スズキ チョイノリ

掲載日:2009年11月27日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

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SUZUKI CHOINORI

あっと驚くロープライスに注目
シンプルを追求した「ちょい乗り」バイク

日常の足としてのスクーターに求められるものには、燃費や性能の他に「価格」という重要な項目があります。趣味のものではない実用的な乗り物に、多額の資金を投資するライダーは多くありません。とは言え、安さにも限界があるもので、あるバイクが登場するまでは10万円前後が「安価なスクーター」でした。しかし、2003年にスズキが「チョイノリ」を発売したことから大きく常識が変わっていきます。極限まで車体構造をシンプルにしただけでなく、構成部品点数や組み付け作業量までをシェイプアップすることで、ベーシックモデルで59,800円という驚きの価格を実現。一気に世間の注目を集めました。チョイノリはその名の通り「ちょい乗り」で使うユーザーをターゲットとしており、そこに必要な要素を組み合わせて作られています。リアサスペンションはリジッド化し、エンジン内部には樹脂部品を投入、ガソリンメーターやトリップメーターも廃するという大胆な手法は、今から振り返っても斬新です。バリエーションモデルとしてカゴつきの「チョイカゴ」、スポーツスタイルの「チョイノリSS」なども加えて大人気モデルとなりましたが、排気ガス規制の影響によって2007年に生産を終えました。

中古車市場でのチョイノリは在庫数も豊富。もとより安かった価格がさらに下がっており、車両本体価格なら2万円程度のものも頻繁に見られます。一度リコールはあったものの2004年以降は対策済みとなっており、品質に対して大きな不安は無し。車両バリエーションはSS、チョイコカゴ、チョイノリ2と豊富に設定されていますが、基本的な諸元はほぼ同じ。装備と車体カラーで選んでも問題ないでしょう。価格に関しては定価がそのまま反映されており、特にコレがお買い得になっている、というような傾向はありません。一般的なスクーターに比べるとパワーなどは確かに控えめですが、あまり距離を乗らない場合は非常にお買い得なバイクです。自分の用途を考えて「ちょい乗りメインだな…」と感じるなら、ぜひチョイノリにご注目を。手軽で安い移動手段として、おすすめできる1台です。

年式で見る スズキ チョイノリ

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2003年モデル

国内生産で59,800円という驚きのリーズナブル価格で登場。海外生産モデルのスクーターと比較しても2~3万円以上安く、当時世間をにぎわせていたアジア製輸入スクーターの対抗馬として大いに注目を集めた。リアサスペンションを廃し、エンジン内部に樹脂パーツを使うなど走行性能は決して高くないが、シンプルな構成となっているため耐久性は十分確保されており、維持コストも安かった。

  • ● 当時最安の定価59,800円を国内生産で実現
  • ● 2003年式はキックアーム保持部などでリコールがあった
  • ● 安価と言われた中国や台湾などのスクーターに価格で勝利

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2004年モデル

初期型で発生したカムシャフトやキックアームなどの問題点を解消したバージョンが登場。この時点でのラインナップはチョイノリ、チョイカゴ、チョイノリSSと3つの車種が設定されていた。基本はキックスタート式だがセル付モデルも発売されており、こちらの価格は73,290円とラインナップの中でも高価な方に分類されている。余談だが前年だけで50,000台以上の登録数という大ヒットに。

  • ● 初期型で問題があった構造を改良している。
  • ● SS、チョイカゴを含めて3車種をラインナップ。
  • ● セル付きモデルもあったがチョイノリとしては高価。

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2006年モデル

排気ガス規制の強化によって、この年が実質的な最終モデルとなる。ラインナップはチョイノリ、SSのほかにチョイノリ2を設定。チョイノリ2はフロントバスケットに対応するためウィンカー位置を変更したモデル。SSを除くカラー展開はパステルカラーが中心になっており、小柄な車体とあいまって、非常に可愛らしい印象となっている。なお、生産終了後後継にあたるモデルは生産されていない。

  • ● カラーラインナップはパステルカラーが中心
  • ● チョイノリ2はセル付きのみをラインナップ
  • ● 最終型チョイノリの定価は62,790円

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