掲載日:2010年01月08日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
1990年代後半から始まったビッグスクーターブームに乗り、2000年以降多彩なモデルが各メーカーから発売されました。その中には今に続く大ヒットモデルも含まれていますが、いずれも「シート下収納スペース」や「カウルに包まれた車体」といった、いわゆるスクーターとしての形式を守ったものでした。しかし、これに囚われない車両があったことをご存知でしょうか。2004年にホンダから発売された「PS250」は、前述の項目を大胆に取り除いたネイキッド・スクーターで、「ラフ」「タフ」「ブコツ」をキーワードに開発されたスタイルは、これまでのモデルとは違う骨太なルックスで、大きな注目を集めました。特に個性的なのがタンデムシートを跳ね上げると背もたれになるシートで、身長に合わせて前後90mmのスライドも可能。バックレスト仕様にすれば大きなキャリアデッキが登場するなど、ライフスタイルにあわせた使い方が出来たことも特徴と言えるでしょう。また、カウルが無いことによる開放感も一般的なスクーターには無い感覚で、まさに個性派と言える一台でした。デビュー1年後のモデルチェンジではヘッドライトを角型からズーマーのような2眼タイプに変更し、他に無いバイクを求めるユーザーから好評を博しましたが、排気ガス規制のあおりをうけて生産を終了し、現時点において後継モデルは発売されていません。
中古車市場の状況ですが、多くは無いものの程度を選べるだけの在庫数は確保されており、価格帯についても基本的には年式相応に推移しています。ただ、当時発売されていたビッグスクーターの中では若干レアなモデルとなっているためか、状態の良い車両については価格が高騰する傾向にあります。今改めて見返してもこれほどチャレンジブルで個性的なモデルは少なく、他人と同じバイクに乗りたくないという場合は有力な選択肢となるはずです。カスタムについてはあまりパーツが発売されていませんが、ノーマルの時点で十分に個性的なので、あえてカスタムする必要性はあまり感じないことも確か。ビッグスクーターというカテゴリの中でも唯一無二の存在感を持つPS250は、今でも「目立つ」存在と言えるでしょう。
「ラフ」「タフ」「ブコツ」をキーワードに、ズーマーやバイト、エイプなどを送り出してきたホンダのNプロジェクトが開発。シンプルだが乗り手次第で様々な用途や使い方が可能な「道具」を目指した。カウルの無いネイキッドスタイルと、極太の丸パイプフレームで構成される車体が特徴。
PS250の最も特徴的な機能はシートで、前後90mmのスライドが可能なほか、タンデムシート側を跳ね上げることでバックレストに変化させることが可能。もともとシートがあった場所は大型のキャリアデッキとなり、グラブバーや荷掛けフックなどを使って大きな荷物を積載できるようになる。
マイナーチェンジでヘッドライトが角型からズーマーと同じスタイルの2灯式に変更される。その他ではカラーラインナップを入れ換えているが、仕様諸元に大きな変更はない。その後、生産終了となる2007年までマイナーチェンジやカラー変更などは無かった。
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