掲載日:2022年07月06日 プロが造るカスタム
取材協力/KOTANI MOTORS 取材・写真・文/ガスグラフィックス
ビッグスクーターのカスタムは、マジェスティC、グランドマジェスティ、マグザムを擁したヤマハ勢が中心で、フォルツァ、フュージョンがラインナップされるホンダと、スカイウェイブのスズキが対抗する形でブームを形成していた。その結果、各社外品メーカーより発売される商品はどうしてもヤマハ車用が中心。ホンダ、スズキの車種用パーツは、市場の動向を注視しながら発売されたり、あるいは見送られたりという状況が当たり前の時代だった。
広島県呉市で営業を続けているコタニモータースは、デビルシリーズと名付けられた独特のデザインで若いユーザーを中心に全国区へと一気に名を挙げた。もちろん車種はマジェスティCとグランドマジェスティ用。このちょっと悪めでアグレッシブデザインを求めるホンダ・フォルツァユーザーが急増したことで、いよいよフォルツァ(MF08)用のデビルシリーズがラインナップされたという経緯がある。
このデビルシリーズは、同店の代表を務める小谷さんが漫画「デビルマン」の熱狂的ファンだったことから生まれた。その雰囲気はエアロの各デザインに如実に表現されている。ダークヒーローの雰囲気をモチーフにした、と言葉で言うのは簡単だが、ビッグスクーターという乗り物にその空気感を損なうことなく、誰もが納得するデザインに落とし込むのは至難の技なのは言うまでもない。しかし、先に登場したヤマハ用と同様、このフォルツァも違和感のないスタイルを獲得。そしてこれもまた、グリッター=派手系エアロの代表格として、瞬く間に全国のユーザーに支持されていったのだった。