

掲載日:2017年03月09日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 写真・動画/山家 健一 衣装協力/HYOD
空冷4ストローク単気筒SOHC3バルブにFIシステムを組み合わせた新型「i-Get 」エンジンを搭載。現代のスクーターでは一般的なCVT(自動無段階変速機構)や自動遠心クラッチなどの駆動系が一体となったスイングユニット方式はベスパが最初に導入したシステムである。
エキゾーストシステムの見直しや新型ドライブシャフトとエアボックスの採用、FI効率の向上により従来モデルに比べて馬力は1.1psアップの12.7psに、トルクもさらに向上。加えてカテゴリー最高レベルの燃費性能を実現している。
伝統的な角型ヘッドランプは1963年発売のVespa GLに初めて装備されて以来、ベスパのスポーティモデルに採用されている伝統的デアイテム。そのライトを取り囲むようにマウントされたスモークスクリーンはアドベンチャーの特別装備。
メッキパーツで縁取りされた大きな角形テールランプが印象的なリアビュー。ボリューム感のあるボディ一体型リアカウルの左右にはフロント同様ビルトインタイプのウインカーを装備する。
前後ホイールを12インチに拡大しABSをフロントに装備することで安全性とハンドリングを向上。ブレーキはフロントφ200mmディスクタイプ、リアφ140mmドラムタイプをそれぞれ採用する。ホイール脱着が容易な片持ち式フロントサスペンションはベスパの伝統だ。
レッグシールドに内蔵されたグローブボックスの容量は少なめ。右側スペースにはヒューズ関係、左側のスペースにはUSB電源ポートを装備する。
ブラックレザーと白いダブルステッチやパイピングのコントラストが美しいシート。他のベスパ同様、クッションはコシがあってスポーティな乗り心地。ホールド性に優れ、タンデムでも十分ゆとりのあるスペースを確保している。
電動サドルオープナーによりスイッチひとつでロックを解除できるシート下スペース。ジェット型ヘルメットなどが余裕で1個収納できるスペースだ。右後部には給油口が見える。
他のベスパのモデル同様、シート下スペースのトレーは簡単に取り外すことができ、ユニットスイング部分に容易にアクセスできるなど整備性の良さもポイント。ボディを形作る外装そのものが強度部材にもなっているモノコック構造がよく分かる。
耐荷重4kgのキャリアーラックを前後に装備。シート後方のラックはグラブバーと一体化した構造で、普段はバネ仕掛けで折りたたまれている。荷台のスペースは広くはないが工夫次第でいろいろなモノが積めるはずだ。
乗り降りしやすいフラットで広々としたフットレストまわりを確保。滑り止めのゴムが前後方向にセットされていて雨の日でも安心感がある。レッグシールドの縁に取り付けられたブラックカラーのモールはアドベンチャー独自の仕様。
シンプルでエレガントなメーターまわり。アナログ式速度メーターの下にはマルチファンクション液晶パネルを採用。オドメーター、ガソリン残量、トリップ、時計などを表示する。
価格(消費税込み) = 52万8000円
※表示価格は2017年3月現在
ベスパの伝統的な角型ヘッドライトを採用したスポーティモデルであるスプリント150をベースに、「冒険」をイメージしたヘビーデューティな装備とテイストを盛り込んだ最新モデル。
■エンジン型式 = 空冷4ストローク単気筒 SOHC 3バルブ
■総排気量 = 154.8cc
■ボア×ストローク = -
■最高出力 = 12.7ps/7,750rpm
■最大トルク = 12.8Nm/6,500rpm
■トランスミッション = 自動無段階変速
■サイズ = 全長1,863mm×全幅695mm×全高1,160mm
■車両重量 = 130kg
■シート高 = 790mm
■ホイールベース = 1,344mm
■タンク容量 = 9リットル
■Fタイヤサイズ = 110/70-12
■Rタイヤサイズ = 120/70-12
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!