブのオートマチックエンジンはそのままに、FIを得たことで優れた始動性と環境性能が向上。これに合わせて、都会的でスポーティな外観にも磨きが掛けられ、より魅力的なモデルへと変貌を遂げています。また、アナログと液晶デジタル表示による燃料計つき新型メーター、245ミリへと大径化されたフロントディスクブレーキ、キー一体式給油口キャップなどが新たなフィーチャーとして与えられたほか、盗難抑止キーシャッターや豊かな90ミリのストロークを誇るフロントサスペンション、前後アルミホイール、軽量アルミ製リアアームなど、単なるコミューターの域を超えたグレード感ある装備も健在。このクラスのバイクをただ単に「アシ」として使い倒すのではなく、愛着が湧く「道具」としての慈しむのであれば、シグナスXは最適な存在と言えるでしょう。

ヤマハ シグナスX XC125の画像

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ヤマハ シグナスX XC125の試乗インプレッション

FIがもたらす優しい走りが都会に調和
秀逸な前後ブレーキが活発な走りをサポート

ライダーの腰を確実にホールドするスポーティな形状のシートに身を委ね、セルボタンを押すとエンジンは瞬時に始動。いたずらに回転を高めることなく安定したリズムを刻むアイドリングはさすがFI搭載車。そのまま右手を捻り込めばあくまでも優しく路上を蹴り始め、原付クラスだとフラつきやすい都会の混雑した路地裏も難なくクリア。「ジェントルで車体安定性が優れている…」。こんな第一印象からシグナスXの試乗が始まりました。

混雑した一角を抜け幹線道路へと躍り出たシグナスX。エンジンは過敏に反応することなくジェントルなフィーリングを維持しつつも、右手を動かせばスーッとストレス無く加速し、交通の流れに乗ることを許可された原付2種のメリットを十分に享受できる出力特性だと感じました。また、新採用されたFIの調教もかなり行き届いているという印象。初心者や女性が誤ってアクセルを「ガバ開け」したとしても、危険な状態に陥ることはまずなく、そのまま何事も無かったかのように優しく加速していく様子は、正しく理想的なシティ・コミューター。求められる性能を見据えて、キッチリとまとめ上げられたキャラクターはともて好感の持てるものだと感じました。

ヤマハ シグナスX XC125の画像

さて、都市部では優等生的な走りを披露してくれたシグナスXですが、自慢の大径ディスクブレーキや前後足回りの恩恵が感じられるのは、やはりちょっとした山道やワインディング。その排気量から急な上り坂は少々苦手ですが、下りや平坦なワインディングではなかなかスポーティ。何の変哲もないリアのドラムブレーキがコントローラブルというのも隠れた美点です。スクーターをスポーティに走らせるうえでキモとなるリアブレーキ。その効き・タッチともに良好なことで、シグナスXは見事にコーナーをクリアしてくれました。

ヤマハ シグナスX XC125の詳細写真は次ページにて

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