ホンダ エイプ50

ホンダ エイプ50 – 小さな車体に詰め込まれたバイクとしての面白さ

掲載日:2009年03月12日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

新しいスタンダードとなった
本格派スポーツミニバイク

バイクブロスの人気ランキングで常に上位に位置するミニバイク、エイプ50。デビューしたのは2001年と比較的最近ですが、今やモンキーと人気を二分するミニバイク界の代表的車種となっています。「The Basic Fifty」という開発コンセプトのもとで生まれたエイプは、50ccというカテゴリの中でバイクらしさを追求するとともに、無駄な部分を削ぎ落とすことで、あらためてバイクの原点に立ち返った1台。原付免許や普通自動車免許で気軽に乗れる身近な存在でありながら、両手両足をフルに駆使し、全身でライディングを楽しめる本格スポーツモデルでもあります。初心者にとってはこれから始まるバイクライフの入門用として、ベテランには改めてバイクの楽しさを再認識できるホビーバイクとして人気が高く、現在のミニバイクのスタンダードモデルといっても過言ではありません。高い人気を裏付けるようにカスタムパーツも多数ラインナップされており、1台でライディングからバイクいじりまで満喫できる、バイクシーンの小さな本格派とも言えるエイプ。その実力を試乗インプレッションにて体験してみました。

ホンダ エイプ50の特徴

小さな車体に詰め込まれた
バイクとしての面白さ

普通2輪に比べて小さな車体に、50ccという小排気量のエンジン。それだけを見て「何だかんだいってもやっぱり原付だよね」と言ってしまうのは木を見て森を見ないようなものです。キックを踏み下ろしてかかるエンジン音は確かにかわいらしいものですし、またがった車体は細くてコンパクト。どことなく頼りなさを感じてしまうかもしれませんが、それは走り出すまで。節度感のあるミッションを操作してギアを入れ、一度道に出てしまえばそんなことは吹き飛んでしまいます。確かにビッグバイクのような速度は出ませんし、クルーザーのような存在感は楽しめません。しかし、バイクを走らせる面白さは、大排気量モデルに勝るとも劣らないものがあります。PGM-FIを採用する空冷4ストロークOHC単気筒エンジンは、意外なほど低・中速に力強さがあり、高回転域までスムーズに回ります。5速ミッションを駆使して走らせれば、十分にスポーティなテイストが味わえ、街中の小さな曲がり角でもコーナーリングを満喫可能。スリムな車体も見た目以上にしっかりとニーグリップできるため、スクーターなどにはない安定感があります。今回試乗したエイプ50は、ディスクブレーキを採用したType-Dでしたが、こちらのブレーキフィーリングも良好で、効き始めからロックまでの感覚が分かりやすいものでした。以前にドラムブレーキを採用したベースモデルにも試乗したことがありますか、制動力についてはどちらも不安のないレベルです。もしライディングの際に積極的なブレーキコントロールを楽しみたいなら、ディスクブレーキ仕様であるType-Dの方が良いでしょう。

また、走りの良さだけでなく燃費の良さもミニバイクならではの特徴。今回のインプレッションではかなり高回転域を多用したのでカタログ燃費とはいきませんでしたが、それでもリッターで40km以上。この数値なら満タンで200km以上の巡航も可能で、毎日の足として使用しても維持費はあまりかかりません。車体重量も82kgと軽量なので、狭い場所や駐輪場での取り回しも苦にならず、まさに便利な毎日の足として活用できます。小さなボディに詰め込まれたバイクとしての面白さと、ミニバイクならではの利便性が組み合わせられたエイプ50。乗って楽しめるミニバイクとして、今もっともおすすめできる1台です。

ホンダ エイプ50の詳細写真は次ページにて

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